ありがとうバラ1!絶対王者・羽生結弦氏が乱れる心を完璧にコントロールし、「怒り」を超越した圧巻の首位発進の巻。|ブログインデックス

見たか、有終のバラ1!

(※自分自身の発散のためでもあるのですが、2000字ほど王者礼賛の演説をしますので、「うわ…ウゼェ…」「ダメだコイツ」「このシリーズのとき気持ち悪いです」と思う方は中段まで読み飛ばしてください。一言でまとめる「羽生氏スゴイ!スゴすぎる!十万石まんじゅう!」という内容のない話を長々と書いているだけです。)

素晴らしい演技に言葉を失い、胸の奥がズキッとする。この感覚を共有できない人がまだいることが本当に勿体ない。今、日本は羽生結弦という伝説をリアルタイムで抱えているというのに、まだそのことをわからずにいる人がいる。特にオジサンたちにそういう人が多い。他人事なんでどうでもいいっちゃいいのですが、単純に可哀そうだなと思います。

フィギュアスケート世界選手権、注目の男子シングル。僕はまた胸の奥に深くて甘い痛みを感じました。嫉妬をかき消し、憧れも打ち破り、ただただ見惚れる感覚。この男、これほどまでか。もはや、日本のキング・オブ・アスリートと言っていい。フィギュアという競技の枠を超えてしまっているとまで思います。

単純に得点や順位という点ではもちろん圧倒的です。それは自身の持つ世界記録であったり、五輪の金メダルで証明済のこと。しかし、スポーツは勝ち負けではない。勝ち負けは相手次第のもので、極端な話、ライバルが全員弱ければ「勝者」は生まれてしまう。きっとまだ世間のオジサンたちは、彼を「金メダリスト」で「世界記録保持者」だからスゴイと思っているのでしょう。すごい「勝者」なのだと思っている。

違うんだ、羽生結弦は。誰かに勝ったからスゴイんじゃなく、新しい世界を拓き、競技ごと未来へと推し進めているからスゴイんだ。違うんだ、羽生結弦は。世界記録を作ったからスゴイんじゃなく、もはや得点では表現しきれない、理想を体現しているからスゴイんだ。順位や記録じゃ測れない領域で、彼は自分と戦い、「心」とか「魂」と呼ばれる見えざるモノをコントロールし始めているんだ。だからこそ僕は、勝者と呼ばず「絶対王者」と呼ぶんだ。

「イケメン羽生」を遠巻きに眺めるオジサンに、ほうぼうで僕は何度もそれを説明しているのですが、言葉はフワッと向こうに突き抜けてしまうばかり。31日のショートプログラム、羽生氏は再び110点台の超高得点を叩き出し、首位に立ちました。この日の演技も、オジサンたちにはただスゴイ人に見えるのでしょう。ひょっとしたら「自己ベストじゃないんだ」という予想外の指摘でもするのかもしれない。

もちろん得点も順位も素晴らしい。しかし、今さらそんなことで震えたり慄いたりはしません。この演技で彼が戦い、超越したものは「怒り」です。漏れ聞こえる報道や演技後のインタビューからすると、彼は随分と怒っていたようです。他選手と接触しそうになった事件のせいなのかはわかりません。もしかしたら、内に秘めるほかの何かがあったかもしれない。それは本人のみぞ知ること。ただ、接触を回避したあと、ジャンプで転倒し、壁を叩いた。演技後に「見たか!」と吠えた。その振る舞いからは何かの「怒り」が羽生氏を支配していたことは容易にうかがえます。

想像するに、接触しそうになったこと以上に、そうした怒りに囚われ、自身を乱されてしまったこと、それが許せなかったのではないかと思います。まだ乱れるか、俺。まだ惑うか、俺。解脱を目前にした高僧が、うかつに煩悩に囚われたとき「まだ修行が足りぬ」と嘆息するような心境。コントロールできず乱れる自分自身を許せなかった、そういう「怒り」があったのだろうと見受けます。

その怒りを封じたのか。あるいは怒りをもチカラに変えるように受け流したのか。何らかの制御でもって、羽生氏は怒りを超えることに成功した。その完璧なまでのコントロールにこそ僕は震えたのです。氷に吸いつく着地のように、完璧に制御された心と身体。「美しい」という言葉をためらいなく使えるセルフコントロールがそこにはあった。

とかく有名人は、心乱されることが多いもの。オンナ関係、お金関係、素行関係、あらゆることがネタとなり、心乱されます。羽生氏はすでにそういうターンに入っています。五人と不倫したわけでも、妻帯者の実家に行ったわけでもないのに、何故か謝罪させられたりしている。氷の外での戦いが始まっている。大丈夫だろうかと少しだけ心配することが増えてきています。

しかし、そんな不安すら、この日の演技を見て晴れました。羽生結弦は、そんなことで乱されないぞ、と。魔物、野次馬、外野、何でもかかってこい、すべてを超えてやるぞ、と。その瞬間を目撃し、また一段深く惚れ込むことができたことが嬉しい。好きな人が、本当に素敵な人だったときの嬉しさ誇らしさ。僕は今、それをゆっくりと感じているのです…。

(※演説終わり)

ということで、言いたいことを言った代償として「やっぱこのオッサン気持ち悪いな」というリアルに人が引く音を感じながら、31日のフジテレビ中継による「世界フィギュア 男子SP」をチェックしていきましょう。

◆誰だ11時にミーティング入れたヤツ!アーロンまでしか見れなかったぞ!

半日遅れのテレビ中継を帰宅後に録画で見る。普段なら苛立つようなスーパーディレイ放送も今日ばかりはありがたい。午前中から始まり23時までの連続長時間勤務の間、ほかの人も仲良くフジテレビの前でイライラしながら待っているというのは、少しだけホッとします。

会場は日本からのお客以外で大賑わい。とてもイイ雰囲気です。この日の解説席にはレジェンド高橋大輔さんもやってきました。そして、場内の看板には日本を代表するかつおぶしメーカーのマルトモからの看板掲出も。高橋大輔&マルトモの最強タッグで、イイトコをかいつまんだ世界選手権を見守ります。

始まった中継はロシアのコリヤダから。スタート順は2番ながら、いいところをかいつまんでお届けするダイジェスト中継に堂々と乗り込んできました。「上がり馬」という感じで猛然とステージを駆け上がってきたコリヤダは、世界選手権の大舞台にも物おじせず、加点がもらえる4回転+3回転のコンビネーション、大きなトリプルアクセル、すべての要素を高いレベルでまとめる好演技。演技順23番のボーヤン・ジンに抜かれるまで、首位にフタをする衝撃的な2番滑走。さすがロシア、恐ろしアです。

↓テーブルクロス風の衣装と、魚型の飾り!何となくかつおぶしが似合う感じがする!


キミ、マルトモのかつおぶしのCMとかやってみないか!

猛烈に似合う気がするぞ!

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中継は一気に第3グループにタイムリープすると、中国のハンヤンの演技に。中国の3枠確保という意味でも、上位に入りたいところですが、4回転トゥループは転倒して予定のコンボがつけられません。トリプルアクセルも着氷やや乱れ、さらに絶対にコンボをつけなければいけない最後のジャンプは抜けて最初のジャンプがシングルに。これでSPの規定を満たすことができなくなり、コンボが丸ごとノーカンになりました。致命的なミスで3枠はおろか、フリーにすら進めないという大失敗。うーん、「すごいイイので」お送りしたコリヤダとは対照的に、「すごい悪いので」ダイジェストに乗せられてしまいましたか。

前半のダイジェストが終わり、中継は何故か「羽生氏の漢字一文字で表現するよコーナー」に突入。ハビエル・フェルナンデスは柔らかいから「柔」、パトリック・チャンはゴーッって滑るので「剛」、宇野昌磨クンは尊敬できる賢者としての「賢」、ボーヤン・ジンは勇猛果敢&猪突猛進の「猛」と表現します。なるほどなるほど、僕も織田信成さんを「殿」、安藤美姫さんを「姫」、町田樹さんを「樹」と一文字で表現していますが、そういう豆知識なんですね。このコーナー、いるのかいらないのか全体としてはよくわかりませんが、僕は楽しく見守りました。ちなみに僕は羽生氏を漢字一文字で表現すると「夫」です。

↓さらにアップ中に何故か熱唱したりお辞儀したりウロチョロする姿を紹介!


大半の演技はカットするけど、羽生氏の熱唱はダイジェストに含めるぞ!

だって、みんな見たいから!

さて、羽生氏コーナーを挟んで競技の後半へ。チェコのブレジナは謎の声援を受けて、雄大な演技。「高橋大輔を愛する男」と想像力を刺激するためだけのキャッチフレーズを背負ったミーシャ・ジーはスピンの回転方向を変えてくるなど、エンタメ感のある演技で高橋大輔さんからも「伝わりました」というお褒めの言葉をいただきます。地元・北米から参戦のアダム・リッポンは両手を挙げるルッツジャンプで大声援を獲得。世界選手権らしい、いい緊張感での演技がつづきます。

そして優勝争いの天上界の面々の演技へ。最初に登場した天上人、ボーヤン・ジンはコリヤダをかわして首位に立ちこそするものの、秘儀4回転ルッツがオーバーターンでの着氷となるミス。何とか3回転をつけるものの、大技で得点を取り切れません。演技構成点も伸びず、90点にも乗らない演技。やや出遅れ、という滑り出しとなりました。

「猛」が「んもぅ」となる中、「賢」のまま滑り切ったのが日本の宇野昌磨クン。6分間練習では華麗なスライディングを披露するなど、落ち着かない様子を見せるも、最終グループ1番手滑走という利を活かし、美人のサポートを全身に受けて、初の大舞台という重圧をこらえます。冒頭の4回転トゥループは加点がもらえる出来栄え、演技後半のイーグルからのトリプルアクセルはキレイに決め、最後のコンボはセカンドジャンプが2回転と乱れますがギリギリでこらえます。

本人的には不満が残る演技だったかもしれませんが、ゲスト席に座っている高橋大輔さんが若い頃なんてのは……まぁとにかく初の大舞台というのは満足できるなんてことはなくて当たり前。満足でなくても、しっかり許容範囲でやり切ったのですから、100点あげてもいいのではないでしょうか。スコアは90.74点ですけど。

↓どうでもいいけどコーチが得点を見たあと、一瞬キスのオーラを漂わせた気がしたのは、僕の色眼鏡のせいでしょうか!?

高橋さんからも言ってやってください!

キスのオーラ出すなって!

つづいては現世界王者、ハビエル・フェエルナンデス。冒頭の4T+3Tは大きな加点を取るジャンプ。しかし、得意の4回転サルコウは回り切ったあと勢いよく転倒。オゥ、マラゲーニャ。それでもフライングスピン、演技後半のキレイなトリプルアクセルで盛り返すと、最後の見せ場ステップシークエンスでは音楽のチカラも活かしてドーンと盛り上げる演技。終わったあと、ちょっとガッカリするかなと思いながら見ていると、ちゃんとイイ笑顔を見せてくれるのは、さすがハビちゃんという好印象。これが「柔」と言わしめる個性なのかもしれません。やっぱりハビちゃんは、何でも、受け入れてくれるイイ男!

↓ありがとなハビちゃん!キミは僕たちの大切なものを、守っているよ!

ありがとう、大切なミキを受け入れてくれて!

ありがとう、トロントに羽生氏を受け入れてくれて!

まだ可能性はゼロじゃないから頂点を目指して頑張れ!

なお、キミのミキは金を2つ持ってるからな!

金2つ取るまで、頭上がらないからな!

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デニス・テンは78.55テン。四大陸選手権制覇で勢いに乗るパトリック・チャンはご自慢のチョッキをまとったジャパネットの販売員か何かのような雰囲気で、普段着の演技。冒頭の4T+3Tは美しく決めてオオッと思わせますが、やはりアクセルに鬼門がありました。苦手のトリプルアクセルで大転倒。演技後はやや首を傾げる演技となりました。しかし、これでも94.84点出るのはさすが。今季はSPの時点で「チャン消えたー」と思わせてからフリーで爆発的に追い上げるという流れできていますので、むしろこの程度の差なら「好発進」と言うべきでしょう。フリーが楽しみでもあり、怖くもあります。

さぁお待ちかねの羽生氏。6分間練習では背中のボタンを大胆に外すというサービスを披露し、一部の茶の間を「お花畑!お花畑!」「ベッドから手招き!手招き!」「背中のボタン外して!全部外して!私を抱いて!そしてキスして!」「プーさんのティッシュ、ベッドの脇に置いておいて!」「使うから!」と興奮させる一幕もありましたが、本番ではキッチリとボタンをしめてきました。

何かをつぶやき、自分に言い聞かせるように開始位置につく羽生氏。競技会で本気のバラ1を披露する最後の機会。歴史を作ったプログラムに有終の美を添えてほしい。こちらも拝みポーズです。冒頭の4回転サルコウはGOE「3」がズラッと並ぶ出色のデキ、つづく4T+3Tのコンボは最初のジャンプをややこらえる形とはなりますが、ほかの選手と比べたら「満点の着地」と言ってもいいほどのほんのわずかな乱れ。採点でも乱れを打ち消すだけのプラスがあるため、GOEは最大値3に近い「2.86」。そんな小さな粗を採り上げるくらいしか言うことがないジャンプです。

演技後半のトリプルアクセルもまた美しい。何のタメも準備もなく、踊りの最中にスッと飛び、踊りの中に戻ってくる。大技でも何でもなく、演目の一部としてジャンプが取り込まれている。プロトコルを見るとステップシークエンスでレベルをひとつ失ったようですが、僕などは一生かかってもわからないような「どこが悪かったんだ?」程度の話。演技を終えたあとの「見たか!」がすべてを物語っています。見させていただきました。スゴすぎるものを!

↓3度できるということは、いつでもできるということ!これが絶対王者の「バラ1」だ!

誰と戦っているかって?「自分」だよ!

世界でもっとも強い選手ユヅル・ハニュウを倒せるかどうか、それが問題だ!

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ロシアのコフトゥンがジャンプ重複で丸ごと1個ノーカンになったことも、羽生祭の盛り上がりの中でスーッと流れていくような「終わった」感。すべてを蹂躙し、焼き尽くすような圧巻の演技で、絶対王者はまたも110点の世界に降り立ちました。このユヅル・ハニュウを誰が超えられるのでしょうか?ていうか、来季以降の羽生氏本人は超えられるのでしょうか?ホントに?そんなことできるの?それぐらい圧倒的でした。

ラストの雄叫び「見たか!」。この叫びは来年以降、心で何度も鳴り響くことになりそうです。来季は新たなプログラムで、さらなる上の世界を目指すのでしょうが、挑戦には一時的な停滞もつきまとうもの。「バラ1」という大きな壁を超えるために一層の進化が求められ、「バラ1」に阻まれるたびに「見たか!」と2016年のユヅル・ハニュウが勝ち誇る。そんな未来が見えてきます。

そして、「バラ1」の得点を上回ることができたとしても、ただ点数で超えただけなら「勝った」とは言えないかもしれない。「歴史」を作ったインパクトを今度はどんなことで上回っていくのか。4回転ループという新技なのか、あるいは4回転アクセルを含めてのオール4回転構成なのか、はたまた人生とリンクしたドラマ性なのか。大きなプログラムとなっただけに、この別れが怖く、また楽しみにもなってきます。

コレ以上のものを仕込み、2年かけて熟成し、五輪の舞台で史上最高の羽生結弦を見せられたなら、そのときこそもしかしたらバラ1を超える新世界が見えるかもしれない。その世界についていけるよう、しっかりと準備をして待ちたいもの。ハンコ、筆記用具、朱肉、保証人、僕はいつ何が起きても大丈夫なつもりで、新生活の始まりに備えます。バラ1に惜別の感謝を込めて…!

「SEIMEI」もしっかりと締めくくるぞ!世界最高の金で花を添えよう!

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