紀元前1600年頃の天文盤?ネブラ・ディスク。|ブログインデックス

紀元前1600年頃の天文盤?ネブラ・ディスク。|ブログインデックス|画像ID:11

「ネブラ・ディスク」とは、1999年にドイツ中央部のザクセン=アンハルト州マクデブルク郊外にある、ネブラという小さな村の付近において発見された青銅製の天文盤のことである。この天文盤は、2005年にドイツの研究チームによる調査と分析の結果、紀元前1600年頃の青銅器時代に作られたことが判明している。その用途としては、当時の人々が閏月を把握するために使用していたものだと推測されており、これは青銅器時代の人々が太陽暦と太陰暦の知識、また天文時計を作り出すのに必要な技術を持っていたことを意味している。

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「ネブラ・ディスク」発見までの経緯

1999年、ドイツ中央部のザクセン=アンハルト州マクデブルク郊外にある、ネブラという小さな村の付近にある山間部において、ネブラ・ディスクを含む、いくつかの埋蔵品が盗掘者によって発掘・発見された。その後、このネブラ・ディスクは何人かの骨董商の手を渡り歩くことになった。

2002年、ザクセン=アンハルト州に住む、ある夫妻が骨董商からネブラ・ディスクを転売目的で購入したところ、それが盗掘品であることが判明したため、ドイツ当局の捜査員によって押収されることになった。このネブラ・ディスクは、ザクセン=アンハルト州の「考古学上の出土品は、全て州の所有物となる」という法律により、ザクセン=アンハルト州のものとなり、その後、ハレ州立先史時代博物館へと所蔵されることになった。

またネブラ・ディスクの発掘と売買に関与した盗掘者・骨董商は、後に地元警察によって逮捕されることになり、ネブラ・ディスクと一緒に出土したというブロンズ剣2本、手斧2本、腕輪2つ、鑿1本も全てドイツ当局の捜査員によって回収されることになった。

2005年、ドイツの研究チームが、これらの埋蔵品が作られた年代を特定するため、ブロンズ剣のグリップ部分に使われていたカバノキ属の木材をもとに放射性炭素年代測定を行った。その結果、ネブラ・ディスクを含む、これらの埋蔵品は全て紀元前1600年頃の青銅器時代に土の中へと埋められたことが判明した。

「ネブラ・ディスク」の情報

紀元前1600年頃の天文盤?ネブラ・ディスク。|ブログインデックス|画像ID:6

ネブラ・ディスクの詳細な情報は、下記の通りである。

  • 直径:約30cm
  • 重量:約2.2kg
  • 厚さ:中央は約5mm、外側は約1.5mm
  • 色彩:現在は緑青色の緑青を吹いているが、もともとは茶色がかった紫色をしていた
  • 外観:青銅製の円盤の上に金の太陽と月、32個の星をモチーフとした装飾が施されており、また円盤の片側には金の弧枠が取り付けられている

「ネブラ・ディスク」の使い方

ドイツの研究チームによる調査と分析の結果、このネブラ・ディスクは一種の天文盤であり、当時の人々が閏月を把握するために使用していたものだと推測されている。

その使い方としては、この天文盤を地平線と平行するように覗き、春分・秋分の日に太陽の沈む位置を弧枠の中央へと合わせた時、冬至には弧枠の左端の位置に太陽が沈み、夏至には弧枠の右端の位置に太陽が沈むことが判明している。また同じように春分・秋分の日に太陽が昇る位置を弧枠の中央へと合わせた時、冬至には弧枠の右端の位置に太陽が昇り、夏至には弧枠の左端の位置に太陽が昇るように作られている。これは天文盤の弧枠の中心角が82度であり、1年を通してネブラ・ディスクの発見現場での日の入り、日の出の際に太陽が地平線に描く軌跡と一致しているためである。

また現在では多くの国で一般的とされている、太陽の位置を観測して日時を求める太陽暦とは異なり、太陰暦では月の位相によって日時を割り出している。そのため、太陰暦では月相の一周期である朔望月を基準としており、太陽暦に比べて1年間の期間が約12日ほど短く、閏月が生じることになる。

これらのことから、ハレ州立先史時代博物館の館長であり、考古学者のハラルド・メラー博士は「この天文盤は、当時の人々が太陰暦によって生じる閏月を把握・予測する際に使用されたものであり、それは同時に青銅器時代の人々が太陽暦と太陰暦の知識、また天文時計を作り出すのに必要な技術を持っていたことを物語っている」と結論付けている。

世界記憶遺産への登録

紀元前1600年頃の天文盤?ネブラ・ディスク。|ブログインデックス|画像ID:16

2013年6月、このネブラ・ディスクは「20世紀のもっとも重要な考古学上の発見の一つ」として、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が主催している世界記憶遺産へと登録された。その後、ドイツ国内では記念貨幣や記念切手などのデザインに、このネブラ・ディスクが多く用いられている。

現在、このネブラ・ディスクの発見現場となった場所にはビジターセンターが建てられており、そこではネブラ・ディスクのレプリカが展示されている。また本物のネブラ・ディスクはハレ州立先史時代博物館に所蔵されており、普段は一般公開されているため、誰でも見学することができるという。

関連動画

管理人から一言

最初に発掘した盗掘者の方々には、有罪判決が言い渡されたようです…。

「ネブラ・ディスク」発見までの経緯

1999年、ドイツ中央部のザクセン=アンハルト州マクデブルク郊外にある、ネブラという小さな村の付近にある山間部において、ネブラ・ディスクを含む、いくつかの埋蔵品が盗掘者によって発掘・発見された。その後、このネブラ・ディスクは何人かの骨董商の手を渡り歩くことになった。

2002年、ザクセン=アンハルト州に住む、ある夫妻が骨董商からネブラ・ディスクを転売目的で購入したところ、それが盗掘品であることが判明したため、ドイツ当局の捜査員によって押収されることになった。このネブラ・ディスクは、ザクセン=アンハルト州の「考古学上の出土品は、全て州の所有物となる」という法律により、ザクセン=アンハルト州のものとなり、その後、ハレ州立先史時代博物館へと所蔵されることになった。

またネブラ・ディスクの発掘と売買に関与した盗掘者・骨董商は、後に地元警察によって逮捕されることになり、ネブラ・ディスクと一緒に出土したというブロンズ剣2本、手斧2本、腕輪2つ、鑿1本も全てドイツ当局の捜査員によって回収されることになった。

2005年、ドイツの研究チームが、これらの埋蔵品が作られた年代を特定するため、ブロンズ剣のグリップ部分に使われていたカバノキ属の木材をもとに放射性炭素年代測定を行った。その結果、ネブラ・ディスクを含む、これらの埋蔵品は全て紀元前1600年頃の青銅器時代に土の中へと埋められたことが判明した。

「ネブラ・ディスク」の情報

紀元前1600年頃の天文盤?ネブラ・ディスク。|ブログインデックス|画像ID:6

ネブラ・ディスクの詳細な情報は、下記の通りである。

  • 直径:約30cm
  • 重量:約2.2kg
  • 厚さ:中央は約5mm、外側は約1.5mm
  • 色彩:現在は緑青色の緑青を吹いているが、もともとは茶色がかった紫色をしていた
  • 外観:青銅製の円盤の上に金の太陽と月、32個の星をモチーフとした装飾が施されており、また円盤の片側には金の弧枠が取り付けられている

「ネブラ・ディスク」の使い方

ドイツの研究チームによる調査と分析の結果、このネブラ・ディスクは一種の天文盤であり、当時の人々が閏月を把握するために使用していたものだと推測されている。

その使い方としては、この天文盤を地平線と平行するように覗き、春分・秋分の日に太陽の沈む位置を弧枠の中央へと合わせた時、冬至には弧枠の左端の位置に太陽が沈み、夏至には弧枠の右端の位置に太陽が沈むことが判明している。また同じように春分・秋分の日に太陽が昇る位置を弧枠の中央へと合わせた時、冬至には弧枠の右端の位置に太陽が昇り、夏至には弧枠の左端の位置に太陽が昇るように作られている。これは天文盤の弧枠の中心角が82度であり、1年を通してネブラ・ディスクの発見現場での日の入り、日の出の際に太陽が地平線に描く軌跡と一致しているためである。

また現在では多くの国で一般的とされている、太陽の位置を観測して日時を求める太陽暦とは異なり、太陰暦では月の位相によって日時を割り出している。そのため、太陰暦では月相の一周期である朔望月を基準としており、太陽暦に比べて1年間の期間が約12日ほど短く、閏月が生じることになる。

これらのことから、ハレ州立先史時代博物館の館長であり、考古学者のハラルド・メラー博士は「この天文盤は、当時の人々が太陰暦によって生じる閏月を把握・予測する際に使用されたものであり、それは同時に青銅器時代の人々が太陽暦と太陰暦の知識、また天文時計を作り出すのに必要な技術を持っていたことを物語っている」と結論付けている。

世界記憶遺産への登録

紀元前1600年頃の天文盤?ネブラ・ディスク。|ブログインデックス|画像ID:16

2013年6月、このネブラ・ディスクは「20世紀のもっとも重要な考古学上の発見の一つ」として、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が主催している世界記憶遺産へと登録された。その後、ドイツ国内では記念貨幣や記念切手などのデザインに、このネブラ・ディスクが多く用いられている。

現在、このネブラ・ディスクの発見現場となった場所にはビジターセンターが建てられており、そこではネブラ・ディスクのレプリカが展示されている。また本物のネブラ・ディスクはハレ州立先史時代博物館に所蔵されており、普段は一般公開されているため、誰でも見学することができるという。

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管理人から一言

最初に発掘した盗掘者の方々には、有罪判決が言い渡されたようです…。

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