【刀剣乱舞】刀剣達にいない性格って何だろう?|ブログインデックス

【刀剣乱舞】刀剣達にいない性格って何だろう?|ブログインデックス|画像ID:14

478: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:34:53 ID:pzIwmx3Vt0
思ったけどとうらぶってツンデレキャラいないな

479: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:35:39 ID:xlS4MzcWP1
>>478
はっちは贋作に対してはツンデレやで

480: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:35:51 ID:8EsvmMAxl2
>>478
宗三は違うのか?

481: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:36:15 ID:VU6YjfVFt3
>>478
ばみたそは若干ツンデレ枠かな?と個人的には思ってる

482: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:36:45 ID:PsiI5W1Sa4
>>481
デレたところありましたっけ

487: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:39:28 ID:J48T52kfx5
>>478
まんばもつんでれだとおもってる

483: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:37:04 ID:xlS4MzcWP1
でもあからさまでベタなのってないな

484: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:37:07 ID:j6WWQnnYm7
ばみたその極おまちしております
初期実装の短刀の極は出揃ったから
希望はあるはず

486: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:39:22 ID:iFexYBh2A8
勘違いしないでよね!みたいな某英国みたいなベタなのはいないなw
キャラゲーだと序盤から1人はいる感じだが刀剣乱舞は意外性がすごすぎるからな…

488: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:39:36 ID:ZN25ge9CY9
脇差極きたら、旅セット全部使い切るわ
惜しみなく!!

490: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:40:26 ID:6faGtmMtA10
世話焼き幼なじみタイプが欲しいです

491: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:40:42 ID:8EsvmMAxl2
>>490
つ堀川

492: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:40:45 ID:J48T52kfx5
>>490
朝起こしてほしい

493: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:40:48 ID:iILmGuCeA13
>>490
そんなあなたに脇差6!

497: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:42:06 ID:G8yYsTsRy14
>>493
青江とばみは違くね?

501: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:44:19 ID:nwGTMUA6E15
>>497
鯰尾「世話を焼くのは好きなんだけどね」
青江は知らん

498: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:42:24 ID:84RmaYeRu16
>>490
「主さーん、布団干すから起きてくださーい!」

500: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:43:47 ID:IvGpNeOe817
ツンドラくださいまし

512: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:46:27 ID:JgKhplqRf18
>>500
倶利伽羅とか不動はどうか

504: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:44:51 ID:pzIwmx3Vt0
でも亀甲って本当とうらぶ界の革命士だよな
過度に変なの実装しないと思ってたのに
最初ただの王子様とか執事とか思ってたのに
ペテン師だよアイツ
普段何考えてるのかよく分からないヘラヘラしたキャラ下さいまし

505: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:45:17 ID:JgKhplqRf18
>>504
つ明石

506: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:45:24 ID:BWr348Ufl21
>>504
っ明石

507: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:45:40 ID:oJvlbk5Qz22
>>504
明石だぞ。受け取れ

508: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:45:43 ID:PsiI5W1Sa4
あれ、思ったより一通りいるんじゃね?

509: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:46:08 ID:kcHwJfPe024
逆にいないタイプって何だろう
どS?

513: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:46:39 ID:IvGpNeOe817
>>509
初老系

519: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:30 ID:8EsvmMAxl2
>>509
老眼鏡の似合う枯れた爺さん下さい(not三日月)

526: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:50:52 ID:aypWbWUPI27
>>519
刀振った反動で入れ歯飛び出すんですか

528: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:51:12 ID:pzIwmx3Vt0
>>509
・審神者に罵倒する
・ヤンデレ
・ナルシ
・~じゃ・ござる口調
・ガチ爺
・オカマ(次郎さんは女形だとあれ程ry

こんなんかな?

550: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:56:59 ID:J48T52kfx5
>>528
秋葉藤四郎君ワンチャン

557: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:58:02 ID:JgKhplqRf18
>>550
ドュフフwwww出陣でござるwwwwww

563: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:59:28 ID:84RmaYeRu16
>>528
審神者罵倒系は実装難しそう
ゲームなら好感度に応じて態度が変わるのを前提としてないと
ただの態度の悪い人になりがちだろうし、とうらぶに好感度を実装するのもなんか違う

514: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:46:41 ID:E4DagyY3332
ドジっ子ほしいです
できればガチムチおっさんの

516: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:01 ID:6faGtmMtA10
>>514
「ふえぇ…拙僧の筋肉が唸らないよぉ…」

520: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:41 ID:J48T52kfx5
>>516
くそこんw

517: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:02 ID:xlS4MzcWP1
>>514
需要少なすぎわろた
でもきたらハマる人がたくさん出てくるんだろうな

522: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:58 ID:oJvlbk5Qz22
>>514
「ふえぇ…贋作だからこけちゃったよぉ…」

527: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:51:08 ID:e2s721a0737
>>522
蜂須賀さんからゴミを見るような目で見られるな

525: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:50:47 ID:84RmaYeRu16
>>514
ドジっ子とは違うがヒロアカのオールマイトを思い出した

521: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:46 ID:dvEU9gmBd39
ヘタレ欲しいな。
兄者怖い系小烏とか

548: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:56:01 ID:J48T52kfx5
ガチじじいは天5がやってくれるとおもってる

549: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:56:50 ID:JgKhplqRf18
ガチじじいってブリーチの総隊長みたいな感じか

553: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:57:29 ID:aypWbWUPI27
>>549
三日月すら小指ではじきそう

478: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:34:53 ID:pzIwmx3Vt0
思ったけどとうらぶってツンデレキャラいないな

479: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:35:39 ID:xlS4MzcWP1
>>478
はっちは贋作に対してはツンデレやで

480: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:35:51 ID:8EsvmMAxl2
>>478
宗三は違うのか?

481: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:36:15 ID:VU6YjfVFt3
>>478
ばみたそは若干ツンデレ枠かな?と個人的には思ってる

482: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:36:45 ID:PsiI5W1Sa4
>>481
デレたところありましたっけ

487: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:39:28 ID:J48T52kfx5
>>478
まんばもつんでれだとおもってる

483: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:37:04 ID:xlS4MzcWP1
でもあからさまでベタなのってないな

484: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:37:07 ID:j6WWQnnYm7
ばみたその極おまちしております
初期実装の短刀の極は出揃ったから
希望はあるはず

486: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:39:22 ID:iFexYBh2A8
勘違いしないでよね!みたいな某英国みたいなベタなのはいないなw
キャラゲーだと序盤から1人はいる感じだが刀剣乱舞は意外性がすごすぎるからな…

488: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:39:36 ID:ZN25ge9CY9
脇差極きたら、旅セット全部使い切るわ
惜しみなく!!

490: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:40:26 ID:6faGtmMtA10
世話焼き幼なじみタイプが欲しいです

491: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:40:42 ID:8EsvmMAxl2
>>490
つ堀川

492: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:40:45 ID:J48T52kfx5
>>490
朝起こしてほしい

493: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:40:48 ID:iILmGuCeA13
>>490
そんなあなたに脇差6!

497: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:42:06 ID:G8yYsTsRy14
>>493
青江とばみは違くね?

501: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:44:19 ID:nwGTMUA6E15
>>497
鯰尾「世話を焼くのは好きなんだけどね」
青江は知らん

498: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:42:24 ID:84RmaYeRu16
>>490
「主さーん、布団干すから起きてくださーい!」

500: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:43:47 ID:IvGpNeOe817
ツンドラくださいまし

512: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:46:27 ID:JgKhplqRf18
>>500
倶利伽羅とか不動はどうか

504: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:44:51 ID:pzIwmx3Vt0
でも亀甲って本当とうらぶ界の革命士だよな
過度に変なの実装しないと思ってたのに
最初ただの王子様とか執事とか思ってたのに
ペテン師だよアイツ
普段何考えてるのかよく分からないヘラヘラしたキャラ下さいまし

505: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:45:17 ID:JgKhplqRf18
>>504
つ明石

506: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:45:24 ID:BWr348Ufl21
>>504
っ明石

507: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:45:40 ID:oJvlbk5Qz22
>>504
明石だぞ。受け取れ

508: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:45:43 ID:PsiI5W1Sa4
あれ、思ったより一通りいるんじゃね?

509: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:46:08 ID:kcHwJfPe024
逆にいないタイプって何だろう
どS?

513: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:46:39 ID:IvGpNeOe817
>>509
初老系

519: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:30 ID:8EsvmMAxl2
>>509
老眼鏡の似合う枯れた爺さん下さい(not三日月)

526: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:50:52 ID:aypWbWUPI27
>>519
刀振った反動で入れ歯飛び出すんですか

528: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:51:12 ID:pzIwmx3Vt0
>>509
・審神者に罵倒する
・ヤンデレ
・ナルシ
・~じゃ・ござる口調
・ガチ爺
・オカマ(次郎さんは女形だとあれ程ry

こんなんかな?

550: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:56:59 ID:J48T52kfx5
>>528
秋葉藤四郎君ワンチャン

557: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:58:02 ID:JgKhplqRf18
>>550
ドュフフwwww出陣でござるwwwwww

563: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:59:28 ID:84RmaYeRu16
>>528
審神者罵倒系は実装難しそう
ゲームなら好感度に応じて態度が変わるのを前提としてないと
ただの態度の悪い人になりがちだろうし、とうらぶに好感度を実装するのもなんか違う

514: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:46:41 ID:E4DagyY3332
ドジっ子ほしいです
できればガチムチおっさんの

516: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:01 ID:6faGtmMtA10
>>514
「ふえぇ…拙僧の筋肉が唸らないよぉ…」

520: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:41 ID:J48T52kfx5
>>516
くそこんw

517: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:02 ID:xlS4MzcWP1
>>514
需要少なすぎわろた
でもきたらハマる人がたくさん出てくるんだろうな

522: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:58 ID:oJvlbk5Qz22
>>514
「ふえぇ…贋作だからこけちゃったよぉ…」

527: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:51:08 ID:e2s721a0737
>>522
蜂須賀さんからゴミを見るような目で見られるな

525: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:50:47 ID:84RmaYeRu16
>>514
ドジっ子とは違うがヒロアカのオールマイトを思い出した

521: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:48:46 ID:dvEU9gmBd39
ヘタレ欲しいな。
兄者怖い系小烏とか

548: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:56:01 ID:J48T52kfx5
ガチじじいは天5がやってくれるとおもってる

549: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:56:50 ID:JgKhplqRf18
ガチじじいってブリーチの総隊長みたいな感じか

553: 名無しさん@おーぷん 2016/09/30(金)23:57:29 ID:aypWbWUPI27
>>549
三日月すら小指ではじきそう

【ポケモンXY】アーケオスとかいう600族ですらないポケモンwwwwwwwwwww|ブログインデックス

【ポケモンXY】アーケオスとかいう600族ですらないポケモンwwwwwwwwwww|ブログインデックス|画像ID:8
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:48:52 /js/blogroll.js”>

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:49:42 ID:XrN3p2pj30
つーかなんでアイツマイナス特性持ちなんだ?

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:51:48 ID:cIabMEWx61
>>3
足早くてA140あるからじゃね?

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:52:05 ID:wPhoQJQde2
>>3
普通に考えてデメリット無しのA140とS110はいくらなんでも強すぎる

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:50:13 ID:qxG93ULj73
アバゴーラの方が強いアバ

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:52:17 ID:0rp5fOew04
ドスイーオスみたいになってんぞ

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:54:12 ID:A3b5fjMv45
くらわなければどうということは

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:54:13 ID:1V018qieY6
ガブに勝てないんじゃS110あってもね

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:55:31 ID:NXrSVYpHr7
>>11

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:57:37 ID:NXrSVYpHr7
>>11
大五世代ならむじゃき無振りめざ氷で確一にできたはず

XYでめざパ弱体化食らったからCに大分振らないといけなくなったろうけど一応倒せなくはない

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:58:29 ID:wPhoQJQde2
>>16
球持たせりゃ行けるんじゃね

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:54:19 ID:SVxJ5fGTj10
襷アーケとか使いたい

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:54:55 ID:IWtgXSag011
XYだとデブにされた上に羽ばたき方がキチガイにしか見えなくてかわいそう

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:55:09 ID:cIabMEWx61
アーケオスの特性が捨て身とかだったら鉢巻諸刃が捗ったのにな

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:59:19 ID:ki8gL4Ykt13
無振り110のめざ氷で落ちるわけねーだろ

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:01:00 ID:wPhoQJQde2
>>18
攻: アーケオス Lv.50
防: ガブリアス Lv.50
ダメージ: 187~224
割合: 102.1%~122.4%
回数: 確定1発
急所ダメージ: 281~333
割合: 153.5%~181.9%
補正: [命玉]
技: めざめるパワー
威力: 60
タイプ: こおり/特殊
特攻: 164
特防: 105
最大HP: 183
天候: (ふつう)
相性: ×4

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:02:34 ID:ki8gL4Ykt13
特攻164が無振りとでも言うつもりか?

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:06:23 ID:wPhoQJQde2
>>20
ほんとだwwww
すまん

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:05:08 ID:HrXevjmE817
さりげなく嘘付いてもバレないと思ったのかな

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:06:05 ID:Ei35uZnGm18
始祖鳥とかミクロラプトル好きだからマイナス特性のせいで使いにくいのは残念
SとA10ずつ減らしていいからよわきから特性変えてくれ

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:08:39 ID:NXrSVYpHr7
調べたら第五世代でもむじゃき4振り+珠で無振りガブが乱数だったわスマンコ

60めざパじゃ無理ゲーだな

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:09:48 ID:wPhoQJQde2
こうして見るとやっぱりガブかてえな

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:11:27 ID:CfD929gvq21
アーケオスてA140もあったのかよ

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:12:04 ID:F0TMHFNE122
図鑑曰く飛ぶのは苦手らしいから羽ばたき方がアレなのは仕方ない

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:13:27 ID:IWtgXSag011
特殊技貧相なのにC110はもったいないな

熱風くらいか恩恵受けるの

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:14:07 ID:RTIlhEm9Z24
さすがにXYの待機モーションがキチガイすぎてな
バトルハウスでメガガルーラ無双してるとき鬱陶しいポケモンの代表

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:14:09 ID:NxqUCmvQz25
ジュエル帰ってきて

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:16:10 ID:h17yXgnJX26
ただA140で威力150の受けにくい岩技をS110から打たれたらな

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:16:34 ID:6rdZr4oz627
ガチゴラスはデメリットなしでこいつ並の種族値が良かった
ティラノなんだからそんくらい優遇してよ

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:23:18 ID:wPhoQJQde2
>>32
最強の恐竜の割に攻撃種族値パキケファロサウルスの25%引きだもんな

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:21:16 ID:4TEpXY7TE29
耐性も並以下だからなぁ

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:25:48 ID:fdyzanB3F30
アーケオススレなのにガブageスレになりかけてるじゃねーか

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:28:27 ID:wPhoQJQde2
>>35
すまんwww俺の責任だwww

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:27:39 ID:ST4Mx0r7V32
no title

メガシンカあげても良かったよなあ・・・・

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:28:31 ID:0I4LR0uha33
ティラノサウルスって実はそんなに強くない

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:29:54 ID:Ei35uZnGm18
夢特性解禁されたら無反動もろはでガチゴラス無双はじまるから待ってろ

引用元: http://2chspa.com/thread/news4vip/1391341732

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:49:42 ID:XrN3p2pj30
つーかなんでアイツマイナス特性持ちなんだ?

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:51:48 ID:cIabMEWx61
>>3
足早くてA140あるからじゃね?

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:52:05 ID:wPhoQJQde2
>>3
普通に考えてデメリット無しのA140とS110はいくらなんでも強すぎる

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:50:13 ID:qxG93ULj73
アバゴーラの方が強いアバ

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:52:17 ID:0rp5fOew04
ドスイーオスみたいになってんぞ

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:54:12 ID:A3b5fjMv45
くらわなければどうということは

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:54:13 ID:1V018qieY6
ガブに勝てないんじゃS110あってもね

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:55:31 ID:NXrSVYpHr7
>>11

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:57:37 ID:NXrSVYpHr7
>>11
大五世代ならむじゃき無振りめざ氷で確一にできたはず

XYでめざパ弱体化食らったからCに大分振らないといけなくなったろうけど一応倒せなくはない

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:58:29 ID:wPhoQJQde2
>>16
球持たせりゃ行けるんじゃね

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:54:19 ID:SVxJ5fGTj10
襷アーケとか使いたい

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:54:55 ID:IWtgXSag011
XYだとデブにされた上に羽ばたき方がキチガイにしか見えなくてかわいそう

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:55:09 ID:cIabMEWx61
アーケオスの特性が捨て身とかだったら鉢巻諸刃が捗ったのにな

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 20:59:19 ID:ki8gL4Ykt13
無振り110のめざ氷で落ちるわけねーだろ

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:01:00 ID:wPhoQJQde2
>>18
攻: アーケオス Lv.50
防: ガブリアス Lv.50
ダメージ: 187~224
割合: 102.1%~122.4%
回数: 確定1発
急所ダメージ: 281~333
割合: 153.5%~181.9%
補正: [命玉]
技: めざめるパワー
威力: 60
タイプ: こおり/特殊
特攻: 164
特防: 105
最大HP: 183
天候: (ふつう)
相性: ×4

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:02:34 ID:ki8gL4Ykt13
特攻164が無振りとでも言うつもりか?

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:06:23 ID:wPhoQJQde2
>>20
ほんとだwwww
すまん

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:05:08 ID:HrXevjmE817
さりげなく嘘付いてもバレないと思ったのかな

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:06:05 ID:Ei35uZnGm18
始祖鳥とかミクロラプトル好きだからマイナス特性のせいで使いにくいのは残念
SとA10ずつ減らしていいからよわきから特性変えてくれ

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:08:39 ID:NXrSVYpHr7
調べたら第五世代でもむじゃき4振り+珠で無振りガブが乱数だったわスマンコ

60めざパじゃ無理ゲーだな

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:09:48 ID:wPhoQJQde2
こうして見るとやっぱりガブかてえな

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:11:27 ID:CfD929gvq21
アーケオスてA140もあったのかよ

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:12:04 ID:F0TMHFNE122
図鑑曰く飛ぶのは苦手らしいから羽ばたき方がアレなのは仕方ない

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:13:27 ID:IWtgXSag011
特殊技貧相なのにC110はもったいないな

熱風くらいか恩恵受けるの

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:14:07 ID:RTIlhEm9Z24
さすがにXYの待機モーションがキチガイすぎてな
バトルハウスでメガガルーラ無双してるとき鬱陶しいポケモンの代表

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:14:09 ID:NxqUCmvQz25
ジュエル帰ってきて

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:16:10 ID:h17yXgnJX26
ただA140で威力150の受けにくい岩技をS110から打たれたらな

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:16:34 ID:6rdZr4oz627
ガチゴラスはデメリットなしでこいつ並の種族値が良かった
ティラノなんだからそんくらい優遇してよ

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:23:18 ID:wPhoQJQde2
>>32
最強の恐竜の割に攻撃種族値パキケファロサウルスの25%引きだもんな

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:21:16 ID:4TEpXY7TE29
耐性も並以下だからなぁ

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:25:48 ID:fdyzanB3F30
アーケオススレなのにガブageスレになりかけてるじゃねーか

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:28:27 ID:wPhoQJQde2
>>35
すまんwww俺の責任だwww

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:27:39 ID:ST4Mx0r7V32
no title

メガシンカあげても良かったよなあ・・・・

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:28:31 ID:0I4LR0uha33
ティラノサウルスって実はそんなに強くない

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/02 21:29:54 ID:Ei35uZnGm18
夢特性解禁されたら無反動もろはでガチゴラス無双はじまるから待ってろ

引用元: http://2chspa.com/thread/news4vip/1391341732

【ポケモンXY】一番影の薄い600族ってヌメルゴンだよな?|ブログインデックス

【ポケモンXY】一番影の薄い600族ってヌメルゴンだよな?|ブログインデックス|画像ID:10

712: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:01:45 ID:Nrto7sALx0
一番影の薄い600族ってヌメルゴンだよな
何でアイツ自己再生覚えなかったのか

726: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:03:11 ID:r7y8WcCjC1
600族で影薄いのってマンダじゃないのか

731: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:03:35 ID:WFlHFLpwM2
>>726
ダブルでもマンダ見ないよな

744: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:52 ID:xqGJH3NgB3
>>731
スペシャルだけ大繁殖
総合的にはヌメルゴンといい勝負かね

733: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:00 ID:9J96c2pJx4
ロトムを余裕でうけられる600族がいるヌメ

735: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:25 ID:lOksJMu0s5
マンダはスペシャルでしか見ないよ

739: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:30 ID:kOnTWIXHL6
ロトムとか洗濯機閉じ込めればええねん

741: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:35 ID:gzRjibKZC7
マンダはカロスの空が主戦場だから

745: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:05:13 ID:tnuGmwYcK8
メガマンダくそ強いのたのむで

747: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:05:39 ID:xqGJH3NgB3
メガマンダはまんまディアルガにしてくれ

753: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:07:27 ID:2mwkIgrK510
メガボーマンダ略してメンマ

引用元: http://2chspa.com/thread/news4vip/1392995222

712: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:01:45 ID:Nrto7sALx0
一番影の薄い600族ってヌメルゴンだよな
何でアイツ自己再生覚えなかったのか

726: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:03:11 ID:r7y8WcCjC1
600族で影薄いのってマンダじゃないのか

731: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:03:35 ID:WFlHFLpwM2
>>726
ダブルでもマンダ見ないよな

744: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:52 ID:xqGJH3NgB3
>>731
スペシャルだけ大繁殖
総合的にはヌメルゴンといい勝負かね

733: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:00 ID:9J96c2pJx4
ロトムを余裕でうけられる600族がいるヌメ

735: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:25 ID:lOksJMu0s5
マンダはスペシャルでしか見ないよ

739: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:30 ID:kOnTWIXHL6
ロトムとか洗濯機閉じ込めればええねん

741: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:04:35 ID:gzRjibKZC7
マンダはカロスの空が主戦場だから

745: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:05:13 ID:tnuGmwYcK8
メガマンダくそ強いのたのむで

747: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:05:39 ID:xqGJH3NgB3
メガマンダはまんまディアルガにしてくれ

753: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/22 02:07:27 ID:2mwkIgrK510
メガボーマンダ略してメンマ

引用元: http://2chspa.com/thread/news4vip/1392995222

自慢のノイズ|ブログインデックス

287 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:02:01 ID:+vVmpF1S0
ある友人(仮にA)との話。

お互い別のバンドやってて、ある日のライブの打ち上げで仲良くなった。
そいつ、音楽さえあればなんにもいらないっていうような奴でさ。
男の俺から見てもルックス悪くないし、金だってある程度持ってるし、
ギター(Aはギタリストね)ハンパじゃなくうまい。
俺と違ってモテないわけないんだけど、奴曰く「女に裂いてる時間があったらお前もギターの練習せんかい」て。
よく言えば『ストイック』、世間一般からみれば普通は『変わり者』。そんな奴なんだ。
Aのバンドとうちらのバンドは、まぁ住んでる地域も近いことから、練習では同じスタジオ使ってるんだ。
で、タイミングがあえば、同じ日の同じ時間帯にスタジオで出くわすこともあるんだけど、
バンドぐるみで仲がいいから、あえば総勢9人(うち5人、Aのバンドが4人)でよく遊んだりしてた。

288 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:02:35 ID:+vVmpF1S0
ある日、スタジオであった時、俺たちはバンド練習だけど、Aは個人練習できてた日があった。
終わりの時間も近いし、俺とAは帰る方向がいっしょなので、車に乗せてくことにしたのよ。
その時、Aがおかしなことを言い始めた。
普通、ギターの音って、どんな達人が弾いてもギターの音するよね?
曰く、Aにしか出せない音が出るようになったんだって。Aは「オリジナリティの確立」とかいって騒いでたっけ。
俺も異音(w)を出すのは得意だし、結構研究とかもしてたからすごい興味わいてさ。
「どんな音?」って聞いたら、Aはもったいぶって、結局その日は教えてくれなかった。

それから数日後、Aから電話があったんだ。
そこでまず、あれ?と思った。

289 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:04:01 ID:+vVmpF1S0
A、いまどきケータイ持ってなかったから、Aとは番号交換してないんだよ。
お互い用があるときは、お互いのバンドメンバーを通じて、というのが通例だった。
まぁ俺の番号なんて、知り合い経由でいくらでも入手できるけど。
ただ、お知らせ画面(?)が、なんか『通知不可能』。『非通知』ならまだしも。
(まぁビビりな俺は、非通知拒否にしてるんだけど)
出るまで気付かなかったんだけど、まぁ出たらAだった、と。
すごい興奮した口調でさ、『さらにすごい音が出るようになった。一度聞かせてやりたい』って。
話聞く限り、もう正規のギターの練習というより、いかにしてノイズを出すかに執着しちゃってんの。
実際、その後何度か見せてもらったAのギターには、
カッターで削ったような跡がついてたり、弦も2本くらいしか張ってなかったり。
聞くと、
「カッターは、ギターの刃が突き刺さるノイズを出したかった。
 弦は、この2本だけ張ってあるのが一番ノイズの出がいい」んだそうだ。
そういう割には、一度もその『自慢のノイズ』を聞かせてはくれなかったのがひっかかったけどw

290 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:05:06 ID:+vVmpF1S0
もちろんそんなギタリスト、バンドで戦力になるわけもなく、程なくしてクビにされた。
さっきも書いたけど、仲間全体仲がいいので、話はAのバンドのリーダーから聞いたが、理由なんて尋ねるまでも無い。
早急に切り上げてしまった。
今考えると、これがそもそもの間違いなのだが。

そこらへんから、Aの姿を見る機会がグンと減った。
変わりに、電話がくる回数がハンパじゃなくなった。1日20件とかザラだった。
今は仕事も辞めて、暗い部屋で一人でギターノイズの研究をしているらしい。

さすがに異常だと思って、Aの家(アパートでひとり暮らし)に行ったが、人の気配がない。ひっそりとしている。
ドアにも鍵がかかり、郵便物も溜まっている。
まさか夜逃げでもしたんじゃねーだろうな…なんて思いながら、Aのアパートからの帰り道、ケータイが鳴った。
Aからだった。

292 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:06:15 ID:+vVmpF1S0
俺「おい!お前どこにいんだよ!家にいるんじゃねーのかよ!」
A『いるよ…ずっと…』
俺「ウソつけ!俺たち今、お前んち行ってたんだぞ?誰もいねーじゃん!」

そこまでいうと、Aがいきなり動揺しだした。
勝手に来ちゃまずかったかと思ったが、どうもそうではない。
『そんな…』と、『ウソだ…』の台詞を、震えながらずっと繰り返していた。

すると突然、狂ったように騒ぎ出した。
俺は必死で宥めた。
俺「おい、おちつけよ!どうしたんだよ!!」
しばらくそんなことやってると急に、本当に急に、Aがものすごい小さな声で、おそらくこういった。
A『俺は…帰ってなかったんだ…』
ブツッと電話が切れる。俺たちちんぷんかんぷん。

そしてその日の夜、家で晩飯くってるころ、また電話が鳴る。今度はうちのボーカル(B)からだ。

293 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:07:02 ID:+vVmpF1S0
B『おい、今すぐ○○病院これるか!?Aが目を覚ましたぞ!』
俺「???なに?それ?」
B『なにってお前…知ってたんだろ?アイツ事故って入院してたの!』
俺「はぁ!?なんじゃそら!!」

そう、俺はAがバンドをクビにされたとき、Aが狂ったからクビにしたんだと思ってた。
だからあえて事情も聞かなかったし、向こうも察して話さなかった。
でも、そこに違いがでてたんだ。

294 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:08:26 ID:+vVmpF1S0
本当の話はこうだ。
はじめ、俺がAをスタジオから送っていった日から2日後、アイツは事故にあった。
さすがに事故の詳細まではわからないが、それから今までずっと意識がなかったんだそうだ。
バンドもヘルプのギターを入れてただけで、Aが復活したら元のラインナップに戻るそうだ。
ちょっとまて。じゃあ、あの電話…

295 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:12:13 ID:+vVmpF1S0
と、ここで終われば、ただのつまらんオカルト話で終わるんだが、微妙なオチがつく。

Aと面会できるようになって数日たって、俺はAの病室を訪ねた。
そこには、前と変わらないAがいた。
両足骨折の重症なのに、両手はほぼ無傷。
担いでたギターもとっさにかばって、ギリギリで壊れてなかったらしい。
「ギタリストの鏡だなwお前ギターさえもってなければ、もっと怪我軽かったんじゃね~の?」
などと軽い談笑しながら、恐る恐る聞いてみることにした。

296 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:13:23 ID:+vVmpF1S0
Aは言った。「俺もそれ、知ってる」と。
A「俺、意識なかったからよくわかんねーけど、なんかずっと夢見てた気がするんだ。
 夢っていうのかわからないけどさ。
 その夢の中でノイズ研究、確かにしてたと思う。
 でも俺自信は、大事なギターに傷付けてる夢の中の俺に腹立ててるんだよ。
 『こいつが俺でさえなけりゃぶっ殺してやる』とか。
 でも、一日で何回か違う行動をするんだ。
 風呂とか便所とか、そういうのを除けば、ほかに俺がする作業はひとつだけなんだ。
 なぜか手元にあるケータイで、お前に電話するんだよ。
 夢ってなんかわけわかんねーじゃん?俺がギター壊すなんて夢でしか考えらんねーしw
 ただ、お前の声っていうか、話だけはやたらリアルっていうか。

 で、ある日、お前の声で『おい!お前どこにいんだよ!家にいるんじゃねーのかよ!』って聞こえてきて、
 そうだ、帰らなきゃと思ったら、目が覚めてそこは病院だったとw
 まぁお前のおかげで帰ってこれたよ。ありがとなww」
そういって微笑んだ。

301 :>>287:2007/10/18(木) 22:00:28 ID:+vVmpF1S0
ところが、俺はそれどころではない。なんで現実世界の俺と夢の中のAがシンクロしてるんだ?
わけがわからない。ひょっとして俺も夢の中にいるとか…
はっと気付いて、ケータイ取り出した。
だいたいこういう話で、あったはずのAからの『通知不可能』の着信が消え、
「俺に友人を連れ戻す力をくれたに違いない…」とか、
感動的なオチが待ってるに違いないと、他力本願な確信をして。
願いむなしく、着信はしっかりと履歴に残っていた。『通知不可能』がものすごい数。
こうなってくると、もう俺はわからない。
もちろん、仲間が復活したんだから、結果オーライではあるのだが、
夢の中のAと、現実に生きる俺が、どうしてシンクロしてしまったのか。

302 :>>287:2007/10/18(木) 22:01:16 ID:+vVmpF1S0
変な話、俺はその間もちろんちゃんとバイトしてたのだから、勤務記録にも残ってるし、
そもそもシンクロしてたと思われる時期に、うちのバンドは一回ライブだってやっている。
客だっていたし、物販もちょっとだけど売れた。
バンドHPのBBSにだって、その日についての書き込みがされてる。
そして、その日のライブ後の打ち上げ時に、Aから電話を取っている。
当時、クビになったと思い込んでいた俺は、
Aのバンドメンバーも参加していた打ち上げの席で、
Aからの電話をとっていいものかどうか悩んだのを鮮明に覚えている。

まだある。100歩譲って、なんらか(このなんらかが問題なのだがw)の理由でシンクロしてしまった、としよう。
納得いかないが、無理やり納得したとするよ。
でもそれにしても、アイツが病院で寝ている間、俺何度かアイツ見てる。スタジオで見かけてる。
ギターボロボロにして、コイツらしくないと思ったの覚えてる。

ただそっちに関しては、A本人は「知らない」。
まわりは、「俺も見た」という人と、「知らない」という人に別れる。
顕著な例では、うちのバンドのメンバー。
俺は「見た」、ボーカルとドラムは「言われてみればなんとなくいたような…」、
ベースとギターは「そんなわけない」と、3つに割れている。
スタジオのスタッフさんも、見た人と知らない人がいる。
その日勤務してた人にわざわざ聞いてみても、回答は一緒だ。

現在、Aは完全に復活して、また『同じ地域で俺よりうまいギタリスト』の地位に立ち、元気にやっている。
俺もいつまでも負けてられないので、がんばっている。
完全に元通りに戻ったのだ。Aが事故を起す前に。
ひとつだけ、どうしても解けない不可解な謎が残ったことを除いては…

288 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:02:35 ID:+vVmpF1S0
ある日、スタジオであった時、俺たちはバンド練習だけど、Aは個人練習できてた日があった。
終わりの時間も近いし、俺とAは帰る方向がいっしょなので、車に乗せてくことにしたのよ。
その時、Aがおかしなことを言い始めた。
普通、ギターの音って、どんな達人が弾いてもギターの音するよね?
曰く、Aにしか出せない音が出るようになったんだって。Aは「オリジナリティの確立」とかいって騒いでたっけ。
俺も異音(w)を出すのは得意だし、結構研究とかもしてたからすごい興味わいてさ。
「どんな音?」って聞いたら、Aはもったいぶって、結局その日は教えてくれなかった。

それから数日後、Aから電話があったんだ。
そこでまず、あれ?と思った。

289 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:04:01 ID:+vVmpF1S0
A、いまどきケータイ持ってなかったから、Aとは番号交換してないんだよ。
お互い用があるときは、お互いのバンドメンバーを通じて、というのが通例だった。
まぁ俺の番号なんて、知り合い経由でいくらでも入手できるけど。
ただ、お知らせ画面(?)が、なんか『通知不可能』。『非通知』ならまだしも。
(まぁビビりな俺は、非通知拒否にしてるんだけど)
出るまで気付かなかったんだけど、まぁ出たらAだった、と。
すごい興奮した口調でさ、『さらにすごい音が出るようになった。一度聞かせてやりたい』って。
話聞く限り、もう正規のギターの練習というより、いかにしてノイズを出すかに執着しちゃってんの。
実際、その後何度か見せてもらったAのギターには、
カッターで削ったような跡がついてたり、弦も2本くらいしか張ってなかったり。
聞くと、
「カッターは、ギターの刃が突き刺さるノイズを出したかった。
 弦は、この2本だけ張ってあるのが一番ノイズの出がいい」んだそうだ。
そういう割には、一度もその『自慢のノイズ』を聞かせてはくれなかったのがひっかかったけどw

290 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:05:06 ID:+vVmpF1S0
もちろんそんなギタリスト、バンドで戦力になるわけもなく、程なくしてクビにされた。
さっきも書いたけど、仲間全体仲がいいので、話はAのバンドのリーダーから聞いたが、理由なんて尋ねるまでも無い。
早急に切り上げてしまった。
今考えると、これがそもそもの間違いなのだが。

そこらへんから、Aの姿を見る機会がグンと減った。
変わりに、電話がくる回数がハンパじゃなくなった。1日20件とかザラだった。
今は仕事も辞めて、暗い部屋で一人でギターノイズの研究をしているらしい。

さすがに異常だと思って、Aの家(アパートでひとり暮らし)に行ったが、人の気配がない。ひっそりとしている。
ドアにも鍵がかかり、郵便物も溜まっている。
まさか夜逃げでもしたんじゃねーだろうな…なんて思いながら、Aのアパートからの帰り道、ケータイが鳴った。
Aからだった。

292 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:06:15 ID:+vVmpF1S0
俺「おい!お前どこにいんだよ!家にいるんじゃねーのかよ!」
A『いるよ…ずっと…』
俺「ウソつけ!俺たち今、お前んち行ってたんだぞ?誰もいねーじゃん!」

そこまでいうと、Aがいきなり動揺しだした。
勝手に来ちゃまずかったかと思ったが、どうもそうではない。
『そんな…』と、『ウソだ…』の台詞を、震えながらずっと繰り返していた。

すると突然、狂ったように騒ぎ出した。
俺は必死で宥めた。
俺「おい、おちつけよ!どうしたんだよ!!」
しばらくそんなことやってると急に、本当に急に、Aがものすごい小さな声で、おそらくこういった。
A『俺は…帰ってなかったんだ…』
ブツッと電話が切れる。俺たちちんぷんかんぷん。

そしてその日の夜、家で晩飯くってるころ、また電話が鳴る。今度はうちのボーカル(B)からだ。

293 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:07:02 ID:+vVmpF1S0
B『おい、今すぐ○○病院これるか!?Aが目を覚ましたぞ!』
俺「???なに?それ?」
B『なにってお前…知ってたんだろ?アイツ事故って入院してたの!』
俺「はぁ!?なんじゃそら!!」

そう、俺はAがバンドをクビにされたとき、Aが狂ったからクビにしたんだと思ってた。
だからあえて事情も聞かなかったし、向こうも察して話さなかった。
でも、そこに違いがでてたんだ。

294 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:08:26 ID:+vVmpF1S0
本当の話はこうだ。
はじめ、俺がAをスタジオから送っていった日から2日後、アイツは事故にあった。
さすがに事故の詳細まではわからないが、それから今までずっと意識がなかったんだそうだ。
バンドもヘルプのギターを入れてただけで、Aが復活したら元のラインナップに戻るそうだ。
ちょっとまて。じゃあ、あの電話…

295 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:12:13 ID:+vVmpF1S0
と、ここで終われば、ただのつまらんオカルト話で終わるんだが、微妙なオチがつく。

Aと面会できるようになって数日たって、俺はAの病室を訪ねた。
そこには、前と変わらないAがいた。
両足骨折の重症なのに、両手はほぼ無傷。
担いでたギターもとっさにかばって、ギリギリで壊れてなかったらしい。
「ギタリストの鏡だなwお前ギターさえもってなければ、もっと怪我軽かったんじゃね~の?」
などと軽い談笑しながら、恐る恐る聞いてみることにした。

296 :本当にあった怖い名無し:2007/10/18(木) 21:13:23 ID:+vVmpF1S0
Aは言った。「俺もそれ、知ってる」と。
A「俺、意識なかったからよくわかんねーけど、なんかずっと夢見てた気がするんだ。
 夢っていうのかわからないけどさ。
 その夢の中でノイズ研究、確かにしてたと思う。
 でも俺自信は、大事なギターに傷付けてる夢の中の俺に腹立ててるんだよ。
 『こいつが俺でさえなけりゃぶっ殺してやる』とか。
 でも、一日で何回か違う行動をするんだ。
 風呂とか便所とか、そういうのを除けば、ほかに俺がする作業はひとつだけなんだ。
 なぜか手元にあるケータイで、お前に電話するんだよ。
 夢ってなんかわけわかんねーじゃん?俺がギター壊すなんて夢でしか考えらんねーしw
 ただ、お前の声っていうか、話だけはやたらリアルっていうか。

 で、ある日、お前の声で『おい!お前どこにいんだよ!家にいるんじゃねーのかよ!』って聞こえてきて、
 そうだ、帰らなきゃと思ったら、目が覚めてそこは病院だったとw
 まぁお前のおかげで帰ってこれたよ。ありがとなww」
そういって微笑んだ。

301 :>>287:2007/10/18(木) 22:00:28 ID:+vVmpF1S0
ところが、俺はそれどころではない。なんで現実世界の俺と夢の中のAがシンクロしてるんだ?
わけがわからない。ひょっとして俺も夢の中にいるとか…
はっと気付いて、ケータイ取り出した。
だいたいこういう話で、あったはずのAからの『通知不可能』の着信が消え、
「俺に友人を連れ戻す力をくれたに違いない…」とか、
感動的なオチが待ってるに違いないと、他力本願な確信をして。
願いむなしく、着信はしっかりと履歴に残っていた。『通知不可能』がものすごい数。
こうなってくると、もう俺はわからない。
もちろん、仲間が復活したんだから、結果オーライではあるのだが、
夢の中のAと、現実に生きる俺が、どうしてシンクロしてしまったのか。

302 :>>287:2007/10/18(木) 22:01:16 ID:+vVmpF1S0
変な話、俺はその間もちろんちゃんとバイトしてたのだから、勤務記録にも残ってるし、
そもそもシンクロしてたと思われる時期に、うちのバンドは一回ライブだってやっている。
客だっていたし、物販もちょっとだけど売れた。
バンドHPのBBSにだって、その日についての書き込みがされてる。
そして、その日のライブ後の打ち上げ時に、Aから電話を取っている。
当時、クビになったと思い込んでいた俺は、
Aのバンドメンバーも参加していた打ち上げの席で、
Aからの電話をとっていいものかどうか悩んだのを鮮明に覚えている。

まだある。100歩譲って、なんらか(このなんらかが問題なのだがw)の理由でシンクロしてしまった、としよう。
納得いかないが、無理やり納得したとするよ。
でもそれにしても、アイツが病院で寝ている間、俺何度かアイツ見てる。スタジオで見かけてる。
ギターボロボロにして、コイツらしくないと思ったの覚えてる。

ただそっちに関しては、A本人は「知らない」。
まわりは、「俺も見た」という人と、「知らない」という人に別れる。
顕著な例では、うちのバンドのメンバー。
俺は「見た」、ボーカルとドラムは「言われてみればなんとなくいたような…」、
ベースとギターは「そんなわけない」と、3つに割れている。
スタジオのスタッフさんも、見た人と知らない人がいる。
その日勤務してた人にわざわざ聞いてみても、回答は一緒だ。

現在、Aは完全に復活して、また『同じ地域で俺よりうまいギタリスト』の地位に立ち、元気にやっている。
俺もいつまでも負けてられないので、がんばっている。
完全に元通りに戻ったのだ。Aが事故を起す前に。
ひとつだけ、どうしても解けない不可解な謎が残ったことを除いては…

御守り袋|ブログインデックス

714 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:00:19 ID:Rxwynwh80
昔勤めてた会社であった話を投下する。

中か小かってサイズの会社で、社長はワンマンで上司はイエスマンが多く、
おまけに社内イジメが横行してて人間関係は良くなかったが、個人的に友人はいた。

友人は俺より少し上の30代で、ちょっと陰のある渋い男前だった。
飲みに行く仲になって聞いたんだが、社会人に成り立ての頃に、長い付き合いの彼女を亡くしたそうだった。
事故で死んだ彼女とは婚約してたそうで、まだ結婚してなかったから、葬儀や墓の手配は彼女の実家がした。
「遠方で墓参りにもあまり行ってない」と言う友人は、彼女のくれたお守りを持ち歩いていた。
神社とかでくれるような、和風の布の小袋にヒモのついた奴で、
友人いわく、「しんどい論文書きの最中に彼女に貰った」と。

「これあげるね。真面目に一生懸命努力してる人は、神様が守ってくれるんだよ。
 私にも役に立ったから、効くよ」
「何の役に立ったの?」って聞いたら、
「○○君(友人)と付き合えた♪」と笑顔で言われたと。

切ない話かもしれんが、そんな殊勝な女に縁の全くない俺は、正直に蹴っ飛ばして、
「のろけてんじゃねーぞヴォケ」と言って友人に爆笑された。

で、俺らが当時に居た会社の雰囲気が悪かったのは先に書いた通り。
友人は特に、直属の上司との仲が最悪だったせいで、周り中から日々イビられていた。
少し人見知りで理論派の友人は、年中「根暗の癖に気取ってる」「屁理屈ばっかり言いやがって」と上司に怒鳴られ、
同僚に陰口を叩かれ、嫌味を言われながら、
「職場は金を稼ぐ場所だ」と努めて、真面目に相手をしないで暮らしていた。

715 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:03:24 ID:Rxwynwh80
ある日、俺が帰ろうとしたら喫煙所で、友人と特に仲の悪かった連中に呼び止められた。
「ほら。これ」
見せられたのは友人のお守りだった。
「マジ暗いよな。死んだ彼女のお守りとかって、女いないからカッコつけてるだけだろ」
「おまけにさあ、大爆笑だぜ。中、何が入ってたと思う?」
笑いながらそいつらは、袋を逆さにして振った。そいつらは既に一度見たらしい。
お守りの中身は、紙に包んだ小さな錆びた十字架のペンダントだった。
露店とかシルバーアクセのショップで見るような、人間型が磔ポーズで付いてる奴。
お守り袋は寺か神社で売ってたっぽい奴だから、俺も意外で、思わず動きが止まった。
「超ありがたみ無いよな。案外、その彼女にも馬鹿にされてたんじゃね?あいつ」
その頃になって、俺はようやくムカムカしてきたんで、
「お前らに関係ないだろ。つーか泥棒じゃねえか。返せよ」と手を出したが、
そいつらは無視して、お守りと十字架を持ったまま行ってしまった。

友人は数日凹んでいて、俺も何度か「いつまで鞄にあったか、覚えてないか?」と聞かれたが、
結局取り返せなかった後ろめたさで、俺は結局、友人にその話をしなかった。
上司も他の同僚も、そんなことを聞ける仲じゃなかったから、友人はやがて諦めてしまったようだった。

それから少しして、そのお守り泥棒したグループの1人が入院した。
精神の方の病院だとか噂が流れてたが、詳細は知らない。
さらに別の1人が、ヤクザ関係のトラブルにあった話が社内に流れ、直後に会社を辞めた。
総務の奴は、
「事務処理が残ってるのに、電話してもメールしても繋がらない。
 実家にかけたら、親も連絡できないと泣きつかれた」
と零していた。

それどころか、会社自体に妙な情報が社内で流れ始め、社員が浮き足立ってきた。
乱れ飛ぶ噂は、取締役がメンヘルでやばいとか、
取引先が血相を変えて「お宅とは縁を切らせてくれ」と言って来たとか、洒落にならないものばかり。
他社の出入りの営業(こっちが顧客)を社に呼んだら現れず、半泣きで電話してきて、
『頼むから外でお願いします。クビが飛ぶって言われても、怖くて入れません』と言われた、
なんてものまであったとか。
少しずつ、誰かが辞めてく頻度が上がってた。

716 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:05:00 ID:Rxwynwh80
そんな時に、友人に誘われて飲みながら話をした。
友人は既に転職先を決めていた。
守り袋をなくして数日後に、死んだ彼女が夢に出てきたそうだ。
彼女は怒ってなくて、ただ「ごめんね、ごめんね」としきりに謝っていたそうだ。
「私には止められない。凄く怒ってる。あなたが出るまで待ってくれないかもしれないの。
 あの会社から早く出て。お願いだから。それまでは私が絶対に守るから」
泣きそうな顔で言った彼女の真剣な表情が、目覚めてからもハッキリ意識に残っていて、
友人は転職を考えたのだと言う。
「信じてくれないかもしれないけど、俺はお前も辞めた方がいいと思う。
 あいつがあんな青い顔したのは、昔も見たことない。会社、本当にやばいんだと思う」
真顔で言われて、俺は半信半疑だった。

2日くらいして、今度は泥棒グループの1人に呼ばれた。
ぼそぼそした調子で俺に「助けてくれ」と言ったそいつの顔は、変にやつれていた。
「あの守り袋はやばいって解ってたのに、深く考えずに手をだして後悔してる。
 あの日から嫌な気配がしてる。それが今は会社にずっといる。
 俺は実行犯だから、多分、辞めても追っかけてくる。アイツに謝りたい」
詳しく聞いてみたら、そいつは少し霊感があって、あの日から物凄くヤバい気配を感じるのだと言う。
「一度だけまともに見た。黒人の中年の女だった。ただの霊じゃないと思った。本当に怖かった。
 頼むから助けてくれ」

頭を下げられて、「とりあえず話してみてやる」と言ったが、良く考えてみると変だと思った。
友人の彼女の実家は、遠いが日本国内だったから。
既に転職してた友人に連絡を取って、それとなく聞いてみたが、彼女もその両親も日本人だったとのこと。
しかも考えたら、20代で亡くなった彼女が、中年の幽霊になるのも変だ。
同級生だった友人が、まだ中年になってないのに。

あの野郎いやがらせの上乗せか、とアホらしくなって放置してたら、
一週間ほどして、そいつが本気で追い詰められた目で蒼白になって、土下座で泣きついてきた。
「頼む。俺は本当に殺される!その上に死んだら地獄に落ちる!!!」
あたりも憚らずにそう言われて、ドン引きしつつも友人に連絡して、事情を話した。

717 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:06:21 ID:Rxwynwh80
友人からの折り返し連絡を待っていた数日間に、
泥棒グループの別のもう一人が、色々とありえないような危険な目にあったこと、
大怪我を押して神社やら寺やら霊能者やらを訪ねた挙句に、
「外人の中年の女が見えるね」「黒人の女性です。これは私には祓えません」などと言われたことを、
相談野郎からマジ泣きで聞かされた。

その後、友人が連絡をくれ、俺と友人と相談男は3人揃って、死んだ友人の彼女の父親に面会して話を聞いた。
「娘があなたに渡したお守りですが、中身は、おそらくキリスト教に縁のものではないでしょうか?
 あれは、娘が幼い頃に、とても仲の良かった近所のおばさんに貰ったものなんです。

 アフリカから来た黒人の女性で、ご主人は日本人でした。
 ウチは妻が少しフランス語を話せるので、彼女はときどきウチに来ていました。
 彼女は、日本で仏教系の宗教に入っていました。
 ご主人の一家がその宗教の信者で、『入信しなければ結婚を許さない』と言われたらしいです。

 その彼女が病気になり、亡くなる前に娘にお守り袋をくれました。
 娘は私に、
 『おばちゃんがね、これを大事にもってテンのお父さんにおいのりして、
  マジメにいっしょけんめーにがんばって暮らしなさいって。
  そーしたら、テンにいらっさるたったひとりのほんとーの神様が守ってくださいますよ、って言ってたよ。
  パパ、テンのお父さんって誰?パパとは別?』
 と言いました。

 …ご夫婦の宗教の教義とは合わない言葉なので、私はその時、
 彼女はクリスチャンだったのではないのか、と気がついたんです。
 娘にくれたお守りは仏教系の宗教のものでしたが、中に重いものが入っているように膨らんでいましたし、
 ひょっとしたら……と言う気がしました。
 私は宗教は特にないんです。
 ただ彼女が娘を本当にとても可愛がってくれて、娘も彼女を大好きなおばちゃんだと言っていましたので、
 持たせておきました」

718 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:08:54 ID:Rxwynwh80
帰り道で泥棒グループの相談男が、
「結婚するために、邪教(キリスト教から見て)に改宗したんだな。
 それでもロザリオが捨てられないくらいのクリスチャンだったなら、随分苦しんだんだろうな」
と言った。
友人は後ろめたそうな暗い顔で、
「……悪いけど、俺にはどうしようもない」と言った。
「あいつ(友人彼女)のこと、あれから何回か夢で見たよ。
 いつも『凄く怒ってて止められない。ごめんなさい。あなただけしか私は守れない』って言うんだ」
俺は何も言うことがなくて黙ってた。

相談男は、その次の日に死体で見つかった。
何かの薬の飲みすぎで眠ったまま死んだらしい、と聞いて、
俺は内心、わりと安らかで良かったなとか思ってしまった。

その後すぐに俺も会社を辞めて、何とか次の勤め先を見つけた。
元いた会社は、見事に借金漬けになって潰れた。
最後のほうには、辞めたりノイローゼで入院したりがゾロゾロ出て、凄い有様だったらしい。
事故死(自殺かもしれない)や自殺者も複数出てたそうだ。

俺の完全な想像だが、少しでも霊感のある奴は、
お守り事件の後、全力で再就職先を探してたんじゃないかって気がする。
全く見えない奴ばっかりが被害を受けたのかと思うと、何だか理不尽な気もしてる。

719 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:10:32 ID:Rxwynwh80
友人はその後でクリスチャンになって、教会に行くようになった。
「思い出すと、聖書読んだり、結婚式をカトリック式でやれないかって言ってたり、
 彼女、何か拘りがあったみたいだから。
 洗礼を受けるとこまでは気が進まないって迷ってたけど、ちゃんと式が挙げれてたらこうしてたと思う。
 だから……そのアフリカの人の分も、静かに眠れるように祈っとくよ」

俺には、キリスト教も何も宗教のことは解らない。
そのアフリカ人の女性が祟ったんだとして、正直、何がそんなに気に障ったのかも解らん。
ただ、宗教に関係することというか、どんな宗教でも怖いのは、
『そこまで神様に執着する本物の信者の執念』なんじゃないかと、何となく思った。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?209

511 :208-714:2009/03/30(月) 22:21:07 ID:DYwK49KS0
前のスレッドで、昔いた会社が潰れた時の話を書いた(十字架の入ったお守りの話だ)んだが、
その後日談と言うかオマケが幾つかあるので、書かせてくれ。

あの話の後しばらくして友人に会ったら、 服の下にロザリオつけてて見せてくれた。
……泥棒グループが友人の守り袋から出して俺に見せたのと、そっくりな大きさでそっくりな色艶のやつを。

「それ、買ったのか?」と聞くと、
「同じ教会に行ってる信者の人が譲ってくれた」と言う。
「……黒人の女じゃねえよな?」と聞くと、
呆れ顔で「そんなわけないだろ」。

……そうだよな。
十字架に張り付いてる人型が同じ形に見えるのも、くすみ具合まで見覚えあるのも気のせいだよな。
泥棒グループの奴が、俺の目の前に突きつけて見せた時に見たのと同じとこに、
傷だかサビだかあるように見えるのも気のせいなんだろう。
と思うことにした。

偶然に回りまわって友人の手に、なんて可能性もあってもいいかもしれないが、
思い返すと、前の話で書いた泥棒グループの相談男が本気で怯えてたのに、現物返却しなくて探しもしなかったのは、
どうも失くしたとかじゃなくて、泥棒グループで壊したんじゃないのかって雰囲気だったんで、正直びびった。

……んで、ある意味もっと怖かったのは、
ちらりと視線を下げたら、友人の鞄に見慣れたお守り袋がさりげなく下がってたこと。
何度も見たのと同じ袋で、結構長いこと下げてそうな年季の入った奴が。
これは突っ込まないでスルーした。つか、突っ込めなかった。
「あ、目が覚めたらついてたんだよ。ハハハ」とか言われたら嫌だと本気で思ったんで。

715 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:03:24 ID:Rxwynwh80
ある日、俺が帰ろうとしたら喫煙所で、友人と特に仲の悪かった連中に呼び止められた。
「ほら。これ」
見せられたのは友人のお守りだった。
「マジ暗いよな。死んだ彼女のお守りとかって、女いないからカッコつけてるだけだろ」
「おまけにさあ、大爆笑だぜ。中、何が入ってたと思う?」
笑いながらそいつらは、袋を逆さにして振った。そいつらは既に一度見たらしい。
お守りの中身は、紙に包んだ小さな錆びた十字架のペンダントだった。
露店とかシルバーアクセのショップで見るような、人間型が磔ポーズで付いてる奴。
お守り袋は寺か神社で売ってたっぽい奴だから、俺も意外で、思わず動きが止まった。
「超ありがたみ無いよな。案外、その彼女にも馬鹿にされてたんじゃね?あいつ」
その頃になって、俺はようやくムカムカしてきたんで、
「お前らに関係ないだろ。つーか泥棒じゃねえか。返せよ」と手を出したが、
そいつらは無視して、お守りと十字架を持ったまま行ってしまった。

友人は数日凹んでいて、俺も何度か「いつまで鞄にあったか、覚えてないか?」と聞かれたが、
結局取り返せなかった後ろめたさで、俺は結局、友人にその話をしなかった。
上司も他の同僚も、そんなことを聞ける仲じゃなかったから、友人はやがて諦めてしまったようだった。

それから少しして、そのお守り泥棒したグループの1人が入院した。
精神の方の病院だとか噂が流れてたが、詳細は知らない。
さらに別の1人が、ヤクザ関係のトラブルにあった話が社内に流れ、直後に会社を辞めた。
総務の奴は、
「事務処理が残ってるのに、電話してもメールしても繋がらない。
 実家にかけたら、親も連絡できないと泣きつかれた」
と零していた。

それどころか、会社自体に妙な情報が社内で流れ始め、社員が浮き足立ってきた。
乱れ飛ぶ噂は、取締役がメンヘルでやばいとか、
取引先が血相を変えて「お宅とは縁を切らせてくれ」と言って来たとか、洒落にならないものばかり。
他社の出入りの営業(こっちが顧客)を社に呼んだら現れず、半泣きで電話してきて、
『頼むから外でお願いします。クビが飛ぶって言われても、怖くて入れません』と言われた、
なんてものまであったとか。
少しずつ、誰かが辞めてく頻度が上がってた。

716 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:05:00 ID:Rxwynwh80
そんな時に、友人に誘われて飲みながら話をした。
友人は既に転職先を決めていた。
守り袋をなくして数日後に、死んだ彼女が夢に出てきたそうだ。
彼女は怒ってなくて、ただ「ごめんね、ごめんね」としきりに謝っていたそうだ。
「私には止められない。凄く怒ってる。あなたが出るまで待ってくれないかもしれないの。
 あの会社から早く出て。お願いだから。それまでは私が絶対に守るから」
泣きそうな顔で言った彼女の真剣な表情が、目覚めてからもハッキリ意識に残っていて、
友人は転職を考えたのだと言う。
「信じてくれないかもしれないけど、俺はお前も辞めた方がいいと思う。
 あいつがあんな青い顔したのは、昔も見たことない。会社、本当にやばいんだと思う」
真顔で言われて、俺は半信半疑だった。

2日くらいして、今度は泥棒グループの1人に呼ばれた。
ぼそぼそした調子で俺に「助けてくれ」と言ったそいつの顔は、変にやつれていた。
「あの守り袋はやばいって解ってたのに、深く考えずに手をだして後悔してる。
 あの日から嫌な気配がしてる。それが今は会社にずっといる。
 俺は実行犯だから、多分、辞めても追っかけてくる。アイツに謝りたい」
詳しく聞いてみたら、そいつは少し霊感があって、あの日から物凄くヤバい気配を感じるのだと言う。
「一度だけまともに見た。黒人の中年の女だった。ただの霊じゃないと思った。本当に怖かった。
 頼むから助けてくれ」

頭を下げられて、「とりあえず話してみてやる」と言ったが、良く考えてみると変だと思った。
友人の彼女の実家は、遠いが日本国内だったから。
既に転職してた友人に連絡を取って、それとなく聞いてみたが、彼女もその両親も日本人だったとのこと。
しかも考えたら、20代で亡くなった彼女が、中年の幽霊になるのも変だ。
同級生だった友人が、まだ中年になってないのに。

あの野郎いやがらせの上乗せか、とアホらしくなって放置してたら、
一週間ほどして、そいつが本気で追い詰められた目で蒼白になって、土下座で泣きついてきた。
「頼む。俺は本当に殺される!その上に死んだら地獄に落ちる!!!」
あたりも憚らずにそう言われて、ドン引きしつつも友人に連絡して、事情を話した。

717 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:06:21 ID:Rxwynwh80
友人からの折り返し連絡を待っていた数日間に、
泥棒グループの別のもう一人が、色々とありえないような危険な目にあったこと、
大怪我を押して神社やら寺やら霊能者やらを訪ねた挙句に、
「外人の中年の女が見えるね」「黒人の女性です。これは私には祓えません」などと言われたことを、
相談野郎からマジ泣きで聞かされた。

その後、友人が連絡をくれ、俺と友人と相談男は3人揃って、死んだ友人の彼女の父親に面会して話を聞いた。
「娘があなたに渡したお守りですが、中身は、おそらくキリスト教に縁のものではないでしょうか?
 あれは、娘が幼い頃に、とても仲の良かった近所のおばさんに貰ったものなんです。

 アフリカから来た黒人の女性で、ご主人は日本人でした。
 ウチは妻が少しフランス語を話せるので、彼女はときどきウチに来ていました。
 彼女は、日本で仏教系の宗教に入っていました。
 ご主人の一家がその宗教の信者で、『入信しなければ結婚を許さない』と言われたらしいです。

 その彼女が病気になり、亡くなる前に娘にお守り袋をくれました。
 娘は私に、
 『おばちゃんがね、これを大事にもってテンのお父さんにおいのりして、
  マジメにいっしょけんめーにがんばって暮らしなさいって。
  そーしたら、テンにいらっさるたったひとりのほんとーの神様が守ってくださいますよ、って言ってたよ。
  パパ、テンのお父さんって誰?パパとは別?』
 と言いました。

 …ご夫婦の宗教の教義とは合わない言葉なので、私はその時、
 彼女はクリスチャンだったのではないのか、と気がついたんです。
 娘にくれたお守りは仏教系の宗教のものでしたが、中に重いものが入っているように膨らんでいましたし、
 ひょっとしたら……と言う気がしました。
 私は宗教は特にないんです。
 ただ彼女が娘を本当にとても可愛がってくれて、娘も彼女を大好きなおばちゃんだと言っていましたので、
 持たせておきました」

718 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:08:54 ID:Rxwynwh80
帰り道で泥棒グループの相談男が、
「結婚するために、邪教(キリスト教から見て)に改宗したんだな。
 それでもロザリオが捨てられないくらいのクリスチャンだったなら、随分苦しんだんだろうな」
と言った。
友人は後ろめたそうな暗い顔で、
「……悪いけど、俺にはどうしようもない」と言った。
「あいつ(友人彼女)のこと、あれから何回か夢で見たよ。
 いつも『凄く怒ってて止められない。ごめんなさい。あなただけしか私は守れない』って言うんだ」
俺は何も言うことがなくて黙ってた。

相談男は、その次の日に死体で見つかった。
何かの薬の飲みすぎで眠ったまま死んだらしい、と聞いて、
俺は内心、わりと安らかで良かったなとか思ってしまった。

その後すぐに俺も会社を辞めて、何とか次の勤め先を見つけた。
元いた会社は、見事に借金漬けになって潰れた。
最後のほうには、辞めたりノイローゼで入院したりがゾロゾロ出て、凄い有様だったらしい。
事故死(自殺かもしれない)や自殺者も複数出てたそうだ。

俺の完全な想像だが、少しでも霊感のある奴は、
お守り事件の後、全力で再就職先を探してたんじゃないかって気がする。
全く見えない奴ばっかりが被害を受けたのかと思うと、何だか理不尽な気もしてる。

719 :本当にあった怖い名無し:2009/03/12(木) 23:10:32 ID:Rxwynwh80
友人はその後でクリスチャンになって、教会に行くようになった。
「思い出すと、聖書読んだり、結婚式をカトリック式でやれないかって言ってたり、
 彼女、何か拘りがあったみたいだから。
 洗礼を受けるとこまでは気が進まないって迷ってたけど、ちゃんと式が挙げれてたらこうしてたと思う。
 だから……そのアフリカの人の分も、静かに眠れるように祈っとくよ」

俺には、キリスト教も何も宗教のことは解らない。
そのアフリカ人の女性が祟ったんだとして、正直、何がそんなに気に障ったのかも解らん。
ただ、宗教に関係することというか、どんな宗教でも怖いのは、
『そこまで神様に執着する本物の信者の執念』なんじゃないかと、何となく思った。

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?209

511 :208-714:2009/03/30(月) 22:21:07 ID:DYwK49KS0
前のスレッドで、昔いた会社が潰れた時の話を書いた(十字架の入ったお守りの話だ)んだが、
その後日談と言うかオマケが幾つかあるので、書かせてくれ。

あの話の後しばらくして友人に会ったら、 服の下にロザリオつけてて見せてくれた。
……泥棒グループが友人の守り袋から出して俺に見せたのと、そっくりな大きさでそっくりな色艶のやつを。

「それ、買ったのか?」と聞くと、
「同じ教会に行ってる信者の人が譲ってくれた」と言う。
「……黒人の女じゃねえよな?」と聞くと、
呆れ顔で「そんなわけないだろ」。

……そうだよな。
十字架に張り付いてる人型が同じ形に見えるのも、くすみ具合まで見覚えあるのも気のせいだよな。
泥棒グループの奴が、俺の目の前に突きつけて見せた時に見たのと同じとこに、
傷だかサビだかあるように見えるのも気のせいなんだろう。
と思うことにした。

偶然に回りまわって友人の手に、なんて可能性もあってもいいかもしれないが、
思い返すと、前の話で書いた泥棒グループの相談男が本気で怯えてたのに、現物返却しなくて探しもしなかったのは、
どうも失くしたとかじゃなくて、泥棒グループで壊したんじゃないのかって雰囲気だったんで、正直びびった。

……んで、ある意味もっと怖かったのは、
ちらりと視線を下げたら、友人の鞄に見慣れたお守り袋がさりげなく下がってたこと。
何度も見たのと同じ袋で、結構長いこと下げてそうな年季の入った奴が。
これは突っ込まないでスルーした。つか、突っ込めなかった。
「あ、目が覚めたらついてたんだよ。ハハハ」とか言われたら嫌だと本気で思ったんで。

おばちゃん相談員|ブログインデックス

179 :本当にあった怖い名無し :2008/07/25(金) 16:11:14 ID:Pi8Eu8FB0
ヒキニートを更正させるとかナントカ言ってるおばちゃんが近くにいる。 
何でも、その手の相談員を経験してるから自信あるとかナントカ。 
そして、ちょうど手ごろな(?)ニートもいた。 
かつては俺の友人だったが、受験に失敗してからニートになった。 
なまじ俺だけ同一の志望校に受かったもんだから、負い目を感じてた。 

ある日、近所のグラウンドに行くとそいつがいた。 
珍しいな、アイツが外に出てるなんて・・・。
たいていそいつの家の前を通るときに2階見れば、カーテン閉まってるから、
居るらしいってのがわかるんだが、そのときは窓全開、カーテンがはためいていた。 
さてはおばちゃんやったな、と思いながらグラウンドに行くと、案の定おばちゃんがいた。
どうやらそいつを連れ出したのもおばちゃんらしい。 

俺もなんか声をかけるかとグラウンドに入ろうとして、足が止まった。 
アイツは誰もいないグラウンドのど真ん中で、体育座りをして耳を塞いでいた。 
目もきつく閉じて、ぴくりとも動かなかった。 
そして、それを見つめるおばちゃんは笑顔だった。 

初めて人に殺意を覚えたのはこの時だった。 
181 :本当にあった怖い名無し :2008/07/25(金) 21:54:21 ID:qFTrIZkH0
むりやり引っ張っていったんだよ 
それでも『外に連れ出した』ことにはかわりない 
182 :179 :2008/07/25(金) 22:39:40 ID:6smiZ4bu0
>>181 
そんな感じ。
後でそいつの親にありのまま話したら、相当にもめたらしい。
こういう善意(のつもり)のおばちゃんって、周りが見えないから困る。

阪神大山 巨人吉川 横浜濱口 広島加藤|ブログインデックス

阪神大山 巨人吉川 横浜濱口 広島加藤|ブログインデックス|画像ID:19
引用元: http://tomcat.2ch.sc/test/read.cgi/livejupiter/1476953053/
1: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:44:13.03 ID:gnzD+jnS0
地雷を取りまくるセwwwwwwwww

2: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:44:25.79 ID:l6ClFj8pS1
こう見るとひどいな

3: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:44:30.16 ID:x1PTcN1eS2
阪神だけダントツで頭おかしい

8: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:15.43 ID:ORJQWIJbv3
>>3
加藤指名もヤバいぞ。リーグ戦見てた奴ならわかる

6: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:00.81 ID:CPR6xjly24
みんな外れ外れ1位の妥協だろ
しゃーないわ

11: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:34.81 ID:4iFvigGRg5
>>6
せやせや
みんなクジ外れた結果やしな

7: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:14.69 ID:rVqad7Aow6
一つだけ一本釣り成功ってマジ?

10: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:29.97 ID:Bhht2r7Ky7
アカン
また格差広がる

12: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:36.81 ID:PnVixMdde8
阪神のセルフ外れ1位はなんなんマジで

28: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:46:21.93 ID:U0EyghHOT9
>>12
100点外して70点取るくらいなら最初から50点取ったほうがマシやしな

190: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:52:09.87 ID:SAKctzHfj10
>>28
より低い点数なんですがw

13: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:39.35 ID:mZpnOSiiq11
吉川あかんの?全然ええと思うんやけどな
ちなde

19: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:49.30 ID:PK16UAEJO12
ドラフト弱者のヤクルト中日がまさかの勝ち組

22: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:56.63 ID:5QtBnOOed13
吉川言うほど地雷か?

23: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:59.69 ID:aI9ecSffp14
巨人は大正解
ポジションが空いてる

29: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:46:31.86 ID:kly9OHg4u15
阪神はとことん競合を外したんやろうなぁ(遠い目

33: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:46:36.90 ID:bDIw792qc16
三人とも同じリーグ
リーグ通算
濱口防2.01 奪三振率7.54 四死球率5.56 
岩貞防1.65 奪三振率8.84 四死球率3.62(阪神1位)
西宮防1.82 奪三振率9.58 四死球率4.41(楽天5位)

身長 
濱口 175
岩貞 182
西宮 180

123: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:50:07.83 ID:LipNJqlJR17
>>33
k/bbやばすぎだろ
防御率に騙されてて草

130: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:50:20.85 ID:YIrcZOe6K18
>>33
濱口は投げまくってるせいだから(震え声)

36: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:46:39.19 ID:0rugduhBU19
カープはじゃあどれ指名しとけってんだよ

48: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:47:12.24 ID:iElBGIRDi20
広島ほんまに加藤とってて草しか生えん
こいつ勝ち試合東大ばっかで他にはほとんど負け越しとるで

66: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:05.01 ID:6VUoUBYI421
>>48
大学通算0勝の薮田もそれなりに使えてるからヘーキヘーキ

49: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:47:15.41 ID:iPEUdehYY22
セ・リーグのくじ運の無さどうにかならないの?

70: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:10.88 ID:A80d0gEmh23
>>49
風物詩なんでご理解するんや

62: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:00.52 ID:vmGW2fMDJ24
寺島育ててくれよヤクルトはん

69: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:10.22 ID:eZq0QZbls25
中 糸井
遊 北條
左 高山
一 ゴメス
右 福留
捕 原口
三 大山
二 上本or鳥谷
投 メッセ 岩貞 藤浪 能見 青柳 (岩田)

大山次第ではありっちゃありやから(震え声)

74: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:22.89 ID:ErrJgDALM26
広島はもう逆に高田萌生とろで

78: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:30.55 ID:2zlWxHysG27
巨人広島なんか明らかに負け組やんけ
ハズレハズレ1位なんか勝ちなわけあるかい

90: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:14.41 ID:RVj0bAoAP28
>>78
それはどうやろなあ

80: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:37.74 ID:KrDpxdrlD29
阪神は1位佐々木→2位大山でよかったのに

86: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:02.80 ID:917iof8JZ30
金本がいかに貧打にイラついてるかわかる指名だったなw

89: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:14.18 ID:c3jjDXqyJ31
いくら大山が活躍しようが佐々木を獲れたという事実は変わらんぞ

92: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:17.58 ID:OgJwozI4132
阪神で笑ってたら、ウチが1番笑い者やった

ドラ1吉川って…

103: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:33.83 ID:yy027VNMm33
来年の清宮もパリーグいって終わりそう

107: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:39.16 ID:0rugduhBU19
まあ阪神野手のほうがやばいしええんちゃうか

110: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:45.78 ID:1xNWIIgAt35
こんなん山岡で宣言した方が良かったやん…

111: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:45.94 ID:4BgR0r6qd36
高山の新人王を見抜いた金本の眼力を信じろ

117: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:55.70 ID:BIizE1q8737
やっぱり金本は野手行ったか
外野手行ったから今年は内野手、しかも穴のサードやろなと思ってたわ
まあ、野手目利きで育てられる(?)金本がおるうちに良さげな野手取って育ててもらうのもいいかもしれんな
思ってるほど悪くないかもしれんで、これ

129: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:50:20.05 ID:oXV0hgA0G38
まあ2回クジ外した以上は巨人広島横浜はどうにもならん
阪神は知らん

144: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:50:53.98 ID:T1MkQSxDF39
濱口は山本昌が異次元のチェンジアップって評価してたけどね

158: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:51:15.88 ID:pIAFaXQ3K40
広島加藤はマジでやばい
アイツただ球が速いだけだぞ

170: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:51:34.40 ID:l9PCIkmYr41
高山が活躍したから○山が欲しかったんやろなあ・・・

6: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:00.81 ID:CPR6xjly24
みんな外れ外れ1位の妥協だろ
しゃーないわ

11: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:34.81 ID:4iFvigGRg5
>>6
せやせや
みんなクジ外れた結果やしな

7: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:14.69 ID:rVqad7Aow6
一つだけ一本釣り成功ってマジ?

10: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:29.97 ID:Bhht2r7Ky7
アカン
また格差広がる

12: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:36.81 ID:PnVixMdde8
阪神のセルフ外れ1位はなんなんマジで

28: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:46:21.93 ID:U0EyghHOT9
>>12
100点外して70点取るくらいなら最初から50点取ったほうがマシやしな

190: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:52:09.87 ID:SAKctzHfj10
>>28
より低い点数なんですがw

13: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:39.35 ID:mZpnOSiiq11
吉川あかんの?全然ええと思うんやけどな
ちなde

19: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:49.30 ID:PK16UAEJO12
ドラフト弱者のヤクルト中日がまさかの勝ち組

22: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:56.63 ID:5QtBnOOed13
吉川言うほど地雷か?

23: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:45:59.69 ID:aI9ecSffp14
巨人は大正解
ポジションが空いてる

29: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:46:31.86 ID:kly9OHg4u15
阪神はとことん競合を外したんやろうなぁ(遠い目

33: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:46:36.90 ID:bDIw792qc16
三人とも同じリーグ
リーグ通算
濱口防2.01 奪三振率7.54 四死球率5.56 
岩貞防1.65 奪三振率8.84 四死球率3.62(阪神1位)
西宮防1.82 奪三振率9.58 四死球率4.41(楽天5位)

身長 
濱口 175
岩貞 182
西宮 180

123: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:50:07.83 ID:LipNJqlJR17
>>33
k/bbやばすぎだろ
防御率に騙されてて草

130: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:50:20.85 ID:YIrcZOe6K18
>>33
濱口は投げまくってるせいだから(震え声)

36: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:46:39.19 ID:0rugduhBU19
カープはじゃあどれ指名しとけってんだよ

48: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:47:12.24 ID:iElBGIRDi20
広島ほんまに加藤とってて草しか生えん
こいつ勝ち試合東大ばっかで他にはほとんど負け越しとるで

66: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:05.01 ID:6VUoUBYI421
>>48
大学通算0勝の薮田もそれなりに使えてるからヘーキヘーキ

49: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:47:15.41 ID:iPEUdehYY22
セ・リーグのくじ運の無さどうにかならないの?

70: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:10.88 ID:A80d0gEmh23
>>49
風物詩なんでご理解するんや

62: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:00.52 ID:vmGW2fMDJ24
寺島育ててくれよヤクルトはん

69: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:10.22 ID:eZq0QZbls25
中 糸井
遊 北條
左 高山
一 ゴメス
右 福留
捕 原口
三 大山
二 上本or鳥谷
投 メッセ 岩貞 藤浪 能見 青柳 (岩田)

大山次第ではありっちゃありやから(震え声)

74: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:22.89 ID:ErrJgDALM26
広島はもう逆に高田萌生とろで

78: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:30.55 ID:2zlWxHysG27
巨人広島なんか明らかに負け組やんけ
ハズレハズレ1位なんか勝ちなわけあるかい

90: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:14.41 ID:RVj0bAoAP28
>>78
それはどうやろなあ

80: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:48:37.74 ID:KrDpxdrlD29
阪神は1位佐々木→2位大山でよかったのに

86: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:02.80 ID:917iof8JZ30
金本がいかに貧打にイラついてるかわかる指名だったなw

89: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:14.18 ID:c3jjDXqyJ31
いくら大山が活躍しようが佐々木を獲れたという事実は変わらんぞ

92: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:17.58 ID:OgJwozI4132
阪神で笑ってたら、ウチが1番笑い者やった

ドラ1吉川って…

103: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:33.83 ID:yy027VNMm33
来年の清宮もパリーグいって終わりそう

107: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:39.16 ID:0rugduhBU19
まあ阪神野手のほうがやばいしええんちゃうか

110: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:45.78 ID:1xNWIIgAt35
こんなん山岡で宣言した方が良かったやん…

111: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:45.94 ID:4BgR0r6qd36
高山の新人王を見抜いた金本の眼力を信じろ

117: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:49:55.70 ID:BIizE1q8737
やっぱり金本は野手行ったか
外野手行ったから今年は内野手、しかも穴のサードやろなと思ってたわ
まあ、野手目利きで育てられる(?)金本がおるうちに良さげな野手取って育ててもらうのもいいかもしれんな
思ってるほど悪くないかもしれんで、これ

129: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:50:20.05 ID:oXV0hgA0G38
まあ2回クジ外した以上は巨人広島横浜はどうにもならん
阪神は知らん

144: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:50:53.98 ID:T1MkQSxDF39
濱口は山本昌が異次元のチェンジアップって評価してたけどね

158: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:51:15.88 ID:pIAFaXQ3K40
広島加藤はマジでやばい
アイツただ球が速いだけだぞ

170: 風吹けば名無し@\(^o^)/ 2016/10/20(木) 17:51:34.40 ID:l9PCIkmYr41
高山が活躍したから○山が欲しかったんやろなあ・・・

羽虫|ブログインデックス

290 :本当にあった怖い名無し:2009/05/02(土) 22:40:25 ID:wE5xjSyG0
今からおよそ3年前のこと。

その当時、俺は大学卒業を控えて、就活やら研究に追われていたのだが、
長い夏休みに入ったので、気晴らしに東北各所を回ってみることにした。
車の一人旅だから気楽なもんで、
気の赴くままにぶらりと適当な場所に寄ったり、運転に疲れたら車を止めて昼寝をしたりと、
基本的にはプラン白紙のフリーな旅だった。

1日目はひたすら東北を北上して、青森の国道脇にあるコンビニの駐車場で一泊した。
その翌日は市内をぶらぶら歩き、ねぶたを見たり商店街で買い物をしたりして楽しんだ。

2日目の夜。
秋田県のとある道路に差し掛かったとき、辺りは既に真っ暗で、
車内のデジタル時計は午後10時をまわったところだった。
ラジオから流れる音声にやたらとザーザー雑音が入り、不快になったので電源を切り、かわりにカーナビを見てみた。
当然、周囲は全く知らない地名の場所。
ここ一体どこよ…などと思いつつ、アオカン(青看板のこと)とカーナビを頼りに国道を南下し続けた。

しばらく進むと、左手の方向にものすごく細い山道が、山の奥のほうへと続いているのが見えた。
この先には何があるのかな?と気になったので、少し怖かったけどそのまま左折して細い道に入った。
道路はすぐに砂利道となり、ゴトゴトと音を立てて、ヘッドライトを除く一切の光源のない道を進んでいった。

タイヤが傷むのも嫌なので、そこそこのところで引き返そうと思いながらUターン可能なスペースを探していると、
前方にオンボロの小さい小屋が見えた。
家というよりは何年も放置されている物置みたいな外観で、ところどころ木造の壁がはがれ落ちていて、
今にも崩れそうな感じだった。
外からみた感じの広さは、せいぜい6~7畳程度だったと思う。とにかく気味の悪い小屋だった。
幸いUターンできるくらいのスペースが脇にあったので、慎重にバックして方向転換を試みた。

291 :本当にあった怖い名無し:2009/05/02(土) 22:42:16 ID:wE5xjSyG0
その時、唐突にボロ屋のほうから変な音が。
「ゴトン、ゴト、ゴト、ガコンッ、ガコガコッ」
何本かの木材がぶつかり合うかのような音。背筋に戦慄が走った。
立て掛けてある木材が自然に倒れる音にも似ていたが、それにしてはあまりに不自然な音で、
何かが小屋の中で動いていて、家の中のものと接触して鳴っている音にしか聞こえなかった。
辺りが真っ暗な上、何もない場所だったから余計に怖くなり、
急いで方向転換を終わらせようとハンドル操作をするも、つい小屋の前に目がいってしまった。

ちょうど、何か真っ黒いヤツが小屋の中から出てくるところだった。
そいつの体は全身毛むくじゃらで、ドス黒く長い体毛?みたいなのが全身びっしり生えていて、
子供のころに児童向けの絵本で見たような、山男か雪男みたいな風貌だった。
しかしそいつの身長は小学生くらいに小柄で、顔の辺りまで真っ黒な毛で覆われているから、
目や鼻や口があるかすらも分からなかった。
でも、関わったら絶対にヤバイ雰囲気があった。
自分でも信じられないくらい体がガチガチ震え出し、涙が滝のように流れてた。
そいつは全く喋らないけど、なんというか、
悪意なんて生易しいものじゃない、禍々しいものを全身に内包しているようだった。
ただ、逃げるしかないと思った。

一刻も早くその場から離れようと夢中だったから、細かいことは何一つ覚えていない。
気がついたら隣県のセルフのガソリンスタンドにいた。
後はもう、どこにも寄り道せず国道をひたすら下って自分の家に帰った。

自分ちの駐車場でトランクを開けると、小さな羽虫の死骸が散らばって入っていた。
洗車用のバケツにはこげ茶色の汚い水がたっぷり入ってて、生きた羽虫が何匹かたかっていた。
水のある場所なんて一度も行ってないし、そもそも旅に出てからトランクを一度たりとも開けていない。

292 :本当にあった怖い名無し:2009/05/02(土) 22:45:01 ID:wE5xjSyG0
その日からしばらく悲惨な日々が続いた。
大学の学食に行くと、スープがあのバケツの茶色い水に見えて飲めなかったり、
講義で隣に座った友達の肌に、小さな羽虫がびっしりついていたこともあった。

卒業研究を一時中断して精神科に通い、薬を飲んでなんとか落ち着いて、
虫が見えたり茶色い水が見えたりすることはなくなった。
でも、あの小屋にいた真っ黒いヤツのことは忘れられない。
アイツは一体何だったのか?

関係あるか否かは分からないけど、この一人旅をする1ヶ月ほど前に、
東北地方の中では相当危険とされる、心霊スポットに足を運んでいたのを思い出した。
そこに行った時は何ともなかったのに…。

小さな道や細い道にはもう二度と入らないと誓った。
肝試しに行く際にはくれぐれもご用心を。

2日目の夜。
秋田県のとある道路に差し掛かったとき、辺りは既に真っ暗で、
車内のデジタル時計は午後10時をまわったところだった。
ラジオから流れる音声にやたらとザーザー雑音が入り、不快になったので電源を切り、かわりにカーナビを見てみた。
当然、周囲は全く知らない地名の場所。
ここ一体どこよ…などと思いつつ、アオカン(青看板のこと)とカーナビを頼りに国道を南下し続けた。

しばらく進むと、左手の方向にものすごく細い山道が、山の奥のほうへと続いているのが見えた。
この先には何があるのかな?と気になったので、少し怖かったけどそのまま左折して細い道に入った。
道路はすぐに砂利道となり、ゴトゴトと音を立てて、ヘッドライトを除く一切の光源のない道を進んでいった。

タイヤが傷むのも嫌なので、そこそこのところで引き返そうと思いながらUターン可能なスペースを探していると、
前方にオンボロの小さい小屋が見えた。
家というよりは何年も放置されている物置みたいな外観で、ところどころ木造の壁がはがれ落ちていて、
今にも崩れそうな感じだった。
外からみた感じの広さは、せいぜい6~7畳程度だったと思う。とにかく気味の悪い小屋だった。
幸いUターンできるくらいのスペースが脇にあったので、慎重にバックして方向転換を試みた。

291 :本当にあった怖い名無し:2009/05/02(土) 22:42:16 ID:wE5xjSyG0
その時、唐突にボロ屋のほうから変な音が。
「ゴトン、ゴト、ゴト、ガコンッ、ガコガコッ」
何本かの木材がぶつかり合うかのような音。背筋に戦慄が走った。
立て掛けてある木材が自然に倒れる音にも似ていたが、それにしてはあまりに不自然な音で、
何かが小屋の中で動いていて、家の中のものと接触して鳴っている音にしか聞こえなかった。
辺りが真っ暗な上、何もない場所だったから余計に怖くなり、
急いで方向転換を終わらせようとハンドル操作をするも、つい小屋の前に目がいってしまった。

ちょうど、何か真っ黒いヤツが小屋の中から出てくるところだった。
そいつの体は全身毛むくじゃらで、ドス黒く長い体毛?みたいなのが全身びっしり生えていて、
子供のころに児童向けの絵本で見たような、山男か雪男みたいな風貌だった。
しかしそいつの身長は小学生くらいに小柄で、顔の辺りまで真っ黒な毛で覆われているから、
目や鼻や口があるかすらも分からなかった。
でも、関わったら絶対にヤバイ雰囲気があった。
自分でも信じられないくらい体がガチガチ震え出し、涙が滝のように流れてた。
そいつは全く喋らないけど、なんというか、
悪意なんて生易しいものじゃない、禍々しいものを全身に内包しているようだった。
ただ、逃げるしかないと思った。

一刻も早くその場から離れようと夢中だったから、細かいことは何一つ覚えていない。
気がついたら隣県のセルフのガソリンスタンドにいた。
後はもう、どこにも寄り道せず国道をひたすら下って自分の家に帰った。

自分ちの駐車場でトランクを開けると、小さな羽虫の死骸が散らばって入っていた。
洗車用のバケツにはこげ茶色の汚い水がたっぷり入ってて、生きた羽虫が何匹かたかっていた。
水のある場所なんて一度も行ってないし、そもそも旅に出てからトランクを一度たりとも開けていない。

292 :本当にあった怖い名無し:2009/05/02(土) 22:45:01 ID:wE5xjSyG0
その日からしばらく悲惨な日々が続いた。
大学の学食に行くと、スープがあのバケツの茶色い水に見えて飲めなかったり、
講義で隣に座った友達の肌に、小さな羽虫がびっしりついていたこともあった。

卒業研究を一時中断して精神科に通い、薬を飲んでなんとか落ち着いて、
虫が見えたり茶色い水が見えたりすることはなくなった。
でも、あの小屋にいた真っ黒いヤツのことは忘れられない。
アイツは一体何だったのか?

関係あるか否かは分からないけど、この一人旅をする1ヶ月ほど前に、
東北地方の中では相当危険とされる、心霊スポットに足を運んでいたのを思い出した。
そこに行った時は何ともなかったのに…。

小さな道や細い道にはもう二度と入らないと誓った。
肝試しに行く際にはくれぐれもご用心を。

つきまとう女 中編|ブログインデックス

710 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 22:58:21 ID:kOT+Y6Db0
夜、俺とジョンはホテルの一室に居た。
「良い部屋でしょ?ここ、社長の従兄弟が経営するホテルなんですよ」
確かに良い部屋だった。地上20階に位置するこの部屋からは、キレイな夜景が見える。
「お兄さん、家族への連絡は済みました?」
「ああ。何て説明したらいいか分からなかったけど、なんとか納得して貰ったよ」
「事が済むまで申し訳ないですけど、お兄さんをここに監禁させてもらいます。
 下手をすると、ご家族にも迷惑がかかりますので…」
俺の家族は、母と姉の二人。父は3年前の秋に、心筋梗塞で死んだ。
父が死んだ時、そばには誰も居なかった。気付いた時には、自宅で孤独死していた。
俺にとって良い父親だった。俺は生涯で最も本気で泣いた。
残された体の弱い母を、俺が守らなくてはいけないのに、今の俺はこの様だ。
本当に情けない。

「なぁ、ジョン。お前にも家族が居るんだろ?」
俺の質問に、ジョンは少し困った顔をした。
「血の繋がった家族は居ません。俺、施設の出なんです。だから…」
「そうなのか。なんか悪いこと聞いちまったかな」
「いえ、俺には家族が居ます。社長や社員のみんなです。
 俺は社長に拾われていなかったら、本当にろくでなしで人生を終えるところでした」
そう言うとジョンは優しく微笑んだ。
「あの女社長、ヒステリックで怖そうな人だったけど、お前の言ったとおり根は良い人なんだな」
「まあ、そうですね。普段はおっかないですけどね。あと…お兄さん」
「ん?」
「あの人、女じゃないですよ」
「え?」
「改造済みです」

711 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 22:59:02 ID:kOT+Y6Db0
暫く俺は夜景を眺めていた。こんなに落ち着いた環境は久しぶりだ。
ジョンはひたすら、ノートPCで計画書を作成していた。
「なあ、ジョン」
「なんですか?」
「俺のような人間は他にも居るのか?
 こんな風に、訳も分からず取り憑かれてしまう人間が、俺の他にも…」
ジョンは静かに溜息をつく。
「多いですね。でも、お兄さんは運が良い部類に入ります。俺たちと出会いましたから。
 多くの人は、何も出来ずにただ死ぬだけです。
 最初にお兄さんが言ったように、自分がおかしいのだと思い込んで、大概の人は死にます」
ジョンはタバコに火を点け、煙を深く吸い込んだ。
「近年の自殺者数は、年間3万人以上になります。一日に100人は自殺しているのです。
 死因不明や行方不明を含めると、もっと居るのかもしれません。
 社長は言っていました。『日本人の守護霊が年々弱くなっている』と。
 その為、本当に小さな悪霊にも、簡単に取り憑かれてしまう人間が増えた。
 勿論、全部が全部悪霊の仕業とは言えませんが、『これは本当に悲しいことなのだ』。そう言っていました」
「守護霊…か。さっきも言ったが、俺は霊とかには疎い。守護霊ってのは、なんなんだ?」
ジョンはノートPCから手を放し、こちらに振り向いた。
「守護霊と悪霊…同じ霊という字で表現しますが、根本的には全く異なる存在です。
 悪霊は、自分自身の感情と意志に依存し存在します。
 逆に守護霊は、人間の温かい記憶に依存して存在します。
 悪霊の強さは、自身の念の強さに左右され、
 守護霊の強さは、人の温かい記憶よって左右されます」

713 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 22:59:43 ID:kOT+Y6Db0
「温かい記憶?それはなんだ?」
「優しさですね。人は誰かに守ってもらったり、助けてもらって、優しさを身につけます。
 助け合いの精神です。その精神が、守護霊の力になるのです」
やっぱり俺にはよく分からない。ただ、ジョンが真剣なのは分かる。
「それって何かの宗教か?」
「いえ、社長の受け売りです。俺たちは宗教団体ではないです」
ジョンの言うとおり、日本人の守護霊とやらが全体的に弱くなっているなら、それは助け合いの精神の欠如が原因か…。
確かに悲しいことではある。
なら俺も、その助け合いの精神が無いが故に、こんなことになってしまったのか。
「お兄さんの守護霊は強いですよ」
「なに?」
「さっきも言いましたけど、お兄さんは本来、死んでいてもおかしくなかった。
 それくらい強烈な奴に憑かれたんです。
 でも、お兄さんは死んでいない。守護霊が守ってくれているんですよ」
「俺の守護霊って…?」
「お父さんですよ。お兄さんのお父さんが、お兄さんを守ってくれています。
 ギリギリの勝負ですけどね。本当に良く頑張ってくれています。
 お兄さんは、良い人に育ててもらったんですね」

それを聞くと、俺は黙って窓の外に広がるキレイな夜景を眺めた。
キレイな夜景が、うっすらとぼやけて見えた。

714 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:00:24 ID:kOT+Y6Db0
夕飯にジョンがスパゲティを差し出した。
「食って下さい。これから先、体力勝負になりますから」
ジョンには申し訳ないが、今の俺に食欲はなかった。
半分ほど手をつけて限界だった。
それを見てジョンは溜息をつく。

俺はこの先の不安で心を締め付けられていた。
訳も分からないままに騒動に巻き込まれ、こうしている。
納得がいかなかった。どうしてこんなことに俺は巻き込まれたのか。
自問自答してもジョンに聞いても、俺の心は納得しなかった。
窓の向こうに見える景色の中では、今も人々が移ろうように流れていく。
かつては俺もあの流れの中に居た。
あの日々に戻りたかった。

思いふけっていた俺の耳に、窓の縁から何かが張り付くような音がした。
音の方向に眼をやると、俺の瞳孔は一気に開いた。
人の手が窓の向こう側に張り付いている。
ここは地上20階。ベランダも無い。人が立てるような場所ではなかった。
そんな場所に人の手がある。俺はジョンの名を叫んだ。
その瞬間、ジョンは俺の前に立ちふさがり、「窓から離れてください!!」と叫んだ。
ジョンは携帯を取ると、どこかに電話し始めた。
俺は窓の手から視線を外せずにいた。
「大丈夫です。俺が居ます。この部屋の中には入って来られません」
震える俺にジョンはそう言った。
その時、ゆっくりと手の主が這いずるように動き出す。
俺は手の主の顔を見た瞬間に、頭を打ち抜かれるような衝撃を食らい絶句した。
手の主は俺だった。

715 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:01:04 ID:kOT+Y6Db0
窓の向こう側に俺がいた。どう見ても俺だった。
俺の頭は完全に真っ白になった。
どうして俺が窓の向こう側に張り付いているんだ。
俺はここに居るのに、窓の向こう側にも俺は居る。俺の頭は完全に混乱した。
「社長、俺です!ジョンです!マズイことになりました!
 ドッペルゲンガーです!お兄さんのドッペルゲンガーが出ました!俺の眼にも見えます!!
 今は窓の外に居ます!!はい!!御願いします!」
ジョンの電話先は社長だった。何かを社長に御願いし、ジョンは携帯を切る。
「お兄さん、あいつに絶対に触れないで下さい!!
 触れたら、俺でも社長でも、お兄さんの命を助けられない!!」
窓の向こう側のもう一人の俺は、激しく狂ったように窓を叩き始めた。
その衝撃音が連鎖するように、部屋中から鳴り響く。
「開けろぉおお!!開けろぉぉおおおお!!」
俺が窓の外でそう叫んでいた。
俺は縮こまりながら、心の中で『止めてくれ、もう止めてくれ!』と何度も叫んだ。
ジョンは「速くしてくれ、速くしてくれ」と呟く。
次の瞬間、ジョンの携帯が鳴り響く。
携帯の着信音に、窓の向こう側の俺は驚いた表情を浮かべると、溶けるように消えていった。
「なんだ!?あれはなんなんだ!?ジョン!?俺が居た!!俺が居たぞ!!!」
怒鳴る俺を無視して、ジョンは携帯で話をしている。
「はい、消えました。有難う御座います。はい…はい…分かりました」
俺はもう何がなんだか訳が分からなかった。

716 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:01:47 ID:kOT+Y6Db0
ジョンはソファに腰掛けると今起きた事態を説明しだした。

「非常にマズイです、お兄さん。
 窓の外に居たお兄さんは、あの女、奈々子が作り出した、お兄さんの分身です。
 あの分身に触れると、確実に死にます。
 俗に言う、ドッペルゲンガーって奴です。
 これは、女がお兄さんを本気で殺しに来た証拠です。
 ドッペルゲンガーの殺傷能力は異常に高いんです。
 多分あの女は、お兄さんをゆっくり苦しめてから殺すつもりだった。
 その方が、お兄さんは強い悪霊として育ち、女にとって役に立つからです。
 でも、俺たちが現れた。だから、早急に殺すことにしたんだと思います。
 実を言うとお兄さんの中に、社長特製のファイアーウォールを仕込んどいたんです。
 普通の悪霊なら、身動き一つ取れなくなるはずです。
 それをあの女は軽々と突破し、お兄さんの分身を作り上げた。
 更に悪い事に、俺はお兄さんの分身を見ようと思って、見た訳ではありません。あの女に強制的に見せられた。
 つまり俺も、いつの間にか女に侵入されていたんです。
 さっきのは、社長に御願いして払いました。今の俺にはあれを払う力はありません。
 俺にとって何よりもショックなのは、
 夢の中ではなく現実の中で、女があそこまでリアルなお兄さんの分身を作り上げ、
 俺とお兄さんの中に、同時に具現化したことです。
 俺はその前触れに全く気付かなかった。
 女が俺の遥か上の存在だという事を、心底思い知らされました」
呼吸を乱しながら、ジョンは悔しそうな表情でそう言った。
俺の体は、未だに震えが止まらなかった。ジョンの話が、更に俺の恐怖心を煽る。

俺はジョンに怒鳴った。
「じゃあ、どうするんだよ!?」
ジョンは俯いた。
「どうしよう…」
そう言うとジョンは、頭を抱えて塞ぎ込んだ。

724 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:48:58 ID:kOT+Y6Db0
地上20階に位置する豪華なホテルの一室。
キレイなインテリアが並ぶこの部屋に、似つかわしくない二人の男。
一人は恐怖で小刻みに震え、一人は頭を抱えて俯いている。
俺とジョンだ。
俺たちは、敵の強大さに打ちのめされていた。
俺の心は絶望感でいっぱいだった。逃げることだけを必死で考えていた。
「ジョン、サラ金でも闇金でも何でも良い…借金して200万揃える。
 だから、社長に俺の除霊を頼んでくれ…」
ジョンはタバコに火を点けると頭を横に振った。
「無理です、お兄さん。社長は、一度言ったことを絶対に曲げません。
 俺に除霊をやらすと言ったからには、例え俺が死んでも、お兄さんが死んでも、社長は手を出しません」
俺はテーブルに拳を叩きつけた。
「ふざけるな!!俺の命が懸かっているんだぞ!!!」
「お兄さん」
「お前だって、あの女には勝てないって言ったじゃないか!!!」
「お兄さん」
「200万で足りないなら300万だって用意する!!だから俺を助けてくれ!!!」
「お兄さんっ!!!!」
ジョンは声を荒げて立ち上がった。
「俺を…信じてください」

725 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:49:38 ID:kOT+Y6Db0
「お前を…信じる…?」
ジョンは真剣な眼差しで俺を見つめる。その鋭い眼光に俺は戸惑った。
「俺はお兄さんを守ります。お兄さんは俺が絶対に助けます。
 だから、俺を信じてください。俺はお兄さんを守る為に命を懸けます。
 例え、俺が死んでも…絶対にお兄さんは俺が助けます」
俺は困惑した。こいつ、何でそこまで言えるんだ?
「そこまでお前が、俺を守りたい理由はなんだ?お前だって危ないんだぞ?」
ジョンは黙り込むと深く溜息をついた。
「俺たちが除霊をする時、対象者の守護霊の力を借ります。
 つまりお兄さんの親父さんです。
 お兄さんの親父さんと沢山話をしました。
 ジョンって名前…、お兄さんの家で、昔飼っていた犬と同じ名前なんですね。
 親父さん、笑っていました。
 俺は未熟だから、お兄さんの親父さんと話しているうちに、親父さんに感化されてしまったのかもしれません。
 今では…お兄さんが、俺の本当の兄貴のように思えるんです…」
「お前…」
「親父さんのお兄さんを守りたいという気持ちは本物です。
 親父さんは死ぬ寸前に、お兄さんや娘さん、それに奥さんのことを思っていました。
 『すまない』。そういう気持ちでいっぱいだったんです。
 だからこそ今でも親父さんは、お兄さんたちを必死で守っているんです。
 俺はその気持ちに応えたい」
それを聞いた俺は足元から崩れ落ち、その場に跪いた。
ジョンが俺の肩を掴む。
「俺を…信じてください」
俺の肩を掴むジョンの手は、温かった。

726 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:50:19 ID:kOT+Y6Db0
深夜、俺は眠れずにいた。少しでも油断することが怖かった。
「ジョン、俺の親父は大丈夫なのか?あんな女と戦っているんだろ?」
ジョンはノートPCのキーボードを叩きながら答える。
「女はお兄さんだけでなく、お兄さんの家族にも侵入しようとしています。
 だから、お兄さんの守護は俺に任せてもらって、親父さんにはそちらの守護に専念してもらっています」
俺は頭を抱えた。
「なんてこった…。あの女、俺の家族にまで…」
「大丈夫です。親父さんが守ってくれます」
俺はコップの水を飲んだ。
「なあ、ジョン。俺の守護霊が親父だってのは、なんとなく分かった。
 でも、お前の守護霊は居ないのか?
 ほら…、お前、身内が居ないって言っていたし…」
「居ますよ。俺の守護霊は社長です」
「はあ?お前、社長は生きているだろ?」
「守護霊も悪霊も、生きているか死んでいるかは関係ありません。
 一言に霊と言うと、死んだ人を想像するかもしれませんが、違います。
 さっきも言いましたが、
 悪霊は自身の感情や意志に依存して存在し、守護霊は温かい記憶に依存して存在します。
 俺の中で社長の温かい記憶がある。
 だから俺の中で社長が形成され、俺の守護霊として存在しています。
 これは俺だけじゃなく、普通の人も同じです」
俺はコップの中の水を見つめた。
こいつに出会ってから、不可思議なことばかりを聞かされる。

728 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:51:00 ID:kOT+Y6Db0
不意にチャイムの音が部屋に鳴り響く。俺は驚いてソファから滑り落ちた。
「こんな時間に誰だろう?」
ジョンが立ち上がり、玄関口に向かう。
「おい、大丈夫なのか!?あの女じゃないのか!?」
ジョンは微笑みながら、「大丈夫ですよ」と答えた。
玄関を開けると、そこには社長が居た。
社長は部屋の中に入るとソファに座り、タバコに火を点ける。
「調子はどうかしら?若年性浮浪者モドキ君…」
じゃ…若年性浮浪者モドキ君…。なんだか、この人に勝てる気が全くしない。
ジョンがグラスにワインを注ぎ、社長に差し出す。
「こんな深夜に、どういった御用件ですか、社長?」
「ああ、あんたがメールで送ってきた計画書ね…、読んだわ。筋は悪くないわね」
「有難う御座います」
「でも、決定的な勘違いをしているわ」
「勘違い?」
ジョンの表情が曇る。
「まあ、仕方ないわ。私もそれに気付いたのは、ついさっき。
 お前が気付かないのも無理は無い」
「どういうことですか?社長?」
社長は灰皿にタバコの灰を落とす。
緊迫した雰囲気が部屋に充満していた。

729 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:51:40 ID:kOT+Y6Db0
社長はワインの入ったグラスに口をつける。
赤いワインの入ったグラスを、しなやかに扱う指の動きが印象的だった。
「先刻、この若年性浮浪者モドキ君の、ドッペルゲンガーが現れたわね」
「はい。俺も強制的に見せられました。俺も侵入されていたんです」
ジョンは悔しそうな表情を浮かべる。
「私はお前の現場実習開始当初に、安全装置として、若年性浮浪者モドキ君に予め防壁を仕込んどいた。
 万が一を考慮してだ。
 だが、それは突破され、あまつさえ奴はドッペルゲンガー作り出した。
 私の見立てでは、あの薄汚い女にそんな力は無かったはず。
 違和感を覚えないか、ジョン?」
「確かに俺も驚きました。まさか社長のファイアーウォールが破られるなんて…
 でも、違和感と言うのはなんですか?何かあるんですか?」
社長は深くタバコを吸い込んだ。
「あの薄汚い女は、中心ではあるが本丸ではない。ということだ。
 私ですらさっきまで気付かなかったほどに、本丸は深いところに居る。
 恐らくそいつは、死人ではなく生き人の可能性が高い。
 しかも、かなりの腕前の持ち主だ。こいつは予想以上に根の深い問題だな」
俺は黙って話を聞いていた。なんだか、話がとんでもない方向に向かっている。
「そっちの本丸の方は私に任せろ。
 こいつは、若年性浮浪者モドキ君の依頼の範疇を越えている。
 タダ働きでやるのは嫌だが、仕方あるまい。放置するにしては危険すぎる。
 ただし、薄汚い女並びに3人の男は、ジョン、お前が責任をもって除霊しろ。
 いいか?浄霊しようとしなくていい。除霊することに専念しろ。
 分かったか、ジョン?」
社長はそう言うと、グラスの中のワインをしなやかな手つきで飲み干した。

730 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:52:21 ID:kOT+Y6Db0
社長が部屋から退室し、再び俺とジョンの二人きりになる。
去り際に社長がこんなことを言った。
「この件が終わったら、父親の墓参りに行けよ。寂しがっているぞ。
 あと、寝ろ。眼の下のクマが酷いぞ」
そういえばここ最近、あまりにも色んなことが起きて、ろくに親父の墓参りにも行ってなかった。
この騒動から無事に生きて帰れたら、親父の墓参りに行こう。俺はそう思った。

俺はソファに座り、惚けていた。なんだか、とても疲れた。
眠ることが怖かったが、睡魔には勝てなかった。
俺はいつしか眠りに落ちていた。

気が付くと俺は、どこかのビルの屋上に立っていた。
「ここは?」
深夜のビルの屋上に冷たい風が吹く。
「ジョン!?おい、ジョン!?」
大声でジョンに問いかけるも、返事は返ってこなかった。
俺は辺りを見渡すと、視界の端に何か居ることに気付いた。
その瞬間、頭に殴られたような強い衝撃が走る。俺は力なく、その場に崩れ落ちた。
地面に倒れた俺を、見たことの無い巨躯の男が見下ろしていた。
「なんだ…お前…?」
男はしゃがみこむと、俺の髪を掴んだ。
「悪足掻きするなよ。どうして素直に死なない?」
男の後方にキチガイ女と医者、警察官、看護師の姿が見える。
俺の全身の血が沸騰した。

731 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:53:02 ID:kOT+Y6Db0
『私ですらさっきまで気付かなかったほどに、本丸は深いところに居る』
俺は社長の言葉を思い出していた。
こいつがそうだ。俺は直感的にそう思った。
「テメェかぁ!!!テメェが俺を!!」
男が俺の頭を地面に叩きつける。俺は頭に生温いものを感じた。
それでも俺は男を睨みつける。
許せなかった。どうしても俺をこの騒動に巻き込んだ、この男が許せなかった。
「テメェだけは…テメェだけは絶対に許さねぇ!」
男の表情が暗く曇る。
「お前が俺を許す、許さないじゃない。俺がお前を殺すか、殺さないかだ。
 厄介なオカマも引き込んでくれたし、いい加減、俺も頭にきた。切れそうだよ。
 お前の家族もくれなきゃ、妹も納得しないそうだ。
 素直に死んどけば良かったのに、困ったことしてくれたな」
男は歯軋りしながら、そう言った。俺は男の胸倉を掴んだ。
「家族に手を出すことだけは絶対に許さねぇ!!」
男は俺の腕を払いのける。
「お前の父親も同じことを言っていたな。親子揃ってしぶといにも程がある。
 もういい。俺も本気でお前が殺したい」
俺の後方から足音が聞こえる。
振り返るとそこには俺が居た。ドッペルゲンガーだ。
『お兄さん、あいつに絶対に触れないで下さい!!
 触れたら俺でも社長でも、お兄さんの命を助けられない!!』
俺は全力で走った。

740 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:21:21 ID:j0e1jDQW0
俺は全力で走った。
致死率100%と言われるドッペルゲンガーから逃げる為に。
頼みの綱のジョンは居ない。周りに居るのは敵ばかりだ。
狭いビルの屋上、逃げ場など無かった。
俺は出入り口のノブを回した。鍵がかけられている。ビクともしない。
後方には俺が居る。俺に触れたら俺は死ぬ。
「おいおい、もういいだろう!?手間取らせんじゃねぇよ!!」
巨躯の男が、苛立つ感情を剥き出しにして怒鳴る。
俺が迫ってくる。俺はこの時、必死に考えた。逃げる方法を。助かる方法を。
俺は屋上のフェンスを乗り越えた。
「これは夢だ。夢なんだ。現実じゃない」
俺は自分に言い聞かせた。目前には奈落の光景が見える。思ったより高い。
後方を振り返ると、俺がゆっくりと歩いてくる。
その時、不意にキチガイ女と眼が合った。
女は笑ってやがった。俺の中に怒りがこみ上げて来る。
生きるんだ。俺は絶対に死なない。絶対に生きるんだ。
俺は雄叫びを上げた。飛び降りてやる。ここから飛び降りてやる。
「ヘイ!!確かにここは現実じゃねぇけどよ!!
 落ちればそれなりに痛いぜ!?お前、それに耐えられるのか!?」
巨躯の男が俺に問いかける。
「絶対にお前だけは許さないからな」
俺は、そう言い捨てると、ビルの屋上から飛び降りた。

742 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:22:02 ID:j0e1jDQW0
激痛。それを表現するのに、この言葉以外に思いつかない。
ビルから飛び降りた俺は脚から落下し、地面に頭を叩きつけられた。
まるで蛙のように惨めに地面にへばりつく。俺の周囲に赤い血が広がる。
意識がなくならない。今まで体験したことの無いような激痛がはっきりと認識できる。
死にかけの蛙が、ひくつきながら痙攣するのと同様に、俺の体は小刻みに揺れた。
俺の視界の先に、ビルの出入り口から出てくる俺が見えた。
「来る…な…」
消え入りそうな蝋燭の如く俺は呟いた。これが精一杯の抵抗だった。
容赦なく俺は俺に近づき、俺の目前までやってきた。
俺は俺を見下ろしていた。体は痛みに支配され、もう逃げることもできない。
俺はもう一人の俺を、力の限り睨んだ。俺は俺に、負けたと思われたくなかった。
もう一人の俺はしゃがみこむと、俺の背中に手を置き、「見いつけた」と言った。
溶け込むように、俺が俺の体内に入ってきた。
完全な同化。奴の心と俺の心が一つになる感覚。
俺は俺に溶け込み、俺の心を支配した。
この瞬間、ジョンが「ドッペルゲンガーに触れられると確実に死ぬ」と言った意味が分かった。
暗闇が全身に拡がる。俺は終わった。終わったんだ。
心が引き裂かれるような、とてつもない暗闇に俺は放り出された。
負の感情が俺の中に溢れ出す。
俺は朦朧とした。生きることに希望なんて何一つとしてない。
この世に居たってどうしようもない。死んだほうが良い。
ただ死にたい。本当にそれだけだった。
なんでも良い。死ねるならロープでもガソリンでも俺にくれ。
自殺がしたい。自殺をさせてくれ。なんでもする。だから俺を自殺させてくれ。
俺はドッペルゲンガーに完全に支配されていた。

743 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:22:46 ID:j0e1jDQW0
「お兄さん」
朝、ジョンに呼ばれて俺は眼が覚めた。全身が汗で濡れている。
俺は周囲を見渡した。ホテルの一室。ここは俺が居たホテルの一室だ。
俺は全身を弄った。どこにも異常はない。
ジョンがコーヒーを差し出す。
「大丈夫ですか、お兄さん?」
俺は確かにドッペルゲンガーに触れられた。でも、今は死にたいとは思わない。
俺は助かったのか?現実を俺は把握出来ずにいた。
「混乱しているみたいですね、お兄さん。もう大丈夫です。
 ようやく俺にも見えました。あいつがお兄さんの敵なんですね」
ジョンの言葉に俺は驚いた。
「どういう…ことだ、ジョン?」
「お兄さんには申し訳ないと思ったのですが、お兄さんのファイアーウォールを一時的に弱めました。
 案の定、敵の本丸はお兄さんに侵入してきた。狙い通りです」
俺はジョンの言葉の意味を理解し切れなかった。
「じゃあ、わざとアイツを誘き寄せたのか?」
「そうです。お兄さんには囮になってもらいました。
 勿論、お兄さんの安全が第一です。その為の対策をした上で実行しました」
なにがなんだか、俺にはさっぱり理解出来なかった。

744 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:23:27 ID:j0e1jDQW0
俺はコーヒーを一気に飲み干した。
「冷静になろう、ジョン。俺に何をしたって言うんだ?説明してくれ。何をしたんだ?」
ジョンはタバコに火を点けた。
「敵はお兄さんに対して分身、ドッペルゲンガーを使ってきました。
 これは高度な技術を要します。敵は相当な腕の持ち主です。
 でも、社長はこう推理しました。
 『敵は、自分と同等の力の持ち主と出会ったことが無い』
 お兄さんに対する敵の陰湿で強引なアプローチから、敵は力こそA級でも、経験は浅い人間だと推理したんです。
 そこで罠を仕掛けました。
 敵がお兄さんのドッペルゲンガーを使うなら、こちらもお兄さんのドッペルゲンガーを使う。
 敵も、自分以外にドッペルゲンガーが作れる人間が居るとは思わなかったのでしょう。
 完全に疑うことも無かったですね」
ジョンは微笑みながらそう言った。
「ドッペルゲンガー?どこが?どこら辺が?何がドッペルゲンガーなんだ?」
俺は尚もジョンに問いかける。訳が判らない。
「お兄さんが敵の作ったビルの屋上に立った時点から、お兄さんは社長の作ったドッペルゲンガーです。
 流石に意識のない人形だと疑われるので、半分ほどお兄さんの意識を入れました。
 お兄さんには、怖い思いをさせてしまいましたけど、
 おかげで、俺と社長が見ていることに、全く気付かれませんでした。
 いけますよ。社長が本丸の男の捜索に乗り出しました。
 ここからが探偵の腕の見せ所です」
俺は唖然とした。そうならそうと、前もって言ってくれ。

745 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:24:09 ID:j0e1jDQW0
昼、俺は一枚の食パンを前に困惑していた。
ここ暫くろくな物を食っていないのに、食欲が全く湧かない。
一枚の食パンですら今の俺には重い。
「なあ、ジョン。さっき、『社長が本丸の男の捜索に乗り出した』って言ったよな?」
スパゲティを頬張りながらジョンは答える。
「ええ。社長は朝の便で北海道に向かいました」
「北海道?」
「社長があの男に侵入して、居場所を特定したんです。
 恐らくあの男も、今頃は泡食っているでしょうね。
 絶対に社長からは逃げられませんよ」
「なあ、ジョン。アイツはやっぱり生きた人間なのか?
 あんなことが人間に出来るものなのか?」
ジョンはスパゲティを平らげると、カレーライスに手をつけた。
「俺も驚きました。社長以外にあんなことが出来る人間は初めて見ましたよ。
 あれほどの力の持ち主が、野に放たれていたなんて恐ろしい限りです」
ジョンはカレーライスを平らげると、次はカツ丼に手をつけた。
異様に次から次へとジョンは食いまくる。
「おい、ジョン。食いすぎじゃないか?」
食欲の無い俺からすると、ジョンの食う姿が異常に見える。
「これからの作業は体力要りますから、食っておかないと。
 夕方までに、社長が本丸の男を押さえます」
 つまり…、クライマックスですよ、お兄さん」

そう言ってジョンは優しく微笑んだ。
それを聞いた俺は、食パンにバターを塗り平らげた。

711 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 22:59:02 ID:kOT+Y6Db0
暫く俺は夜景を眺めていた。こんなに落ち着いた環境は久しぶりだ。
ジョンはひたすら、ノートPCで計画書を作成していた。
「なあ、ジョン」
「なんですか?」
「俺のような人間は他にも居るのか?
 こんな風に、訳も分からず取り憑かれてしまう人間が、俺の他にも…」
ジョンは静かに溜息をつく。
「多いですね。でも、お兄さんは運が良い部類に入ります。俺たちと出会いましたから。
 多くの人は、何も出来ずにただ死ぬだけです。
 最初にお兄さんが言ったように、自分がおかしいのだと思い込んで、大概の人は死にます」
ジョンはタバコに火を点け、煙を深く吸い込んだ。
「近年の自殺者数は、年間3万人以上になります。一日に100人は自殺しているのです。
 死因不明や行方不明を含めると、もっと居るのかもしれません。
 社長は言っていました。『日本人の守護霊が年々弱くなっている』と。
 その為、本当に小さな悪霊にも、簡単に取り憑かれてしまう人間が増えた。
 勿論、全部が全部悪霊の仕業とは言えませんが、『これは本当に悲しいことなのだ』。そう言っていました」
「守護霊…か。さっきも言ったが、俺は霊とかには疎い。守護霊ってのは、なんなんだ?」
ジョンはノートPCから手を放し、こちらに振り向いた。
「守護霊と悪霊…同じ霊という字で表現しますが、根本的には全く異なる存在です。
 悪霊は、自分自身の感情と意志に依存し存在します。
 逆に守護霊は、人間の温かい記憶に依存して存在します。
 悪霊の強さは、自身の念の強さに左右され、
 守護霊の強さは、人の温かい記憶よって左右されます」

713 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 22:59:43 ID:kOT+Y6Db0
「温かい記憶?それはなんだ?」
「優しさですね。人は誰かに守ってもらったり、助けてもらって、優しさを身につけます。
 助け合いの精神です。その精神が、守護霊の力になるのです」
やっぱり俺にはよく分からない。ただ、ジョンが真剣なのは分かる。
「それって何かの宗教か?」
「いえ、社長の受け売りです。俺たちは宗教団体ではないです」
ジョンの言うとおり、日本人の守護霊とやらが全体的に弱くなっているなら、それは助け合いの精神の欠如が原因か…。
確かに悲しいことではある。
なら俺も、その助け合いの精神が無いが故に、こんなことになってしまったのか。
「お兄さんの守護霊は強いですよ」
「なに?」
「さっきも言いましたけど、お兄さんは本来、死んでいてもおかしくなかった。
 それくらい強烈な奴に憑かれたんです。
 でも、お兄さんは死んでいない。守護霊が守ってくれているんですよ」
「俺の守護霊って…?」
「お父さんですよ。お兄さんのお父さんが、お兄さんを守ってくれています。
 ギリギリの勝負ですけどね。本当に良く頑張ってくれています。
 お兄さんは、良い人に育ててもらったんですね」

それを聞くと、俺は黙って窓の外に広がるキレイな夜景を眺めた。
キレイな夜景が、うっすらとぼやけて見えた。

714 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:00:24 ID:kOT+Y6Db0
夕飯にジョンがスパゲティを差し出した。
「食って下さい。これから先、体力勝負になりますから」
ジョンには申し訳ないが、今の俺に食欲はなかった。
半分ほど手をつけて限界だった。
それを見てジョンは溜息をつく。

俺はこの先の不安で心を締め付けられていた。
訳も分からないままに騒動に巻き込まれ、こうしている。
納得がいかなかった。どうしてこんなことに俺は巻き込まれたのか。
自問自答してもジョンに聞いても、俺の心は納得しなかった。
窓の向こうに見える景色の中では、今も人々が移ろうように流れていく。
かつては俺もあの流れの中に居た。
あの日々に戻りたかった。

思いふけっていた俺の耳に、窓の縁から何かが張り付くような音がした。
音の方向に眼をやると、俺の瞳孔は一気に開いた。
人の手が窓の向こう側に張り付いている。
ここは地上20階。ベランダも無い。人が立てるような場所ではなかった。
そんな場所に人の手がある。俺はジョンの名を叫んだ。
その瞬間、ジョンは俺の前に立ちふさがり、「窓から離れてください!!」と叫んだ。
ジョンは携帯を取ると、どこかに電話し始めた。
俺は窓の手から視線を外せずにいた。
「大丈夫です。俺が居ます。この部屋の中には入って来られません」
震える俺にジョンはそう言った。
その時、ゆっくりと手の主が這いずるように動き出す。
俺は手の主の顔を見た瞬間に、頭を打ち抜かれるような衝撃を食らい絶句した。
手の主は俺だった。

715 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:01:04 ID:kOT+Y6Db0
窓の向こう側に俺がいた。どう見ても俺だった。
俺の頭は完全に真っ白になった。
どうして俺が窓の向こう側に張り付いているんだ。
俺はここに居るのに、窓の向こう側にも俺は居る。俺の頭は完全に混乱した。
「社長、俺です!ジョンです!マズイことになりました!
 ドッペルゲンガーです!お兄さんのドッペルゲンガーが出ました!俺の眼にも見えます!!
 今は窓の外に居ます!!はい!!御願いします!」
ジョンの電話先は社長だった。何かを社長に御願いし、ジョンは携帯を切る。
「お兄さん、あいつに絶対に触れないで下さい!!
 触れたら、俺でも社長でも、お兄さんの命を助けられない!!」
窓の向こう側のもう一人の俺は、激しく狂ったように窓を叩き始めた。
その衝撃音が連鎖するように、部屋中から鳴り響く。
「開けろぉおお!!開けろぉぉおおおお!!」
俺が窓の外でそう叫んでいた。
俺は縮こまりながら、心の中で『止めてくれ、もう止めてくれ!』と何度も叫んだ。
ジョンは「速くしてくれ、速くしてくれ」と呟く。
次の瞬間、ジョンの携帯が鳴り響く。
携帯の着信音に、窓の向こう側の俺は驚いた表情を浮かべると、溶けるように消えていった。
「なんだ!?あれはなんなんだ!?ジョン!?俺が居た!!俺が居たぞ!!!」
怒鳴る俺を無視して、ジョンは携帯で話をしている。
「はい、消えました。有難う御座います。はい…はい…分かりました」
俺はもう何がなんだか訳が分からなかった。

716 :夜 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:01:47 ID:kOT+Y6Db0
ジョンはソファに腰掛けると今起きた事態を説明しだした。

「非常にマズイです、お兄さん。
 窓の外に居たお兄さんは、あの女、奈々子が作り出した、お兄さんの分身です。
 あの分身に触れると、確実に死にます。
 俗に言う、ドッペルゲンガーって奴です。
 これは、女がお兄さんを本気で殺しに来た証拠です。
 ドッペルゲンガーの殺傷能力は異常に高いんです。
 多分あの女は、お兄さんをゆっくり苦しめてから殺すつもりだった。
 その方が、お兄さんは強い悪霊として育ち、女にとって役に立つからです。
 でも、俺たちが現れた。だから、早急に殺すことにしたんだと思います。
 実を言うとお兄さんの中に、社長特製のファイアーウォールを仕込んどいたんです。
 普通の悪霊なら、身動き一つ取れなくなるはずです。
 それをあの女は軽々と突破し、お兄さんの分身を作り上げた。
 更に悪い事に、俺はお兄さんの分身を見ようと思って、見た訳ではありません。あの女に強制的に見せられた。
 つまり俺も、いつの間にか女に侵入されていたんです。
 さっきのは、社長に御願いして払いました。今の俺にはあれを払う力はありません。
 俺にとって何よりもショックなのは、
 夢の中ではなく現実の中で、女があそこまでリアルなお兄さんの分身を作り上げ、
 俺とお兄さんの中に、同時に具現化したことです。
 俺はその前触れに全く気付かなかった。
 女が俺の遥か上の存在だという事を、心底思い知らされました」
呼吸を乱しながら、ジョンは悔しそうな表情でそう言った。
俺の体は、未だに震えが止まらなかった。ジョンの話が、更に俺の恐怖心を煽る。

俺はジョンに怒鳴った。
「じゃあ、どうするんだよ!?」
ジョンは俯いた。
「どうしよう…」
そう言うとジョンは、頭を抱えて塞ぎ込んだ。

724 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:48:58 ID:kOT+Y6Db0
地上20階に位置する豪華なホテルの一室。
キレイなインテリアが並ぶこの部屋に、似つかわしくない二人の男。
一人は恐怖で小刻みに震え、一人は頭を抱えて俯いている。
俺とジョンだ。
俺たちは、敵の強大さに打ちのめされていた。
俺の心は絶望感でいっぱいだった。逃げることだけを必死で考えていた。
「ジョン、サラ金でも闇金でも何でも良い…借金して200万揃える。
 だから、社長に俺の除霊を頼んでくれ…」
ジョンはタバコに火を点けると頭を横に振った。
「無理です、お兄さん。社長は、一度言ったことを絶対に曲げません。
 俺に除霊をやらすと言ったからには、例え俺が死んでも、お兄さんが死んでも、社長は手を出しません」
俺はテーブルに拳を叩きつけた。
「ふざけるな!!俺の命が懸かっているんだぞ!!!」
「お兄さん」
「お前だって、あの女には勝てないって言ったじゃないか!!!」
「お兄さん」
「200万で足りないなら300万だって用意する!!だから俺を助けてくれ!!!」
「お兄さんっ!!!!」
ジョンは声を荒げて立ち上がった。
「俺を…信じてください」

725 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:49:38 ID:kOT+Y6Db0
「お前を…信じる…?」
ジョンは真剣な眼差しで俺を見つめる。その鋭い眼光に俺は戸惑った。
「俺はお兄さんを守ります。お兄さんは俺が絶対に助けます。
 だから、俺を信じてください。俺はお兄さんを守る為に命を懸けます。
 例え、俺が死んでも…絶対にお兄さんは俺が助けます」
俺は困惑した。こいつ、何でそこまで言えるんだ?
「そこまでお前が、俺を守りたい理由はなんだ?お前だって危ないんだぞ?」
ジョンは黙り込むと深く溜息をついた。
「俺たちが除霊をする時、対象者の守護霊の力を借ります。
 つまりお兄さんの親父さんです。
 お兄さんの親父さんと沢山話をしました。
 ジョンって名前…、お兄さんの家で、昔飼っていた犬と同じ名前なんですね。
 親父さん、笑っていました。
 俺は未熟だから、お兄さんの親父さんと話しているうちに、親父さんに感化されてしまったのかもしれません。
 今では…お兄さんが、俺の本当の兄貴のように思えるんです…」
「お前…」
「親父さんのお兄さんを守りたいという気持ちは本物です。
 親父さんは死ぬ寸前に、お兄さんや娘さん、それに奥さんのことを思っていました。
 『すまない』。そういう気持ちでいっぱいだったんです。
 だからこそ今でも親父さんは、お兄さんたちを必死で守っているんです。
 俺はその気持ちに応えたい」
それを聞いた俺は足元から崩れ落ち、その場に跪いた。
ジョンが俺の肩を掴む。
「俺を…信じてください」
俺の肩を掴むジョンの手は、温かった。

726 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:50:19 ID:kOT+Y6Db0
深夜、俺は眠れずにいた。少しでも油断することが怖かった。
「ジョン、俺の親父は大丈夫なのか?あんな女と戦っているんだろ?」
ジョンはノートPCのキーボードを叩きながら答える。
「女はお兄さんだけでなく、お兄さんの家族にも侵入しようとしています。
 だから、お兄さんの守護は俺に任せてもらって、親父さんにはそちらの守護に専念してもらっています」
俺は頭を抱えた。
「なんてこった…。あの女、俺の家族にまで…」
「大丈夫です。親父さんが守ってくれます」
俺はコップの水を飲んだ。
「なあ、ジョン。俺の守護霊が親父だってのは、なんとなく分かった。
 でも、お前の守護霊は居ないのか?
 ほら…、お前、身内が居ないって言っていたし…」
「居ますよ。俺の守護霊は社長です」
「はあ?お前、社長は生きているだろ?」
「守護霊も悪霊も、生きているか死んでいるかは関係ありません。
 一言に霊と言うと、死んだ人を想像するかもしれませんが、違います。
 さっきも言いましたが、
 悪霊は自身の感情や意志に依存して存在し、守護霊は温かい記憶に依存して存在します。
 俺の中で社長の温かい記憶がある。
 だから俺の中で社長が形成され、俺の守護霊として存在しています。
 これは俺だけじゃなく、普通の人も同じです」
俺はコップの中の水を見つめた。
こいつに出会ってから、不可思議なことばかりを聞かされる。

728 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:51:00 ID:kOT+Y6Db0
不意にチャイムの音が部屋に鳴り響く。俺は驚いてソファから滑り落ちた。
「こんな時間に誰だろう?」
ジョンが立ち上がり、玄関口に向かう。
「おい、大丈夫なのか!?あの女じゃないのか!?」
ジョンは微笑みながら、「大丈夫ですよ」と答えた。
玄関を開けると、そこには社長が居た。
社長は部屋の中に入るとソファに座り、タバコに火を点ける。
「調子はどうかしら?若年性浮浪者モドキ君…」
じゃ…若年性浮浪者モドキ君…。なんだか、この人に勝てる気が全くしない。
ジョンがグラスにワインを注ぎ、社長に差し出す。
「こんな深夜に、どういった御用件ですか、社長?」
「ああ、あんたがメールで送ってきた計画書ね…、読んだわ。筋は悪くないわね」
「有難う御座います」
「でも、決定的な勘違いをしているわ」
「勘違い?」
ジョンの表情が曇る。
「まあ、仕方ないわ。私もそれに気付いたのは、ついさっき。
 お前が気付かないのも無理は無い」
「どういうことですか?社長?」
社長は灰皿にタバコの灰を落とす。
緊迫した雰囲気が部屋に充満していた。

729 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:51:40 ID:kOT+Y6Db0
社長はワインの入ったグラスに口をつける。
赤いワインの入ったグラスを、しなやかに扱う指の動きが印象的だった。
「先刻、この若年性浮浪者モドキ君の、ドッペルゲンガーが現れたわね」
「はい。俺も強制的に見せられました。俺も侵入されていたんです」
ジョンは悔しそうな表情を浮かべる。
「私はお前の現場実習開始当初に、安全装置として、若年性浮浪者モドキ君に予め防壁を仕込んどいた。
 万が一を考慮してだ。
 だが、それは突破され、あまつさえ奴はドッペルゲンガー作り出した。
 私の見立てでは、あの薄汚い女にそんな力は無かったはず。
 違和感を覚えないか、ジョン?」
「確かに俺も驚きました。まさか社長のファイアーウォールが破られるなんて…
 でも、違和感と言うのはなんですか?何かあるんですか?」
社長は深くタバコを吸い込んだ。
「あの薄汚い女は、中心ではあるが本丸ではない。ということだ。
 私ですらさっきまで気付かなかったほどに、本丸は深いところに居る。
 恐らくそいつは、死人ではなく生き人の可能性が高い。
 しかも、かなりの腕前の持ち主だ。こいつは予想以上に根の深い問題だな」
俺は黙って話を聞いていた。なんだか、話がとんでもない方向に向かっている。
「そっちの本丸の方は私に任せろ。
 こいつは、若年性浮浪者モドキ君の依頼の範疇を越えている。
 タダ働きでやるのは嫌だが、仕方あるまい。放置するにしては危険すぎる。
 ただし、薄汚い女並びに3人の男は、ジョン、お前が責任をもって除霊しろ。
 いいか?浄霊しようとしなくていい。除霊することに専念しろ。
 分かったか、ジョン?」
社長はそう言うと、グラスの中のワインをしなやかな手つきで飲み干した。

730 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:52:21 ID:kOT+Y6Db0
社長が部屋から退室し、再び俺とジョンの二人きりになる。
去り際に社長がこんなことを言った。
「この件が終わったら、父親の墓参りに行けよ。寂しがっているぞ。
 あと、寝ろ。眼の下のクマが酷いぞ」
そういえばここ最近、あまりにも色んなことが起きて、ろくに親父の墓参りにも行ってなかった。
この騒動から無事に生きて帰れたら、親父の墓参りに行こう。俺はそう思った。

俺はソファに座り、惚けていた。なんだか、とても疲れた。
眠ることが怖かったが、睡魔には勝てなかった。
俺はいつしか眠りに落ちていた。

気が付くと俺は、どこかのビルの屋上に立っていた。
「ここは?」
深夜のビルの屋上に冷たい風が吹く。
「ジョン!?おい、ジョン!?」
大声でジョンに問いかけるも、返事は返ってこなかった。
俺は辺りを見渡すと、視界の端に何か居ることに気付いた。
その瞬間、頭に殴られたような強い衝撃が走る。俺は力なく、その場に崩れ落ちた。
地面に倒れた俺を、見たことの無い巨躯の男が見下ろしていた。
「なんだ…お前…?」
男はしゃがみこむと、俺の髪を掴んだ。
「悪足掻きするなよ。どうして素直に死なない?」
男の後方にキチガイ女と医者、警察官、看護師の姿が見える。
俺の全身の血が沸騰した。

731 :ホテル ◆lWKWoo9iYU :2009/06/17(水) 23:53:02 ID:kOT+Y6Db0
『私ですらさっきまで気付かなかったほどに、本丸は深いところに居る』
俺は社長の言葉を思い出していた。
こいつがそうだ。俺は直感的にそう思った。
「テメェかぁ!!!テメェが俺を!!」
男が俺の頭を地面に叩きつける。俺は頭に生温いものを感じた。
それでも俺は男を睨みつける。
許せなかった。どうしても俺をこの騒動に巻き込んだ、この男が許せなかった。
「テメェだけは…テメェだけは絶対に許さねぇ!」
男の表情が暗く曇る。
「お前が俺を許す、許さないじゃない。俺がお前を殺すか、殺さないかだ。
 厄介なオカマも引き込んでくれたし、いい加減、俺も頭にきた。切れそうだよ。
 お前の家族もくれなきゃ、妹も納得しないそうだ。
 素直に死んどけば良かったのに、困ったことしてくれたな」
男は歯軋りしながら、そう言った。俺は男の胸倉を掴んだ。
「家族に手を出すことだけは絶対に許さねぇ!!」
男は俺の腕を払いのける。
「お前の父親も同じことを言っていたな。親子揃ってしぶといにも程がある。
 もういい。俺も本気でお前が殺したい」
俺の後方から足音が聞こえる。
振り返るとそこには俺が居た。ドッペルゲンガーだ。
『お兄さん、あいつに絶対に触れないで下さい!!
 触れたら俺でも社長でも、お兄さんの命を助けられない!!』
俺は全力で走った。

740 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:21:21 ID:j0e1jDQW0
俺は全力で走った。
致死率100%と言われるドッペルゲンガーから逃げる為に。
頼みの綱のジョンは居ない。周りに居るのは敵ばかりだ。
狭いビルの屋上、逃げ場など無かった。
俺は出入り口のノブを回した。鍵がかけられている。ビクともしない。
後方には俺が居る。俺に触れたら俺は死ぬ。
「おいおい、もういいだろう!?手間取らせんじゃねぇよ!!」
巨躯の男が、苛立つ感情を剥き出しにして怒鳴る。
俺が迫ってくる。俺はこの時、必死に考えた。逃げる方法を。助かる方法を。
俺は屋上のフェンスを乗り越えた。
「これは夢だ。夢なんだ。現実じゃない」
俺は自分に言い聞かせた。目前には奈落の光景が見える。思ったより高い。
後方を振り返ると、俺がゆっくりと歩いてくる。
その時、不意にキチガイ女と眼が合った。
女は笑ってやがった。俺の中に怒りがこみ上げて来る。
生きるんだ。俺は絶対に死なない。絶対に生きるんだ。
俺は雄叫びを上げた。飛び降りてやる。ここから飛び降りてやる。
「ヘイ!!確かにここは現実じゃねぇけどよ!!
 落ちればそれなりに痛いぜ!?お前、それに耐えられるのか!?」
巨躯の男が俺に問いかける。
「絶対にお前だけは許さないからな」
俺は、そう言い捨てると、ビルの屋上から飛び降りた。

742 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:22:02 ID:j0e1jDQW0
激痛。それを表現するのに、この言葉以外に思いつかない。
ビルから飛び降りた俺は脚から落下し、地面に頭を叩きつけられた。
まるで蛙のように惨めに地面にへばりつく。俺の周囲に赤い血が広がる。
意識がなくならない。今まで体験したことの無いような激痛がはっきりと認識できる。
死にかけの蛙が、ひくつきながら痙攣するのと同様に、俺の体は小刻みに揺れた。
俺の視界の先に、ビルの出入り口から出てくる俺が見えた。
「来る…な…」
消え入りそうな蝋燭の如く俺は呟いた。これが精一杯の抵抗だった。
容赦なく俺は俺に近づき、俺の目前までやってきた。
俺は俺を見下ろしていた。体は痛みに支配され、もう逃げることもできない。
俺はもう一人の俺を、力の限り睨んだ。俺は俺に、負けたと思われたくなかった。
もう一人の俺はしゃがみこむと、俺の背中に手を置き、「見いつけた」と言った。
溶け込むように、俺が俺の体内に入ってきた。
完全な同化。奴の心と俺の心が一つになる感覚。
俺は俺に溶け込み、俺の心を支配した。
この瞬間、ジョンが「ドッペルゲンガーに触れられると確実に死ぬ」と言った意味が分かった。
暗闇が全身に拡がる。俺は終わった。終わったんだ。
心が引き裂かれるような、とてつもない暗闇に俺は放り出された。
負の感情が俺の中に溢れ出す。
俺は朦朧とした。生きることに希望なんて何一つとしてない。
この世に居たってどうしようもない。死んだほうが良い。
ただ死にたい。本当にそれだけだった。
なんでも良い。死ねるならロープでもガソリンでも俺にくれ。
自殺がしたい。自殺をさせてくれ。なんでもする。だから俺を自殺させてくれ。
俺はドッペルゲンガーに完全に支配されていた。

743 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:22:46 ID:j0e1jDQW0
「お兄さん」
朝、ジョンに呼ばれて俺は眼が覚めた。全身が汗で濡れている。
俺は周囲を見渡した。ホテルの一室。ここは俺が居たホテルの一室だ。
俺は全身を弄った。どこにも異常はない。
ジョンがコーヒーを差し出す。
「大丈夫ですか、お兄さん?」
俺は確かにドッペルゲンガーに触れられた。でも、今は死にたいとは思わない。
俺は助かったのか?現実を俺は把握出来ずにいた。
「混乱しているみたいですね、お兄さん。もう大丈夫です。
 ようやく俺にも見えました。あいつがお兄さんの敵なんですね」
ジョンの言葉に俺は驚いた。
「どういう…ことだ、ジョン?」
「お兄さんには申し訳ないと思ったのですが、お兄さんのファイアーウォールを一時的に弱めました。
 案の定、敵の本丸はお兄さんに侵入してきた。狙い通りです」
俺はジョンの言葉の意味を理解し切れなかった。
「じゃあ、わざとアイツを誘き寄せたのか?」
「そうです。お兄さんには囮になってもらいました。
 勿論、お兄さんの安全が第一です。その為の対策をした上で実行しました」
なにがなんだか、俺にはさっぱり理解出来なかった。

744 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:23:27 ID:j0e1jDQW0
俺はコーヒーを一気に飲み干した。
「冷静になろう、ジョン。俺に何をしたって言うんだ?説明してくれ。何をしたんだ?」
ジョンはタバコに火を点けた。
「敵はお兄さんに対して分身、ドッペルゲンガーを使ってきました。
 これは高度な技術を要します。敵は相当な腕の持ち主です。
 でも、社長はこう推理しました。
 『敵は、自分と同等の力の持ち主と出会ったことが無い』
 お兄さんに対する敵の陰湿で強引なアプローチから、敵は力こそA級でも、経験は浅い人間だと推理したんです。
 そこで罠を仕掛けました。
 敵がお兄さんのドッペルゲンガーを使うなら、こちらもお兄さんのドッペルゲンガーを使う。
 敵も、自分以外にドッペルゲンガーが作れる人間が居るとは思わなかったのでしょう。
 完全に疑うことも無かったですね」
ジョンは微笑みながらそう言った。
「ドッペルゲンガー?どこが?どこら辺が?何がドッペルゲンガーなんだ?」
俺は尚もジョンに問いかける。訳が判らない。
「お兄さんが敵の作ったビルの屋上に立った時点から、お兄さんは社長の作ったドッペルゲンガーです。
 流石に意識のない人形だと疑われるので、半分ほどお兄さんの意識を入れました。
 お兄さんには、怖い思いをさせてしまいましたけど、
 おかげで、俺と社長が見ていることに、全く気付かれませんでした。
 いけますよ。社長が本丸の男の捜索に乗り出しました。
 ここからが探偵の腕の見せ所です」
俺は唖然とした。そうならそうと、前もって言ってくれ。

745 :走 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:24:09 ID:j0e1jDQW0
昼、俺は一枚の食パンを前に困惑していた。
ここ暫くろくな物を食っていないのに、食欲が全く湧かない。
一枚の食パンですら今の俺には重い。
「なあ、ジョン。さっき、『社長が本丸の男の捜索に乗り出した』って言ったよな?」
スパゲティを頬張りながらジョンは答える。
「ええ。社長は朝の便で北海道に向かいました」
「北海道?」
「社長があの男に侵入して、居場所を特定したんです。
 恐らくあの男も、今頃は泡食っているでしょうね。
 絶対に社長からは逃げられませんよ」
「なあ、ジョン。アイツはやっぱり生きた人間なのか?
 あんなことが人間に出来るものなのか?」
ジョンはスパゲティを平らげると、カレーライスに手をつけた。
「俺も驚きました。社長以外にあんなことが出来る人間は初めて見ましたよ。
 あれほどの力の持ち主が、野に放たれていたなんて恐ろしい限りです」
ジョンはカレーライスを平らげると、次はカツ丼に手をつけた。
異様に次から次へとジョンは食いまくる。
「おい、ジョン。食いすぎじゃないか?」
食欲の無い俺からすると、ジョンの食う姿が異常に見える。
「これからの作業は体力要りますから、食っておかないと。
 夕方までに、社長が本丸の男を押さえます」
 つまり…、クライマックスですよ、お兄さん」

そう言ってジョンは優しく微笑んだ。
それを聞いた俺は、食パンにバターを塗り平らげた。

つきまとう女 後編|ブログインデックス

748 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:30:46 ID:j0e1jDQW0
『クライマックス』。ジョンはそう言った。
社長が本丸の男を押さえ、ジョンが俺の除霊をする。
ついにあの女との戦いに、終止符が打たれようとしていた。
俺は吐きそうになりながらも、無理やり胃の中にメシを詰め込んだ。
生きるか死ぬかを超越して、俺は奴らにだけは負けたくなかった。

夕方、ジョンは俺をベッドの上に寝かせた。
「これから何が起こっても、絶対に気持ちだけは負けないで下さい。お兄さん」
ジョンの言葉に俺は強く頷いた。
気持ちだけなら、俺は絶対にあんな奴らに負けない。
ジョンは時計を見ながら深呼吸をすると、「そろそろですね」と言った。
「お兄さん、次に俺の携帯が鳴った時が合図です。
 俺は一気にお兄さんに侵入します。
 恐らく後ろ盾を失った女は、激しく暴れるはずです。
 俺がお兄さんの所に辿り着くまで、持ち堪えて下さい」
俺はジョンの手を握った。
「信じているからな」
ジョンは真っ直ぐに俺を見つめながら頷いた。
その瞬間、ジョンの携帯の着信音が部屋中に響き渡った。

751 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:31:26 ID:j0e1jDQW0
気が付くと俺は、見覚えの無い洋館らしき建物の中で、木製の椅子に座らされ、縛り付けられていた。
目の前には下った階段が見える。
俺は建物の中を見渡した。どこも古びた感じがする。
洋館の内部には、夢の中のような違和感が在った。確かに以前より弱い。
俺はゆっくりと眼を閉じた。ジョンが俺を助けてくれる。そう信じていた。
俺の後方に人の気配を感じた。
「キチガイ女か?」
俺は問いかけた。
すると後方の人の気配は、這うように俺の首に腕を巻きつけてきた。
俺は確信した。キチガイ女だ。
「お前が何故こんなことをするのか、今はもうどうでもいい。
 俺はお前から逃げることばかりを考えてきた。本当に怖かった。
 でも、俺はもう一人じゃない。親友が出来た。
 もう、お前は怖くない」
キチガイ女は、強く俺を抱きしめた。
「一緒に居たい…」
俺は頭を横に振った。
「俺は生きている。お前は死んでいる。この差は絶対に埋まらない。
 お前にはお前の欲望があるのかもしれない。
 俺はそれに応える訳にはいかない。俺は生きたいんだ」

俺とキチガイ女の間に静寂が流れる。
キチガイ女は俺に抱きついたまま、静かに泣いていた。

752 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:32:08 ID:j0e1jDQW0
泣いているキチガイ女に、以前のような気味の悪さは無かった。
キチガイ女の声は、前に聞いた声と変わらない。
確かにキチガイ女だった。
それでも不思議なくらいに、以前とは印象が違う。
俺は不思議だった。後ろ盾を失って暴れるかと思いきや、キチガイ女は俺に抱きつき、静かに泣いている。
「お前…もしかして…」
俺はそこまで言って言葉を呑んだ。俺にはその先の言葉が言えなかった。
その時、洋館の玄関が静かに開く。
そこにはジョンが居た。
「お兄さん、迎えに来ました」
ジョンはそう言うと階段を昇り、キチガイ女を睨む。
キチガイ女は何もすることなく、俺からゆっくり離れると、ジョンを素通りして階段を静かに降りていった。
階段の下で立ち止ったキチガイ女は、ゆっくりと振り返り俺を見つめた。
女の顔に俺は驚いた。
以前のような禍々しさは無く、キレイな顔だった。
今までとは違う、少女のような切なく悲しい表情が、俺の眼に焼き付いた。
女は踵を返し、振り返ることなく玄関の向こう側に消えていった。
「どういうことだ、あの女…」
俺は呟いた。想像した展開とはあまりにも違う幕切れだった。
「あの女の後ろ盾も、あの3人も消えていなくなりました。
 もう勝ち目は無いと諦めたのでしょう。
 あの女も、お兄さんの中から完全に消えました。俺たちの勝ちです」

ジョンは、この戦いの勝利宣言をした。
しかし、俺の中に歓喜の感情は無かった。

754 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:32:49 ID:j0e1jDQW0
俺を椅子に縛り付けていた拘束具をジョンは外した。
椅子から立ち上がった俺の体は、不思議なくらいに軽かった。
俺とジョンは連れ添い、ゆっくりと階段を降りた。
玄関の先には、眩しい程に光が降り注いでいた。まるで希望の光だ。
俺たちは玄関の向こう側に進んだ。
その時、俺の視界の端に人影が見えた。
振り返ったその先には、俺の良く知る人物が立っていた。
「親父…」
親父は静かに頷くと、本当に優しく微笑んだ。
俺の眼からは止め処も無く涙が溢れた。親父の優しい笑顔に涙が止まらなかった。
俺は親父の前で子供のように号泣した。本当に子供のように…。
「お兄さん」
俺はジョンに呼ばれて目覚めた。
地上20階に位置する豪華なホテルの部屋。俺たちは戻ってきた。
「ああ…、長いこと悪い夢を見ていた気分だ。
 でも…最後は良かったよ…。ジョン、ありがとうな」
「いえ、俺だけじゃありません。社長や親父さんも頑張りました。勿論、お兄さんも。
 あの囮作戦の時、お兄さんは敵の手から逃れる為に、ビルから飛び降りましたよね。
 現実じゃないと分かっていても、あんなことを普通は出来ません。
 しかも、敵の本丸に向かって啖呵まで切って。
 そのお兄さんの勇気があればこそですよ」
「いや、俺は…」
そう言って俺は黙り込んだ。俺は一人だったら、とっくに死んでいた。
そして、今も情けないことを考えていた。

755 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:33:30 ID:j0e1jDQW0
「なあ、ジョン。あの女のことなんだが…」
ジョンは俺にコーヒーを差し出した。
「言いたいことは判ります。最後に俺もあの女に侵入しましたから…。
 でも、気にしないで下さい。全部、終わったんです」
俺はコーヒーを飲みながら、窓の外に広がる夜景を眺めた。
切ない思いを振り切るように、俺は夜景を眼に焼き付けた。

その後、俺は安堵からか高熱を出し、病院に緊急入院した。
3日間程高熱に苦しんだ後、俺は奇跡的な回復を遂げ、
折れていた左腕の骨も、医者が眼を丸くする程の速さで回復した。
最悪だった体調も完全に復調し、俺は以前の健康な体を取り戻した。

入院中、ジョンが何度も見舞いに来てくれた。こいつは本当に良い奴だ。
最悪と言える騒動の中で、ジョンと出会えたことだけは神に感謝したい。

後日、俺は改めて社長にお礼を言いに行った。
相変わらずのヒステリックぶりで、
俺が感謝の言葉を述べると、
「感謝の言葉より感謝の金をよこせ!」と言ってきた。
ある意味予想通りだったので問題はない。
それから社長に、「絶対に父親の墓参りに行けよ」と言われた。
俺は久しぶりに、家族揃って親父の墓参りに行った。

768 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:47:18 ID:j0e1jDQW0
久しぶりに来た親父の墓は、土埃で汚れていた。
俺は予め用意していた掃除用具を取り出し、念入りに親父の墓を磨いた。
「家族を助けてくれてありがとう。守ってくれてありがとう」
そんな気持ちを込めて念入りに磨いた。
母も姉も必死に墓を磨く俺を眺めて、何故そんなに一生懸命に磨くのかと不思議そうにしていた。
俺は母と姉の二人にも掃除道具を渡し、墓磨きに協力してもらった。
心なしか、親父の笑い声が聞こえた気がした。

その後、俺たちは家族でレストランに入った。
久しぶりの家族団欒だった。

食後に俺はトイレに入った。入り口を開け、トイレの中に入る。
そこはビルの屋上だった。
驚いた俺は周囲を見渡す。
俺の視線の先には、あの騒動の本丸の男が、フェンスに寄りかかりながらタバコを咥えていた。
「よお」
気軽な挨拶をすると男は俺に近づく。
「俺に近付くんじゃねぇ!!」
俺は怒鳴った。
「はは、怖いねぇ。そんなに怒鳴るなよ。なにも危害を加える気はねぇよ」
男は尚も俺に近づく。
「なんのつもりだ!?いったい、何しに来た!?」
怒鳴る俺を無視して、男は俺の眼前に立つと、思いがけない言葉を発した。
「事の顛末を知りたくないか?」

786 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:19:48 ID:j0e1jDQW0
「事の顛末だと?」
男は俺を嘲るように微笑んだ。
「心配するな。あのオカマ社長の許可は取ってあるよ」
男は俺の胸に拳を当てた。
すると男の拳は何の手応えも無く、俺の体をすり抜けた。
「ほらな。俺からお前に何かすることは出来ないんだよ。
 あのオカマにお前は完全にガードされているし、俺もあのオカマに能力の根源を握られている。
 今の俺は、オカマに金玉抜かれた腑抜けなんだよ」
俺は後ずさりをした。
「俺に何を聞かせたい?」
男はどこからか椅子を取り出し、腰掛けた。
「さっきも言ったろ?事の顛末さ。
 どうして俺と妹がお前を狙ったのか。何故、殺そうとしたのか。
 お前には聞く権利があるんだよ」
確証は無かったが、男に害意はないように思えた。
確かに俺も、この騒動の動機と理由が知りたい。
俺の心にある霧の正体が知りたかった。
「分かった。なら聞かせてくれ。事の顛末を」
「そうこなくちゃな。わざわざ、来た甲斐が無い」
そう言うと男は、タバコを地面に捨て足で揉み消した。

788 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:20:30 ID:j0e1jDQW0
「初めにお前に出会ったのは、お前がバイクで小樽に来たときだ。
 確かツーリングだっけ?お前はそれをやりに来たんだ。
 俺はたまたま小樽に用が有って来ていた。
 その時、妹の奈々子がお前に目をつけたんだ。
 何故なら、お前が奈々子にとって羨ましい存在だったからだ。
 まるで光に群がる虫のように、奈々子はお前に惹き寄せられた」
俺は困惑した。
「何故俺なんだ?俺の何が羨ましかったんだ?」
「お前の中に、温かい家族の繋がりが見えたのさ。
 それが奈々子には、心底羨ましかった。
 俺たちの家族はな、言っちゃ何だが、クソの肥溜めそのものだった。
 特に奈々子は生前、そうとうあのクソ親父に責められた。
 口に出すのもおぞましいぜ。実の父親が娘を性の対象にするなんてよ。
 しかも親父は極端なサドでよ。ひでぇもんだった。
 だが、俺も人のことは言えねぇ。苦しむ妹を、見て見ないふりしたんだからな。
 母親はとっくの昔に死んで居なかった。
 だから妹にとっちゃ、俺は唯一の頼りだったんだ。それを俺は見捨てた。
 面倒臭かったんだよ、正直言って。俺にはどうでもいいことだった。
 奈々子にとっては絶望的だったろうよ。アイツは一人で警察に行き、助けを求めた」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
俺は男の話を遮った。
「気持ち悪くなったか?そうだろうな。クソの肥溜めの話だ。無理も無い」
男はポケットからタバコを取り出し、口に咥えた。
さっきまで人を嘲るように笑っていた男の顔は、深海のような冷たい表情だった。
話の内容よりも俺は、この男の表情に恐怖を感じていた。

789 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:21:10 ID:j0e1jDQW0
「いいか?続けるぜ?」
俺は無言で頷いた。なるべく男の顔を見ないように気を付けた。
「奈々子は警察に助けを求めたが、全て無視された。
 親父はクソだが、精神科医としてはエリートだった。
 警察にも協力していたし、署の幹部とも仲が良かった。
 奈々子は対応した警察官に、人格ごと全てを否定されて追い返されたんだよ。
 更に絶望した奈々子は、遂に精神を病んで、精神病院に入院した。
 しかも、親父の病院にな。
 そこでも奈々子は酷い扱いを受けた。
 警察に訴えた奈々子を、親父は許さなかった。
 奈々子の担当の看護師に言いつけて、奈々子を毎日のように暴行させた。
 信じられるか?それをやらしたのが実の父親なんだぜ?
 そして奈々子は自殺した。どこからか持って来たロープで首を吊ってな。
 そこで俺は初めて泣いたよ」
黙って俺は男の話を聞いていた。
男の家族と俺の家族。まるで正反対の家族だった。
「奈々子は自殺した後、この世を彷徨い、俺の所に来た。
 奈々子には才能はあったが、俺のような能力はなかった。
 だから、俺に復讐の話を持ちかけたんだ。俺に協力しろってな。
 勿論、それを俺は断ることも出来た。
 だが俺は、奈々子が死んでから初めて気付いた感情に逆らえなかった。
 俺は奈々子を愛していた。自分勝手な話だがな」

790 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:21:58 ID:j0e1jDQW0
「俺は奈々子に協力し、親父と警察官、それと看護師を殺した。
 俺はそれで奈々子が満足すると思っていた。
 だがそれは違った。
 俺は霊というものに対する知識を、中途半端に持っていたに過ぎない。
 どんなに復讐を遂げても、奈々子はもう死んでいる。
 俺の目の前に居る悪霊と化した奈々子は、奈々子であって奈々子じゃない。
 ただの情念の塊だ。情念の塊が満足して消えることなんて絶対に無い。
 俺は落胆したよ。
 親父も含めて3人も殺したのに、ただ奈々子の形をした悪霊が増大しただけだった。
 そんな時にお前が現れた。
 ただの復讐の情念の塊だったはずの奈々子が、お前に魅かれた。
 俺にとっては驚きだったよ。もしかしたら、と変な希望まで持っちまった。
 だが、奈々子は死んでいる。普通の生き人とは一緒に居られない」
「それで俺を殺そうと思ったのか?ふざけるな」
「ああ、今思えば愚かもいい所だ。だが、俺にとっては希望だった。
 お前と居れば、奈々子は奈々子として戻れるんじゃないか、とな」
男の話に俺は納得がいかなかった。
「ただ殺すだけなら、お前には何時でも俺を殺すことは出来たはずだ。
 何故すぐにやらなかった?何故あんな回りくどいことをする?」
俺は男に問いただした。男の表情に変化はない。
「単純にすぐに殺しても、霊はこの世に留まらない。すぐに消えてしまう。
 苦しめて、追い詰めて、不条理を与えることで、霊はこの世に強い情念を残し、長く留まる。
 お前には未来永劫、奈々子と一緒に居て欲しかった」
男の言葉に、俺は全身が震えた。

791 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:22:43 ID:j0e1jDQW0
「北海道から帰ったお前は交通事故を起こし、重症を負った。
 あれも俺の仕業だ。
 お前の会社の人事部長の脳に侵入して、解雇通知を書かせたのも俺だ。
 左腕の骨折だけ治りが遅かっただろ?あれも俺だ。
 その他諸々。お前には色々、仕掛けたな」
俺は震える拳を押さえた。
「殴っても良いんだぜ?そこで我慢するのは、元サラリーマンの悲しい性か?」
俺は男の左頬を全力で殴った。男は椅子から転げ落ち、地面に平伏した。
「まあ、一発くらいは殴らせないとな…」
男はそう言うと椅子を元の位置に戻し、再び腰掛けた。
俺は怒りで全身が熱くなっていた。

「落ち着けってのは無理な話かもしれないが、話は最後まで聞け。
 俺はお前に感謝しているんだ」
「感謝だと!?」
「最後にお前が奈々子と一緒に居たときの話だ。
 あの時、俺はオカマの部下に押さえつけられ、床に平伏していた。
 事の終わりを見届けろとオカマに言われ、俺はお前たちを見ていた。
 あの時…、俺は眼前の光景に我が眼を疑った。俺は奇跡を見ていた。
 ただの復讐の情念の塊だった奈々子は、そこには居なかった。
 お前も見ただろ?あの奈々子が本当の奈々子だ。生前の頃の奈々子だったんだ。
 アイツはただのか弱い女だった。あれが本当の奈々子の姿だったんだ。
 俺は泣いた。奇跡を前に、俺は子供のように泣く事しか出来なかった。
 最初は光に群がる虫のように、奈々子はお前に魅かれただけだった。
 それが何時しか、本当にお前のことを好きになっちまっていたんだ」

792 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:23:34 ID:j0e1jDQW0
俺は震える拳を降ろし、黙り込んだ。
「お前も薄々気付いていたんじゃないか?」
そう言う男の顔からは、深海のような冷たさが消えていた。
最後に見たあの女の顔を、俺は思い出していた。
気が付くと、俺の眼からは涙が流れていた。
「泣いてくれるのか?」
男はそう言うと静かに俯いた。
「お前は優しい男だな。あんな事をした奈々子のために泣いてくれるなんてよ。
 お前は本当にしぶとい奴だった。俺はお前の勇気に驚かされ続けたよ。
 そして、家族の愛情に恵まれた、優しい男だ。
 今なら奈々子の気持ちが俺にも判る。俺たちは愛情に飢えていた。本当にお前が羨ましい。
 奈々子は生前、誰かを好きになることなんて一度もなかった。
 こんな形じゃなく、奈々子が生きている間にお前と出会えていたら…。
 お前のように俺にも勇気があれば、こんなことにはならなかった」

俺は泣いた。あの女を思い、泣いていた。
あの女は敵だ。あの女が俺に何をしたのかは忘れない。
それでも、俺の眼から流れる涙は止まらなかった。

男は椅子から立ち上がると、天を仰いだ。
「俺も奈々子も、散々人を苦しめた。天国には行けねぇ。
 奈々子も地獄に落ちたよ。アイツは生まれ変わっても、また辛い人生を送る。
 でもよ…、もし、お前がアイツに再び出会ったなら…。その時は…」
男は踵を返し、背を向ける。
「…自分勝手にも程があるか…」
男は静かにうなだれる。
その背中には、悲しみが色濃く映し出されていた。

811 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:55:36 ID:j0e1jDQW0
俺は事の顛末を知った。俺には泣くことしか出来なかった。
男とあの女の悲しい過去。俺の知らない家族の話。
全てが俺の胸に突き刺さり、涙を溢れさせていた。
俺はただただ悲しかった。
「じゃあな」
男はそう言うと、俺から離れていく。
「これから、お前はどうする気なんだ?」
俺の問いに男は足を止める。
「俺には初めから守護霊なんてものはいない。
 自分の身は自分で守ってきた。
 だが、俺はもう能力を封印する。
 俺がお前を苦しめたように、今度は俺が苦しむ。
 もう、お前とは会うこともねぇ。
 俺の行き着く先は妹や親父と同じ所さ」

そう言うと男は、俺の目の前から消えた。

812 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:56:17 ID:j0e1jDQW0
俺はレストランのトイレに戻ってきていた。
トイレの洗面所で泣き腫らした顔を洗った。
俺はあの男の言葉を思い出していた。
『俺の行き着く先は妹や親父と同じ所さ』
あの家族に救いは訪れないのだろうか。
一度人は道を外すと、元には戻れないのだろうか。
俺は世の無常を感じていた。

トイレから出た俺は、家族の待つテーブルに帰ってきた。
幸せな光景。あの家族は、この光景を一度も見たことは無いのだろうか。
俺の胸は切なさでいっぱいだった。
「ちょっとぉ、なにボーとしてるのよ」
姉の声に俺は我に返る。
「ああ、悪い。ちょっと考え事しててさ」
「さっきから、あんたの携帯、鳴りっ放しだったよ。
 なんか、出ても悪いかなぁと思って放置してたけど」
俺は自分の携帯を見た。確かに5件も着信履歴が在る。
相手はジョンの携帯だった。
何の用だろうか。俺はリダイヤルした。
「もしもし。お兄さんですか?」
「ああ、なんだ、ジョン?何回も着信履歴が入っていたけど、急ぎの用事か?」
「いやぁ、俺がお兄さんに対して、急ぎの用事って訳じゃないんですけどね。
 社長が今すぐ事務所に来いって」
「社長が!?」

俺は携帯を切ると家族に謝り、レストランを飛び出した。
社長を待たせること程怖いことは無い。

813 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:56:58 ID:j0e1jDQW0
全力で走り抜け、俺は社長の待つ探偵事務所に辿り着いた。
「ご…御用件は…はぁ…はぁ…なんですか、社長…はぁ…はぁ」
社長はタバコを灰皿に押し付けた。
「はぁはぁ気持ちが悪い!先ず呼吸を整えろ馬鹿!」
俺の目の前に一杯の水が差し出された。
「お兄さん、飲んでください」
ジョンだった。
「ああ…、ありがとう。ジョン」
ジョンは優しく微笑んだ。

ジョンのくれた水を俺は一気に飲み干し、呼吸を整えた。
「良いか?とりあえず、この書類に眼を通せ」
社長の差し出した書類を俺は見た。
そこには『内定通知書』と書かれていた。
「これは…、なんですか、社長?」
俺は唐突な書類の内容に戸惑った。
「見て判らないか?お前を我が社に採用すると言っているのだ。
 お前は未だに無職なのだろう?私がお前を雇ってやる」
社長の言葉に驚いた俺はジョンの顔を見る。
ジョンは笑顔でサムズアップをしていた。

814 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:57:39 ID:j0e1jDQW0
「え!?いや、嬉しい!けど…。ど、どういうことですか、社長?突然で…」
「戸惑っているのか?」
社長は妖しく微笑む。
「実を言うとな。お前の敵だった、あの男に頼まれたのだ」
「あの男に!?」
俺は驚いた。あの男が社長に頼みごとを?
「私も驚いたよ。
 我が社の口座にいきなり1000万円も振り込んで、お前を雇ってくれと頼み込んできた。
 せめてもの罪滅ぼしとでも思ったのか。それともお前が気に入ったのか。
 1000万円もあれば、どんなペーペーでも一流に育つ。
 私は快諾したよ。その気持ちを受け取るかどうかは、お前次第だがな」
俺は迷うことなく、「御願いします」と言い頭を下げた。
「お前には霊能の才能が欠片しかないから、探偵として雇うことになる。
 言っとくが、甘くは無いぞ。覚悟しておけよ?」
そう言うと社長は微笑んだ。ジョンも笑っていた。
俺は探偵として生きていくことを決めた。

815 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:58:20 ID:j0e1jDQW0
俺の物語はここで終わる。
探偵として歩み始めた俺には、様々な出来事が起きる。
でも、それはクライアントの物語。
守秘義務の関係上、これ以上は書けない。

あの騒動で俺は強くなった気がする。
今でも時折、あの女のことを思い出す。
あの女は、今もどこかで苦しんでいるのだろうか?
もし、再びアイツと出会ったなら…俺はその時…
アイツを助けてやりたいと思う。

751 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:31:26 ID:j0e1jDQW0
気が付くと俺は、見覚えの無い洋館らしき建物の中で、木製の椅子に座らされ、縛り付けられていた。
目の前には下った階段が見える。
俺は建物の中を見渡した。どこも古びた感じがする。
洋館の内部には、夢の中のような違和感が在った。確かに以前より弱い。
俺はゆっくりと眼を閉じた。ジョンが俺を助けてくれる。そう信じていた。
俺の後方に人の気配を感じた。
「キチガイ女か?」
俺は問いかけた。
すると後方の人の気配は、這うように俺の首に腕を巻きつけてきた。
俺は確信した。キチガイ女だ。
「お前が何故こんなことをするのか、今はもうどうでもいい。
 俺はお前から逃げることばかりを考えてきた。本当に怖かった。
 でも、俺はもう一人じゃない。親友が出来た。
 もう、お前は怖くない」
キチガイ女は、強く俺を抱きしめた。
「一緒に居たい…」
俺は頭を横に振った。
「俺は生きている。お前は死んでいる。この差は絶対に埋まらない。
 お前にはお前の欲望があるのかもしれない。
 俺はそれに応える訳にはいかない。俺は生きたいんだ」

俺とキチガイ女の間に静寂が流れる。
キチガイ女は俺に抱きついたまま、静かに泣いていた。

752 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:32:08 ID:j0e1jDQW0
泣いているキチガイ女に、以前のような気味の悪さは無かった。
キチガイ女の声は、前に聞いた声と変わらない。
確かにキチガイ女だった。
それでも不思議なくらいに、以前とは印象が違う。
俺は不思議だった。後ろ盾を失って暴れるかと思いきや、キチガイ女は俺に抱きつき、静かに泣いている。
「お前…もしかして…」
俺はそこまで言って言葉を呑んだ。俺にはその先の言葉が言えなかった。
その時、洋館の玄関が静かに開く。
そこにはジョンが居た。
「お兄さん、迎えに来ました」
ジョンはそう言うと階段を昇り、キチガイ女を睨む。
キチガイ女は何もすることなく、俺からゆっくり離れると、ジョンを素通りして階段を静かに降りていった。
階段の下で立ち止ったキチガイ女は、ゆっくりと振り返り俺を見つめた。
女の顔に俺は驚いた。
以前のような禍々しさは無く、キレイな顔だった。
今までとは違う、少女のような切なく悲しい表情が、俺の眼に焼き付いた。
女は踵を返し、振り返ることなく玄関の向こう側に消えていった。
「どういうことだ、あの女…」
俺は呟いた。想像した展開とはあまりにも違う幕切れだった。
「あの女の後ろ盾も、あの3人も消えていなくなりました。
 もう勝ち目は無いと諦めたのでしょう。
 あの女も、お兄さんの中から完全に消えました。俺たちの勝ちです」

ジョンは、この戦いの勝利宣言をした。
しかし、俺の中に歓喜の感情は無かった。

754 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:32:49 ID:j0e1jDQW0
俺を椅子に縛り付けていた拘束具をジョンは外した。
椅子から立ち上がった俺の体は、不思議なくらいに軽かった。
俺とジョンは連れ添い、ゆっくりと階段を降りた。
玄関の先には、眩しい程に光が降り注いでいた。まるで希望の光だ。
俺たちは玄関の向こう側に進んだ。
その時、俺の視界の端に人影が見えた。
振り返ったその先には、俺の良く知る人物が立っていた。
「親父…」
親父は静かに頷くと、本当に優しく微笑んだ。
俺の眼からは止め処も無く涙が溢れた。親父の優しい笑顔に涙が止まらなかった。
俺は親父の前で子供のように号泣した。本当に子供のように…。
「お兄さん」
俺はジョンに呼ばれて目覚めた。
地上20階に位置する豪華なホテルの部屋。俺たちは戻ってきた。
「ああ…、長いこと悪い夢を見ていた気分だ。
 でも…最後は良かったよ…。ジョン、ありがとうな」
「いえ、俺だけじゃありません。社長や親父さんも頑張りました。勿論、お兄さんも。
 あの囮作戦の時、お兄さんは敵の手から逃れる為に、ビルから飛び降りましたよね。
 現実じゃないと分かっていても、あんなことを普通は出来ません。
 しかも、敵の本丸に向かって啖呵まで切って。
 そのお兄さんの勇気があればこそですよ」
「いや、俺は…」
そう言って俺は黙り込んだ。俺は一人だったら、とっくに死んでいた。
そして、今も情けないことを考えていた。

755 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:33:30 ID:j0e1jDQW0
「なあ、ジョン。あの女のことなんだが…」
ジョンは俺にコーヒーを差し出した。
「言いたいことは判ります。最後に俺もあの女に侵入しましたから…。
 でも、気にしないで下さい。全部、終わったんです」
俺はコーヒーを飲みながら、窓の外に広がる夜景を眺めた。
切ない思いを振り切るように、俺は夜景を眼に焼き付けた。

その後、俺は安堵からか高熱を出し、病院に緊急入院した。
3日間程高熱に苦しんだ後、俺は奇跡的な回復を遂げ、
折れていた左腕の骨も、医者が眼を丸くする程の速さで回復した。
最悪だった体調も完全に復調し、俺は以前の健康な体を取り戻した。

入院中、ジョンが何度も見舞いに来てくれた。こいつは本当に良い奴だ。
最悪と言える騒動の中で、ジョンと出会えたことだけは神に感謝したい。

後日、俺は改めて社長にお礼を言いに行った。
相変わらずのヒステリックぶりで、
俺が感謝の言葉を述べると、
「感謝の言葉より感謝の金をよこせ!」と言ってきた。
ある意味予想通りだったので問題はない。
それから社長に、「絶対に父親の墓参りに行けよ」と言われた。
俺は久しぶりに、家族揃って親父の墓参りに行った。

768 :光 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 00:47:18 ID:j0e1jDQW0
久しぶりに来た親父の墓は、土埃で汚れていた。
俺は予め用意していた掃除用具を取り出し、念入りに親父の墓を磨いた。
「家族を助けてくれてありがとう。守ってくれてありがとう」
そんな気持ちを込めて念入りに磨いた。
母も姉も必死に墓を磨く俺を眺めて、何故そんなに一生懸命に磨くのかと不思議そうにしていた。
俺は母と姉の二人にも掃除道具を渡し、墓磨きに協力してもらった。
心なしか、親父の笑い声が聞こえた気がした。

その後、俺たちは家族でレストランに入った。
久しぶりの家族団欒だった。

食後に俺はトイレに入った。入り口を開け、トイレの中に入る。
そこはビルの屋上だった。
驚いた俺は周囲を見渡す。
俺の視線の先には、あの騒動の本丸の男が、フェンスに寄りかかりながらタバコを咥えていた。
「よお」
気軽な挨拶をすると男は俺に近づく。
「俺に近付くんじゃねぇ!!」
俺は怒鳴った。
「はは、怖いねぇ。そんなに怒鳴るなよ。なにも危害を加える気はねぇよ」
男は尚も俺に近づく。
「なんのつもりだ!?いったい、何しに来た!?」
怒鳴る俺を無視して、男は俺の眼前に立つと、思いがけない言葉を発した。
「事の顛末を知りたくないか?」

786 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:19:48 ID:j0e1jDQW0
「事の顛末だと?」
男は俺を嘲るように微笑んだ。
「心配するな。あのオカマ社長の許可は取ってあるよ」
男は俺の胸に拳を当てた。
すると男の拳は何の手応えも無く、俺の体をすり抜けた。
「ほらな。俺からお前に何かすることは出来ないんだよ。
 あのオカマにお前は完全にガードされているし、俺もあのオカマに能力の根源を握られている。
 今の俺は、オカマに金玉抜かれた腑抜けなんだよ」
俺は後ずさりをした。
「俺に何を聞かせたい?」
男はどこからか椅子を取り出し、腰掛けた。
「さっきも言ったろ?事の顛末さ。
 どうして俺と妹がお前を狙ったのか。何故、殺そうとしたのか。
 お前には聞く権利があるんだよ」
確証は無かったが、男に害意はないように思えた。
確かに俺も、この騒動の動機と理由が知りたい。
俺の心にある霧の正体が知りたかった。
「分かった。なら聞かせてくれ。事の顛末を」
「そうこなくちゃな。わざわざ、来た甲斐が無い」
そう言うと男は、タバコを地面に捨て足で揉み消した。

788 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:20:30 ID:j0e1jDQW0
「初めにお前に出会ったのは、お前がバイクで小樽に来たときだ。
 確かツーリングだっけ?お前はそれをやりに来たんだ。
 俺はたまたま小樽に用が有って来ていた。
 その時、妹の奈々子がお前に目をつけたんだ。
 何故なら、お前が奈々子にとって羨ましい存在だったからだ。
 まるで光に群がる虫のように、奈々子はお前に惹き寄せられた」
俺は困惑した。
「何故俺なんだ?俺の何が羨ましかったんだ?」
「お前の中に、温かい家族の繋がりが見えたのさ。
 それが奈々子には、心底羨ましかった。
 俺たちの家族はな、言っちゃ何だが、クソの肥溜めそのものだった。
 特に奈々子は生前、そうとうあのクソ親父に責められた。
 口に出すのもおぞましいぜ。実の父親が娘を性の対象にするなんてよ。
 しかも親父は極端なサドでよ。ひでぇもんだった。
 だが、俺も人のことは言えねぇ。苦しむ妹を、見て見ないふりしたんだからな。
 母親はとっくの昔に死んで居なかった。
 だから妹にとっちゃ、俺は唯一の頼りだったんだ。それを俺は見捨てた。
 面倒臭かったんだよ、正直言って。俺にはどうでもいいことだった。
 奈々子にとっては絶望的だったろうよ。アイツは一人で警察に行き、助けを求めた」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
俺は男の話を遮った。
「気持ち悪くなったか?そうだろうな。クソの肥溜めの話だ。無理も無い」
男はポケットからタバコを取り出し、口に咥えた。
さっきまで人を嘲るように笑っていた男の顔は、深海のような冷たい表情だった。
話の内容よりも俺は、この男の表情に恐怖を感じていた。

789 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:21:10 ID:j0e1jDQW0
「いいか?続けるぜ?」
俺は無言で頷いた。なるべく男の顔を見ないように気を付けた。
「奈々子は警察に助けを求めたが、全て無視された。
 親父はクソだが、精神科医としてはエリートだった。
 警察にも協力していたし、署の幹部とも仲が良かった。
 奈々子は対応した警察官に、人格ごと全てを否定されて追い返されたんだよ。
 更に絶望した奈々子は、遂に精神を病んで、精神病院に入院した。
 しかも、親父の病院にな。
 そこでも奈々子は酷い扱いを受けた。
 警察に訴えた奈々子を、親父は許さなかった。
 奈々子の担当の看護師に言いつけて、奈々子を毎日のように暴行させた。
 信じられるか?それをやらしたのが実の父親なんだぜ?
 そして奈々子は自殺した。どこからか持って来たロープで首を吊ってな。
 そこで俺は初めて泣いたよ」
黙って俺は男の話を聞いていた。
男の家族と俺の家族。まるで正反対の家族だった。
「奈々子は自殺した後、この世を彷徨い、俺の所に来た。
 奈々子には才能はあったが、俺のような能力はなかった。
 だから、俺に復讐の話を持ちかけたんだ。俺に協力しろってな。
 勿論、それを俺は断ることも出来た。
 だが俺は、奈々子が死んでから初めて気付いた感情に逆らえなかった。
 俺は奈々子を愛していた。自分勝手な話だがな」

790 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:21:58 ID:j0e1jDQW0
「俺は奈々子に協力し、親父と警察官、それと看護師を殺した。
 俺はそれで奈々子が満足すると思っていた。
 だがそれは違った。
 俺は霊というものに対する知識を、中途半端に持っていたに過ぎない。
 どんなに復讐を遂げても、奈々子はもう死んでいる。
 俺の目の前に居る悪霊と化した奈々子は、奈々子であって奈々子じゃない。
 ただの情念の塊だ。情念の塊が満足して消えることなんて絶対に無い。
 俺は落胆したよ。
 親父も含めて3人も殺したのに、ただ奈々子の形をした悪霊が増大しただけだった。
 そんな時にお前が現れた。
 ただの復讐の情念の塊だったはずの奈々子が、お前に魅かれた。
 俺にとっては驚きだったよ。もしかしたら、と変な希望まで持っちまった。
 だが、奈々子は死んでいる。普通の生き人とは一緒に居られない」
「それで俺を殺そうと思ったのか?ふざけるな」
「ああ、今思えば愚かもいい所だ。だが、俺にとっては希望だった。
 お前と居れば、奈々子は奈々子として戻れるんじゃないか、とな」
男の話に俺は納得がいかなかった。
「ただ殺すだけなら、お前には何時でも俺を殺すことは出来たはずだ。
 何故すぐにやらなかった?何故あんな回りくどいことをする?」
俺は男に問いただした。男の表情に変化はない。
「単純にすぐに殺しても、霊はこの世に留まらない。すぐに消えてしまう。
 苦しめて、追い詰めて、不条理を与えることで、霊はこの世に強い情念を残し、長く留まる。
 お前には未来永劫、奈々子と一緒に居て欲しかった」
男の言葉に、俺は全身が震えた。

791 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:22:43 ID:j0e1jDQW0
「北海道から帰ったお前は交通事故を起こし、重症を負った。
 あれも俺の仕業だ。
 お前の会社の人事部長の脳に侵入して、解雇通知を書かせたのも俺だ。
 左腕の骨折だけ治りが遅かっただろ?あれも俺だ。
 その他諸々。お前には色々、仕掛けたな」
俺は震える拳を押さえた。
「殴っても良いんだぜ?そこで我慢するのは、元サラリーマンの悲しい性か?」
俺は男の左頬を全力で殴った。男は椅子から転げ落ち、地面に平伏した。
「まあ、一発くらいは殴らせないとな…」
男はそう言うと椅子を元の位置に戻し、再び腰掛けた。
俺は怒りで全身が熱くなっていた。

「落ち着けってのは無理な話かもしれないが、話は最後まで聞け。
 俺はお前に感謝しているんだ」
「感謝だと!?」
「最後にお前が奈々子と一緒に居たときの話だ。
 あの時、俺はオカマの部下に押さえつけられ、床に平伏していた。
 事の終わりを見届けろとオカマに言われ、俺はお前たちを見ていた。
 あの時…、俺は眼前の光景に我が眼を疑った。俺は奇跡を見ていた。
 ただの復讐の情念の塊だった奈々子は、そこには居なかった。
 お前も見ただろ?あの奈々子が本当の奈々子だ。生前の頃の奈々子だったんだ。
 アイツはただのか弱い女だった。あれが本当の奈々子の姿だったんだ。
 俺は泣いた。奇跡を前に、俺は子供のように泣く事しか出来なかった。
 最初は光に群がる虫のように、奈々子はお前に魅かれただけだった。
 それが何時しか、本当にお前のことを好きになっちまっていたんだ」

792 :顛末 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:23:34 ID:j0e1jDQW0
俺は震える拳を降ろし、黙り込んだ。
「お前も薄々気付いていたんじゃないか?」
そう言う男の顔からは、深海のような冷たさが消えていた。
最後に見たあの女の顔を、俺は思い出していた。
気が付くと、俺の眼からは涙が流れていた。
「泣いてくれるのか?」
男はそう言うと静かに俯いた。
「お前は優しい男だな。あんな事をした奈々子のために泣いてくれるなんてよ。
 お前は本当にしぶとい奴だった。俺はお前の勇気に驚かされ続けたよ。
 そして、家族の愛情に恵まれた、優しい男だ。
 今なら奈々子の気持ちが俺にも判る。俺たちは愛情に飢えていた。本当にお前が羨ましい。
 奈々子は生前、誰かを好きになることなんて一度もなかった。
 こんな形じゃなく、奈々子が生きている間にお前と出会えていたら…。
 お前のように俺にも勇気があれば、こんなことにはならなかった」

俺は泣いた。あの女を思い、泣いていた。
あの女は敵だ。あの女が俺に何をしたのかは忘れない。
それでも、俺の眼から流れる涙は止まらなかった。

男は椅子から立ち上がると、天を仰いだ。
「俺も奈々子も、散々人を苦しめた。天国には行けねぇ。
 奈々子も地獄に落ちたよ。アイツは生まれ変わっても、また辛い人生を送る。
 でもよ…、もし、お前がアイツに再び出会ったなら…。その時は…」
男は踵を返し、背を向ける。
「…自分勝手にも程があるか…」
男は静かにうなだれる。
その背中には、悲しみが色濃く映し出されていた。

811 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:55:36 ID:j0e1jDQW0
俺は事の顛末を知った。俺には泣くことしか出来なかった。
男とあの女の悲しい過去。俺の知らない家族の話。
全てが俺の胸に突き刺さり、涙を溢れさせていた。
俺はただただ悲しかった。
「じゃあな」
男はそう言うと、俺から離れていく。
「これから、お前はどうする気なんだ?」
俺の問いに男は足を止める。
「俺には初めから守護霊なんてものはいない。
 自分の身は自分で守ってきた。
 だが、俺はもう能力を封印する。
 俺がお前を苦しめたように、今度は俺が苦しむ。
 もう、お前とは会うこともねぇ。
 俺の行き着く先は妹や親父と同じ所さ」

そう言うと男は、俺の目の前から消えた。

812 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:56:17 ID:j0e1jDQW0
俺はレストランのトイレに戻ってきていた。
トイレの洗面所で泣き腫らした顔を洗った。
俺はあの男の言葉を思い出していた。
『俺の行き着く先は妹や親父と同じ所さ』
あの家族に救いは訪れないのだろうか。
一度人は道を外すと、元には戻れないのだろうか。
俺は世の無常を感じていた。

トイレから出た俺は、家族の待つテーブルに帰ってきた。
幸せな光景。あの家族は、この光景を一度も見たことは無いのだろうか。
俺の胸は切なさでいっぱいだった。
「ちょっとぉ、なにボーとしてるのよ」
姉の声に俺は我に返る。
「ああ、悪い。ちょっと考え事しててさ」
「さっきから、あんたの携帯、鳴りっ放しだったよ。
 なんか、出ても悪いかなぁと思って放置してたけど」
俺は自分の携帯を見た。確かに5件も着信履歴が在る。
相手はジョンの携帯だった。
何の用だろうか。俺はリダイヤルした。
「もしもし。お兄さんですか?」
「ああ、なんだ、ジョン?何回も着信履歴が入っていたけど、急ぎの用事か?」
「いやぁ、俺がお兄さんに対して、急ぎの用事って訳じゃないんですけどね。
 社長が今すぐ事務所に来いって」
「社長が!?」

俺は携帯を切ると家族に謝り、レストランを飛び出した。
社長を待たせること程怖いことは無い。

813 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:56:58 ID:j0e1jDQW0
全力で走り抜け、俺は社長の待つ探偵事務所に辿り着いた。
「ご…御用件は…はぁ…はぁ…なんですか、社長…はぁ…はぁ」
社長はタバコを灰皿に押し付けた。
「はぁはぁ気持ちが悪い!先ず呼吸を整えろ馬鹿!」
俺の目の前に一杯の水が差し出された。
「お兄さん、飲んでください」
ジョンだった。
「ああ…、ありがとう。ジョン」
ジョンは優しく微笑んだ。

ジョンのくれた水を俺は一気に飲み干し、呼吸を整えた。
「良いか?とりあえず、この書類に眼を通せ」
社長の差し出した書類を俺は見た。
そこには『内定通知書』と書かれていた。
「これは…、なんですか、社長?」
俺は唐突な書類の内容に戸惑った。
「見て判らないか?お前を我が社に採用すると言っているのだ。
 お前は未だに無職なのだろう?私がお前を雇ってやる」
社長の言葉に驚いた俺はジョンの顔を見る。
ジョンは笑顔でサムズアップをしていた。

814 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:57:39 ID:j0e1jDQW0
「え!?いや、嬉しい!けど…。ど、どういうことですか、社長?突然で…」
「戸惑っているのか?」
社長は妖しく微笑む。
「実を言うとな。お前の敵だった、あの男に頼まれたのだ」
「あの男に!?」
俺は驚いた。あの男が社長に頼みごとを?
「私も驚いたよ。
 我が社の口座にいきなり1000万円も振り込んで、お前を雇ってくれと頼み込んできた。
 せめてもの罪滅ぼしとでも思ったのか。それともお前が気に入ったのか。
 1000万円もあれば、どんなペーペーでも一流に育つ。
 私は快諾したよ。その気持ちを受け取るかどうかは、お前次第だがな」
俺は迷うことなく、「御願いします」と言い頭を下げた。
「お前には霊能の才能が欠片しかないから、探偵として雇うことになる。
 言っとくが、甘くは無いぞ。覚悟しておけよ?」
そう言うと社長は微笑んだ。ジョンも笑っていた。
俺は探偵として生きていくことを決めた。

815 :終始 ◆lWKWoo9iYU :2009/06/18(木) 01:58:20 ID:j0e1jDQW0
俺の物語はここで終わる。
探偵として歩み始めた俺には、様々な出来事が起きる。
でも、それはクライアントの物語。
守秘義務の関係上、これ以上は書けない。

あの騒動で俺は強くなった気がする。
今でも時折、あの女のことを思い出す。
あの女は、今もどこかで苦しんでいるのだろうか?
もし、再びアイツと出会ったなら…俺はその時…
アイツを助けてやりたいと思う。